一般社団法人東京ステーションシティ運営協議会のプレスリリース
一般社団法人東京ステーションシティ運営協議会とT3 PHOTO FESTIVAL TOKYOは、2023年3月29日(水)~4月20日(木)の23日間、「未来に種をまく」をテーマとした写真展『東京駅:SOW THE FUTURE』を、JR東京駅グランルーフB1通路にて開催いたします。本企画は、東京ステーションシティ初となる学生との連携プロジェクトで、6名の学生が5ヶ月にわたり東京駅に向き合い、制作した写真を発表するものです。
かつては移動の手段として存在した駅は、現在は多様なサービスを提供する場として変化を遂げています。また東京駅は駅周辺エリアを含めて“1つの大きな街”(東京ステーションシティ)として様々なモノ・コトが起こる場となっています。そんな駅の「未来の在り方とはどんなものになるだろう?」、「日常の中で見過ごしてしまっている、あるいはまだ言葉になる前の風景を探してみると、より魅力的な場所になるのではないか」という視点で、制作いたしました。
鑑賞いただく皆さまが触発され、想像し、新たな気づきや楽しみを感じていただけるような「未来の種」となる視点を、ぜひご覧ください。
- 「東京駅:SOW THE FUTURE(未来に種をまく)」開催概要
・イベント名:『東京駅:SOW THE FUTURE(未来に種をまく)』
・日時:2023年3月29日(水)~4月20日(木) 23日間
グランルーフの営業時間に準じる(基本11:00~22:00)
・開催場所:JR東京駅グランルーフ B1通路(八重洲地下中央口改札外)
・作品制作者(順不同):
細田歌乃(東京工芸大学)/ 齋藤亮太(東京工芸大学)/ 中島陽和(東京工芸大学)/
土性愛美(日本写真芸術専門学校)/ 孫佳奈(日本写真芸術専門学校)/
塩見和政(日本写真芸術専門学校)
・URL:https://www.t3photo.tokyo
・主催:一般社団法人東京ステーションシティ運営協議会
・共催:T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO
・主管:株式会社シー・エム・エス
・会場協力:株式会社JR東日本クロスステーション
- 開催趣旨
東京ステーションシティは、2021年より東京駅東側エリア(八重洲・日本橋・京橋)を舞台に開催される国際写真祭「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」と連携し、国内で写真を学ぶ学生たちの作品発表の機会を提供してきました。2022年には、全国13の大学、専門学校から選抜された各校1名の学生による作品展「T3 STUDENT GALLERY」を開催しました。
本企画はこれまでの関わり方から一歩前進し、展示場所としてだけではなく制作の被写体あるいは場所として、東京ステーションシティを使ってもらう、という新たな取り組みとなります。制作にあたり、学生たちは東京ステーションシティ運営協議会のスタッフやT3 PHOTO FESTIVAL TOKYOチームによるメンターシップのもと、エリアのリサーチを行い、その内容をベースに写真を制作するプロジェクト型の取り組みを実施しました。活動を通じて、東京駅を利用されるお客さまにとって「これまで気づかなかった視点や風景の切り取りとなること」、学生にとって「写真制作のプロセスそのものが、モノ・コトの視点を提示する方法として有効な取り組み」になることを期待しています。
- 作品例
「Crystal JCT」
塩見和政(日本写真芸術専門学校)
1999年 鹿児島県生まれ、埼玉県育ち
2021年 工学院大学建築学部建築デザイン学科卒業
2023年 日本写真芸術専門学校 在学中
「TOKYO STATION DOOOOOOOORS」
中島陽和(東京工芸大学)
2001年 神奈川県生まれ
2023年 東京工芸大学芸術学部写真学科 在学中
主な展覧会
2021年「T3フォトフェスティバル フォトマーケット」、「写真学科スペシャル2021 奨励賞受賞者作品展」
2022年「YAU TEN」、「東京工芸大学写真部 春展」
2023年「写真学科スペシャルアワード2023」
- 参加した学生たちのコメント
「海苔をモチーフとした作品で、少し奇妙で新しい東京駅を感じてほしい」
細田歌乃(東京工芸大学)
約500年前、今東京駅がある土地は浅瀬の海でした。当時海苔漁業が盛んだった事実を元に海苔をモチーフとした作品を制作しました。東京駅の未来という不可視なものを表現するために、より外側からの視点を持って東京駅を観察し、まず自分自身が新鮮に感じられるような作品を作ることを目指しました。この作品を見てくださる方々にも、少し奇妙で新しい東京駅を感じていただけると嬉しいです。
「東京駅から持ち帰る“お土産”で広がり、繋がっていく輪を表現」
土性愛美(日本写真芸術専門学校)
今までは交通手段として東京駅を利用することが多かったので、このプロジェクトを通して、日本の伝統や文化を残しながら、新しい形・街へと変化し輝き続けている東京駅の魅力に惹かれていきました。東京駅に何度も訪れ、撮影していく中で、駅から街へと変化していく東京駅の姿をモノ・コト・ヒトがそばで支えていると私は考え始めました。そこで東京駅ならではのお土産に着目し、東京駅から広がり、繋がっていく輪としてお土産の存在があると感じ撮影を行いました。
また、コロナ禍だからこそ、持ち帰ることで東京駅の魅力を誰かと共有することが出来る手段だと考えていました。正方形の写真はそのお土産を見つけるまでに辿ってきた視線を集めていて、スマホで撮影したことで観光客の方と同じ視線で撮影することも意識しました。この写真に触れることで東京駅の魅力を再認識し、そこから新しい発見や出会いが生まれたら嬉しいです。
- 主催・共催団体コメント
「駅や街の魅力を再発見し、未来へ紡ぐ取り組みとしていきたい」
東京ステーションシティ運営協議会
当社は「東京駅が街になる」をコンセプトに、東京駅を起点に駅や駅周辺エリアの個性を引き出し、街や人が有機的につながる、心豊かな都市生活空間を創り上げていく取組みを推進しています。その中で「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」に2021年度から参画し、社外パートナーと共創しながら、駅というリアルな「交流拠点」の強みを生かし、写真やアートの普及に努めました。
今回、初の産学連携プロジェクトとして、同パートナーや写真を学ぶ学生と一緒に、改めて駅や街の魅力を再発見し、未来へ紡ぐ取り組みとしていきたいです。
「“現在”を撮った瞬間に“過去”のものになる写真で“未来”を示す、新しい写真の使い方を示すプロジェクト」
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 学生プロジェクトディレクター 菅沼比呂志
一言で言うと、写真の新しい使い方を考えるプロジェクトです。私たちは普段それほど意識せずに写真を使っていますが、写真には様々な機能があります。報道写真のように「出来事を伝達する」、家族写真のように「記録する」、身分証の写真のように「証明する」、レントゲン写真のように「分析する」など。しかし今回のミッションは、東京駅の「未来を示す」ということ。本企画は上記のいずれの機能にも該当せず、誰もが知っての通り、写真は目の前の「現在」を撮った瞬間に、「過去」のものになってしまいます。
その中で「未来を示す」というミッションをこなす為には、写真の新しい使い方を検討する必要があります。学生たちは、想像以上に自由な発想で、東京ステーションシティと写真そのものに向き合い、学校の課題かそれ以上に熱心に取り組んでもらいました。今回の展示をどうぞご期待ください。
■一般社団法人東京ステーションシティ運営協議会 概要
東京駅とその周辺エリアを“一つの大きな街”と捉え、「東京駅が街になる」というコンセプトのもと東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が2006年に命名。その後、同エリアの魅力を最大限に引き出し、エリア全体の価値を継続的に高めていくことを目的とし、2013年6月、東日本旅客鉄道株式会社と東京ステーションシティに関係するJR東日本グループ24社(公益財団法人を含む)を会員とする「東京ステーションシティ運営協議会」が発足。
2021年4月1日からは「一般社団法人東京ステーションシティ運営協議会」として新たなスタートを切った。東京ステーションシティで活動する34社(2023年2月28日時点)の会員企業と共に、この街の更なる魅力と価値の向上を目指し、東京ステーションシティに関する情報発信・イベントの企画実施・エリア内環境整備などに取り組んでいる。
URL:http://www.tokyostationcity.com/
会員一覧:http://www.tokyostationcity.com/company/
■T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 概要
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYOは、「次世代の写真文化を育むアジアのハブ」をビジョンに、(1)写真展、(2)トーク&イベント、(3)学生プロジェクト の3つを柱に展開するフォトフェスティバル。2015年に前身となる「東京国際写真祭」を大田区城南島で開催したのち、2017年に東京初の屋外国際写真祭として上野公園にて第1回を開催。
2020年からは、東京駅・東側エリア(八重洲、日本橋、京橋)の公開空地等を使った都市型屋外写真祭として実施。都市の余白をメディアとして捉え、写真家による作品展示や新たな人の交流を生み出すイベントを展開し、都市空間の新たな解釈と写真の可能性に挑戦する。
URL:https://t3photo.tokyo/