鳥瞰絵地図師・村松昭の「日本の川」シリーズ最新刊は『きたかみがわ』!

株式会社 偕成社のプレスリリース

株式会社偕成社(出版社 本社:東京都新宿区 代表取締役社長:今村正樹)は、「日本の川」シリーズの8作目『きたかみがわ』(村松 昭 作)を2022年12月26日に刊行しました。

きたかみがわ(村松 昭 作)の書籍情報詳細はこちら!
https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377802
 

  • 岩手県北部の源流から、太平洋にそそぐまで! 全長249kmの川とその周辺を、克明に記した絵本

岩手・宮城の2県にまたがる、東北一の川、北上川。たくさんの人々に親しまれるこの川のはじまりがどこなのか、最後太平洋にそそぐまで、どのように流れ、どんな都市を通っているのか、その全容を知りたいと思ったことはありませんか? 村松昭さんが手がけた『きたかみがわ』は、まさにその思いに応える一冊です。

本作の案内人は、土偶の神さまと、北上川のはじまりの場所、七時雨山のあたりに住む男の子です。ふたりは雲に乗って、上から川をたどっていきます。

まずは源流から。
「かみさま、どれが きたかみがわ?」
「あの ほそい川、いっぽん いっぽんが あつまって、きたかみがわに なります。」
「とうほくで いちばん 大きい川も、ここじゃ まだ 子ども、ってことか。」

▲ 左から右へ、“子どもの川”が流れています。「北上川」の名前が登場するのは右端。
見開きのあちこちに、その地の動物や名産品、鉄道などが描かれています。(オジロワシ、オオタカ、南部馬、いわて銀河鉄道、豊岡遺跡の遮光器土偶など)

ページをめくると、いよいよ北上川が大きく流れはじめます。盛岡市に入り、四十四田ダムを経て、花巻市の花巻空港を通り、一関市から宮城県登米市に入って水門と洗堰に出会い、最後は石巻市から石巻湾へ流れ出ます。
途中、奥州・平泉では、ふたりが昔へひとっとびし、900年前の中尊寺周辺を案内してくれます。

▲ ページの右端には、「夏草や 兵どもが 夢の跡」とよんだ、芭蕉と曽良の姿も。

また、2011年の東日本大震災の被害がおよんだ場所についても、当時の様子や遺構をこまかく記載しています。
 

  • 作者・村松昭さんは「鳥瞰絵地図師」! 「歴史が壮大で、深い」ところが北上川の見どころ。

本作を手がけた村松昭さんは、ある仕事で鳥瞰図を描いたことがきっかけで、「鳥瞰絵地図師」として活動されてきました。「日本の川」シリーズでは、長きに渡り日本各地の川の鳥瞰図を描いています。
これまでの作品は下記の通り。

2008年 たまがわ(東京都・多摩川) https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377109
2009年 ちくごがわ(九州・筑後川) https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377307
2010年 ちくまがわ・しなのがわ(長野県・千曲川、信濃川) https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377208
2011年 よしのがわ(四国・吉野川) https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377406
2012年 いしかりがわ(北海道・石狩川) https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377505
2013年 よどがわ(関西圏・淀川) https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377604
2016年 あらかわ・すみだがわ(東京都・荒川、隅田川) https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377703

上記のラインナップにも入っていないように、東北の川は、あまり描いてこなかったという村松さん。しかし、震災があったことや、ご自身が興味を持っている縄文文化の遺跡が多いことなどから、東北圏でやるなら北上川しかないと思っていたといいます。さまざまな事情から、取材をしつつもしばらく寝かせていた期間もありましたが、本作の編集者と別の形で東北が舞台の企画などを練るうち、ついに北上川を本にする時がやってきました。

村松さんは北上川について、昔から人びとのくらしと深くかかわってきた川のため、歴史が壮大で深い、下流域の震災被害についても語るべきことがたくさんあるため、本作を見る人がそれぞれに感じてもらえればうれしいと語っています。

★村松さんのお話は、こちらのインタビューでより詳しくご覧いただけます。
作家が語る「わたしの新刊」東北の大河を空からご案内!「日本の川」シリーズ最新作『きたかみがわ』村松昭さんインタビュー(偕成社のウェブマガジン Kaisei webより)

https://kaiseiweb.kaiseisha.co.jp/a/ath/edt221227/

壮大な北上川の全容を克明に見られる、大満足の一冊。とくに、流域に住む方には、ぜひ手にとってじっくり眺めていただけたらと思います。
 

  • 著者紹介

作:村松 昭
1940年千葉県生まれ。鳥瞰絵図作家。桑沢デザイン研究所などで、デザイン、油絵、リトグラフを学ぶ。1970年ごろより、独学で山や川の鳥瞰絵図を作りはじめる。絵本に『たまがわ』『ちくごがわ』『ちくまがわ・しなのがわ』『よしのがわ』『よどがわ』『いしかりがわ』『あらかわ・すみだがわ』がある。絵地図は『多摩川散策絵図』『四万十川散策絵図』『秩父・奥武蔵散策絵図』など、50点以上。東京都府中市在住。
 

  • 書籍詳細

 

書名:きたかみがわ
作:村松 昭
定価:1,800円+ 税
対象:小学校低学年から
サイズ:24cm×28cm
ページ数:40ページ
ISBN コード:978-4-03-437780-2
発売日:2022年12月26日
◎偕成社HP書誌情報:https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784034377802

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