予土県境地域連携実行委員会のプレスリリース
今回、当地域の集客力向上を図るため、鬼北町の住民が、地元事業者や外部有識者等と連携し、グルメスポット(地元特産品を使用したメニューを提供するスポット)、ビュースポット(自転車でしか見られない景色や町並みを体験するスポット)、ディスカバースポット(地域の歴史・文化を体験できるスポット)の3種類について、新たなコンテンツ開発に取り組みました。
※愛媛県が実施する「南予地方局散走コンテンツ開発等事業」の一環として活動しています。
- 開発コンテンツの概要
【グルメスポット】(開発したグルメは販売方法を検討中です)
①鬼に金棒弁当
開発協力:「田わわ家」(愛媛県北宇和郡鬼北町内深田1233)
https://au-farm.jp/tawawaya/
お米農家である株式会社あう農園が営む、お米を使った加工品等を製造・販売する「田わわ家」にご協力いただき、鬼北町産のおいしいお米と旬の食材をたっぷり使った、鬼北町らしい、鬼にちなんだお弁当です。
主なメニューは以下のとおりです。
◆鬼米(おにまい)◆
鬼米の菜飯+白ご飯
道の駅・森の三角ぼうしのオリジナルブランド。独自の厳しい基準をクリアしたお米のみを「鬼米」として販売しています。鬼北町の寒暖差と清流が育んだ、あう農園の粘り・香り・甘さに優れた「鬼米」を味わうことができます。
◆ゴボウの肉巻き(金棒)◆
鬼に欠かせない「金棒」をイメージした一品です。
煮ゴボウにレンコン入りのつくねを巻き金棒のゴツゴツ感を演出しています。
◆鬼のまちのお米団子◆
愛媛生まれのお米「ひめの凜」を100%使用した「みたらし団子」です。
鬼北町のお米のおいしさをたっぷり感じられるスイーツです。
その他、鬼北町産の特産物である柚子などを使用した副菜を添えています。
②滋養強壮・薬膳スープ
開発協力:Samcoupe(サムコッペ)(愛媛県北宇和郡鬼北町近永657-2)
https://www.samcoupe-kihoku.com/
有機野菜や地元のおいしい野菜を中心に、身体に優しい「食」の提供と癒しの空間を提供している古民家カフェ Samcoupeにご協力いただき、薬膳スープを開発しました。
中医薬膳師の資格を持つオーナーが作る薬膳スープは、
クコの実、松の実、ショウガ、干しエビ、長ネギ、干ししいたけなど
滋養強壮や疲労回復に効果のある食材を煮込み、塩のみで調味しています。
サイクリングの疲れを癒すとともに、冷えた体を温め、内側から整えてくれるスープです。
【ビュースポット】
①近永駅周辺のレトロな町並み
大正から昭和にかけて商業市街地として発展した当時の面影を残す近永駅周辺のレトロな町並みを設定しました。車では通り過ぎてしまう井谷医院、旧旭郵便局や、自転車だからこそ通れる路地の雰囲気、近永駅近辺のレンガ倉庫などをお楽しみいただけます。
② 鬼北を形成する農村景観
四季によって表情が変わる、鬼北町を象徴する農村景観を設定しました。
景観の素晴らしさだけでなく、適度にアップダウンがあり、見晴らしのよい場所を選定し、サイクリング自体の満足度にも配慮しました。
・総合公園に抜ける田園風景
・等妙寺周辺の田園風景
・等妙寺の下の溜池
※GW~お盆前までが青々とした田園が見られるピークです。
※やや段々になっている田園(等妙寺周辺)
【ディスカバースポット】
①等妙寺
等妙寺は鎌倉時代の1320年に通称「奈良山」の山腹に創建された天台律宗の寺院です。
安土桃山時代の1588年に火災に見舞われるまで中世山岳寺院として栄えました。
60年に一度しか公開されない県指定有形文化財の本尊「木造菩薩遊戯坐像」があります。
鬼北町の歴史や鬼のストーリーに深く関わる等妙寺ですが、今回は、寺院に馴染みのない観光客でも、親しんでもらえる楽しみ方を提案しました。
・『猪の目探し』
魔除けや福を招くために寺社の建築などに使われているハート型に似た図柄が、等妙寺にも使用されています。猪の目がどこにあるか、探すことで自然と境内を散策することができる仕組みです。
その他に、境内に置かれている鬼瓦を探したり、住職から町のことや等妙寺の成り立ちについて話を聞くことができたりと、多様な楽しみ方ができます。
『猪の目探し』などのアクティビティを通して、等妙寺に興味を持ってもらい、等妙寺の奥にある「奈良山等妙寺歴史交流館」(令和6年春までにオープン予定)や、そのさらに奥にある「国指定史跡 等妙寺旧境内」に誘導し、より深く鬼北町の魅力に触れてもらえるような仕掛けとなっています。
②近永駅周辺のまちなみ建築探訪
近永駅周辺には、「旧旭郵便局」や宇和島鉄道時代の煉瓦造りの建物など、当時の建築技法や生活の様子を伺い知ることができる歴史的な建物が点在しています。どの建物も、歴史や文化を感じさせる特徴的な外観をしていますが、実際に地元の方に話を聞くことで、より深い体験になるよう配慮しました。
また、様々なアーティストが描いた「鬼」が壁に描かれた「鬼のウォールアート」が近永駅周辺には複数あるほか、「鬼の造形大賞」により全国から集まった作品が公共施設などに潜んでいるなど、探訪の中で、鬼との出会いもお楽しみいただけます。
- 開発コンテンツのコンセプト
散走のコンセプトを踏まえて「歴史を遊ぶ」、「まちを知る」、「アート&文化にふれる」、「風景を感じる」ものをコンテンツとして選定。自転車に乗って、ただ風景を見たり、綺麗な場所を走ったりするのではなく、まちの人との交流や鬼北町ならではの歴史文化・景観に触れるコンテンツを作成しました。また、鬼北町の「鬼」のまちづくりのイメージから乖離しないことにも配慮しました。
- コンテンツ開発の背景:鬼北町の地元住民が中心となって開発
「散走」を通じて鬼北町の魅力を知ってもらうために、鬼北町の地元住民らが中心となって各コンテンツを開発。各コンテンツの開発に当たっては、外部有識者らのアドバイスを基に設計しました。
- 開発したコンテンツを検証するモニターツアーを実施
2022年12月11日(日)に開発したコンテンツを巡るモニターツアーを開催。鬼北町内外から参加者を集め、コンテンツ開発に携わったメンバーで決裁した『鬼のまち散走実行委員会』を中心にモニターツアーのガイドを務めました。
- 愛媛県南予地方局にて、「鬼に金棒弁当」を販売
2023年2月14日(火)、開発した「鬼に金棒弁当」をよりリーズナブルに食べてもらえるよう内容を見直し、愛媛県南予地方局で試食を実施。職員54人が購入して試食結果についてアンケートをとりました。
- 散走とは
「散走」とは、散歩のように自分のペースで気ままに自転車を交通手段として楽しむことを指します。自転車メーカー「シマノ」が提案する自転車の楽しみ方のひとつです。
4つのコンセプトから散走は成り、「歴史を遊ぶ」、「まちを知る」、「アート&文化にふれる」、「風景を感じる」こととしています。目的地に行くまでの景色を楽しみ、時には寄り道しながら巡る余白のあるサイクリングのあり方を提案したいと考えています。
- お問合せ先
お問い合わせ先:0895-28-6143
(愛媛県南予地方局地域政策課)