岩谷技研、自社開発ガス気球による有人飛行試験で最大到達高度1,190mを達成

株式会社岩谷技研のプレスリリース

気球による宇宙遊覧を目指す宇宙開発企業、岩谷技研(本社:北海道札幌市、代表取締役CEO:岩谷圭介)は、2023年3月8日に北海道幕別町の大規模農園において、自社開発の気球を使った有人飛行試験を実施し、高度1,190m、飛行距離16.0km、飛行時間1時間35分を達成しました。

▊ 気球による宇宙開発

岩⾕技研では2022年2⽉26⽇に福島県相⾺市で⾏った⽬標⾼度30mの有⼈係留⾶⾏試験の成功を⽪切りに、ほぼ毎⽉、道内/道外の実験場で係留⾶⾏訓練を繰り返してきました。2022年9⽉12⽇には北海道余市町の「アップルポート余市」にて、⾼度30mでの⾃由⾶⾏(⾮係留)の試験に成功。⼗分な安全が担保されたことを確認し、同年11月には⾼度100m超え、明けて2023年2月には高度400m超えを達成しました。

<これまでの開発経緯>

2020年 7月 有人宇宙遊覧プロジェクト始動
2021年 6月 自社設計の無人気密キャビンを成層圏へ打ち上げ、回収に成功(無人)
2022年 2月 自社設計キャビンと自社製ガス気球による有人飛行実験に成功(有人|係留)
2022年10月 有人自由飛行実験に成功(有人|自由飛行)
2022年11月 高度100m越えの自由飛行実験に成功(有人|自由飛行)
2023年 2月 高度400m越えの自由飛行実験に成功(有人|自由飛行)
 

▊ 徐々に高度を上げ飛距離と滞空時間を伸ばしながらの実証実験

<実験⽬的>

① 高度1,000mへの到達:⾃社製ガス気球による⾃由⾶⾏で安全に⽬標⾼度に達することができるか検証
② ⾶⾏能⼒の検証:予測値と実測値との検証
③ 気球コントロールの検証:気球制御機構の評価、および上空での目標降下地の選定と降下制御

<実験詳細>

午前2時に実験サイト到着後、実験機材を展開。ヘリウムガスの封⼊が完了したのち、パイロットバルーン(⾵速⾵向を測定するバルーン)による気流観測を実施。続いて安全検証のため無⼈⾶⾏試験を⾏い、機器類の確認を実施。
午前6時過ぎよりテストパイロットが搭乗。有⼈⾶⾏を実施。今回の実験での⽬標⾼度1,000mを超え、1,190mまで到達した。その後、事前に予測していた東風に乗って打ち上げ地から16.0kmの距離まで飛翔、国道沿いの空き地を見つけて無事着陸することに成功した。

<実験結果>

① ⾼度1,000mへの到達可否:最⼤到達⾼度1,190mを達成
② ⾶⾏能⼒の検証:事前の予測通りクロスカントリーでの飛行距離16.0kmを達成/滞空時間1時間35分
③ 気球コントロールの検証:ガスの解放およびバラストの放出により機体の鉛直⽅向運動を一定の精度で制御し、目視で確認した降下目標地点に着陸できることを確認

岩⾕技研では昨年2⽉に初の30m係留⾶⾏試験を実施して以来、延べ30名以上の所員が実験キャビンに搭乗して、⾶⾏訓練と実証データの収集・蓄積を⾏っています。今回の1,000m⾃由⾶⾏試験の成功を経て、次は4月初旬頃までに高度3,000mへの到達を計画しています。
 

 

 

岩谷技研では2023年2月に発表したOPEN UNIVERSE PROJECT(OUP)の一環として、「社員パイロット」の募集を開始しました。
▷ 岩谷技研|社員パイロット募集ページ:https://iwaya.biz/iwaya_pilot
▷ OUP プロジェクト公式サイト:https://open-universe-project.jp
▷ OUP 宇宙遊覧体験 ご搭乗者募集サイト:https://open-universe-project.jp/oubo

またこの度、同プロジェクトのすべての領域にわたる人員拡充のために、新たに「キャビン・クルー」ならびに「エンジニア(機械/電子)」を募集します。詳しくは以下のリンクからお問い合わせください。
▷ 岩谷技研|リクルートページ:https://iwaya.biz/recruit/

 

 

▊ 岩⾕技研:https://iwaya.biz/

株式会社岩谷技研は、高高度ガス気球、並びに気密キャビンを設計/開発/製造し、気球による宇宙遊覧を目指す宇宙開発企業です。岩谷技研が目指す宇宙遊覧とは、単に地球の大気圏外に広がる空間(Space)に行くこと(Travel)ではなく、調和と秩序のとれた宇宙(Cosmos)に身を置くことにより人々の意識や視野が広がる旅(Journey)を提供することを意図しています。

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