持続可能な観光にかかる旅行商品のアワード事務局のプレスリリース
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アワード創設の背景
日本の旅行市場における、国内宿泊旅行・日帰り旅行のシェアは全体の約8割と、依然として高い割合を占めています。一方で人口減少に伴い、国内の旅行市場は今後中長期的に縮小傾向となる見込みです。インバウンド需要については、コロナ禍で大きく落ち込んでいましたが、2023年のゴールデンウィークシーズンにおいては来日観光客数が大幅に回復。アフターコロナにおける、外国人旅行者の訪日需要は高く、今後もインバウンド市場は、高い成長率での拡大が見込まれています。
国内旅行の需要縮小をカバーする対策として、インバウンドの開拓が課題となる一方、国内における外国人旅行の取扱額は全体の5%と、コロナ以前から著しく厳しい状況が続いており、環境整備が不十分であることが考えられます。
観光先進国である海外の旅行業界に目を向けると、サステナブル志向の高まりが顕著に現れ、成長を牽引しています。特にヨーロッパにおいては、持続可能な取組みを行っているかどうかがツーリストにとってのプラン選択の基準となっており、旅行事業者もサステナブルな旅行商品の開発に力を入れています。
このようなグローバルのトレンドを背景に、国内では、日本版持続可能な観光ガイドライン(JSTS-D)への対応をはじめ、さまざまな取組が少しずつ広がりを見せていますが、持続可能な観光に取り組む地域、コンテンツ、施設は依然として不足。海外に比べて遅れをとっているのが現状です。
「サステナブルな旅AWARD」をきっかけに、旅行業界全体に持続可能な旅行商品が増加する仕組みを整え、サステナブル志向の高いZ世代などの新しいツーリストにとって魅力的な選択肢を提供していきたいと考えております。
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アワード概要
【名称】
サステナブルな旅AWARD
【アワード目的】
・サステナブルな旅アワードの実施結果を広くツーリスト(インバウンド含む)に周知することにより、日本における持続可能な観光の意識醸成を図ること。
・ 評価の高い旅行商品については、優良事例として情報発信を行うことで、サステナブルな旅行商品造成に向けた取組を促進させ、業界内におけるサステナビリティへの機運を高めること。
【アワード募集対象者】
国内旅行事業者からサステナブルな旅行商品の企画を募集。
【受付期間】
2023年4月4日(火)から8月31日(木)の期間において旅行商品の募集を行う。
【評価基準】
持続可能な観光に精通した有識者により、持続可能な観光の国際基準であるGSTC-I等に
基づいて総合的に評価を行う。
【賞種別】
グランプリ、入選、その他特別賞を想定。
【アワード受賞発表式開催】
2023年10月に行われる「ツーリズムEXPOジャパン」(大阪)にて、受賞式を開催(仮)し、受賞旅行商品の表彰を行う。
また、受賞結果については、観光庁Webサイト内の特集サイトでの配信を予定している。