俳優・佐野史郎による写真展「佐野史郎写真展 瞬間と一日」彫刻の森美術館で今秋開催決定!

公益財団法人彫刻の森芸術文化財団のプレスリリース

彫刻の森美術館(神奈川県足柄下郡箱根町ニノ平1121)にて、「佐野史郎写真展 瞬間と一日」を2023年10月14日(土)より2024年1月14日(日)まで開催します。映画やドラマ、舞台、音楽、そして写真活動など幅広く活躍する俳優、佐野史郎に、彫刻の森美術館2024年カレンダーのための撮影を依頼したことから本展は実現しました。 カレンダーに採用された作品をはじめ、佐野家に保管されているアルバムや、これまでに撮影した作品と共に佐野の写真活動を辿る「佐野史郎 写真史」を自ら綴り、展示します。

映画やドラマ、舞台、音楽、そして写真活動など幅広く活躍する俳優、佐野史郎による写真展を開催します。本展は、彫刻の森美術館2024年カレンダーのための撮影を依頼したことから実現しました。 カレンダーに採用された作品は、野外彫刻美術館を題材にしており、〈ピンホールカメラ〉という古典的な撮影方法も用いています。小さな穴から差し込む光線を通じて像がフィルムに焼き付けられるピンホールカメラによって、独特な質感と精緻なディテールが生み出されています。これらの作品は、昔ながらの技法と現代の視点が見事に融合し、佐野の写真家としての原点を表現しています。 さらに、佐野家に保管されているアルバムや、これまでに撮影した作品と共に佐野の写真活動を辿る「佐野史郎 写真史」を自ら綴り、展示いたします。(全64作品予定)

作家コメント

この度、2024年のカレンダー撮影のご依頼を受け、一年をかけて箱根彫刻の森、美ヶ原高原に展示されている作品を中心に撮影を続けてまいりました。 さらには、こうして写真展をも開催していただくことになりました。けれど、そのことで、あらためて、なぜ写真を撮り続けているのか?なぜ写真に魅せられるのか?という根源的な問いかけを自分に対してすることとなり、生い立ちを遡って写真との縁を紐解く作業ともなりました。写真とは何か?・・・写真の起源にも触れようと、針穴写真にも挑戦いたしました。「瞬間と一日」のタイトルは、一瞬と一日、永遠が変わることなく、生ある今に等しく感じられたなら…との想いです。 お楽しみいただけましたなら幸いです。 佐野史郎                                     

見どころ

佐野史郎が切り取った野外美術館「彫刻の森美術館カレンダー撮影」

自然の恵みに育まれた日本屈指の観光地、箱根。季節ごとに表情を変え、 訪れる度に新鮮な味わいと癒しを与えてくれる。そこに突如現れる人工造形物。彫刻の森の中を彷徨えば、自然との対話を交わす彼らもまた、カメラのファインダー越しの私に語りかけてくれるのだった。

父の写真好きを受け継ぐかのようにして写真を撮る「佐野史郎写真史」

故郷、島根県松江市、出雲の地は太平洋戦争時、空襲を逃れたこともあり、歴史的建造物など古来伝わるものが守られた。松江の実家は明治初期より残る古民家ゆえ、今もその頃からの写真が残されている。大正、昭和初期のモダニズムそのものといった写真も散見される。父は母と結婚した折、記念にと二眼レフのカメラと現像機器一式を揃え、撮影しては自分でプリントしていた。母の実家は出雲大社にある写真館。

目に見えぬものと見えるものが重なる佐野史郎の「セルフポートレート」

越の国、新潟県新発田市の吉原写真館は明治より続く写真館。現在の当主は六代目。そこで私は写真ならぬ、音楽のアルバムジャケット撮影を切望した。ならばと館主にことわりを入れ、持参の針穴写真機も設置し、セルフポートレートを撮影。露光時間八分。時は瞬間と数分、数時間、一日、一年、十年、百年、千年、数万年…何億年、永遠をも分け隔てずに流れ、留まり、目に見えるものと見えないものとの差異をかき消す。

カレンダーの一日一日と、カメラのシャッターの一瞬を重ねた「瞬間と一日」

撮影を始めたのは新緑の季節、五月。秋にも訪れ、紅葉に季節の移ろいを感じ、春は桜。信濃の地、長野県、美ヶ原高原美術館は標高二千メー トルでの撮影で、体力、気力との勝負。曇天の合間からわずかに覗く青空を逃すまいと、一瞬を追いかけ、不意に降り始める雨に追いやられた中だからこその、二度と出会えぬ瞬間だったのだと振り返る。そうして瞬間が重なり、一日が過ぎ、一週間、ひと月が過ぎ、カレンダーは次の月へ、次の年へと受け渡されるのだと知る。

柔らかい写真表現で気配を表現「針穴(ピンホール)写真の魅力」

カメラの語源、カメラオブスキュラは「暗い部屋」の意味。実像を投影する絵のデッサンの道具として発明されたという。投影された実像を化学薬品を用いて定着させたのが現在に至るカメラの起源だ。極彩色のステンドグラスの塔の中、針穴写真機を床に置いた。f:235、ISO:100、露光時間:8分。その間、螺旋階段を何人もの人が行き交う。だが、映し出された写真には一人として写っていない。いるはずの人間が見えないならば、肉眼でも見えない人々がいるのかもしれない。

開催概要

展覧会名 : 佐野史郎写真展 瞬間と一日

会  期 : 2023年10月14日(土)~ 2024年1月14日(日)

会  場 : 彫刻の森美術館 丸太広場キトキ

開館時間 : 9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)

料  金 : 美術館入館料

       大人 1,600円、大学・高校生 1,200円、中学・小学生 800円

休 館 日   : なし(年中無休)

主  催 : 彫刻の森美術館(公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団)

協  力 : 東京リスマチック株式会社、サンケイ総合印刷株式会社、株式会社mewgull、吉原写真館

特設サイト: https://www.hakone-oam.or.jp/specials/2023/shirosano.photographyexhibition/

展示作品数:64点(予定)

グッズ・ラジオ出演・トークショー

2024年彫刻の森美術館カレンダー 
2023年10月12日(木)発売予定 価格¥1,540(税込) 
サイズ:壁掛けカレンダー(使用サイズ縦30cm×横30cm)
購入方法:彫刻の森美術館ショップ、一部書店、amazon等で販売予定

ラジオ出演
2023年10月13日(金)20:00〜21:00/ニッポン放送 (FM93/AM1242/radiko)
出演:佐野史郎、松任谷正隆
音楽家の松任谷正隆をゲストに迎え、「彫刻の森美術館カレンダー」の話題を入り口に、箱根、写真、彫刻、音楽について語り合う1時間番組です。 松任谷は、佐野の4年ぶりとなる新アルバム「ALBUM」(今年7月5日発売)にバンドSKYEとして参加。音楽や写真を通じてふたりが紡ぎだす“箱根の魅力”をお楽しみください!

トークショー
開催日:2023年10月14日(土)13:30〜14:30 
会場:彫刻の森美術館 丸太広場キトキ 
トークテーマ:ミュージックとアート、彫刻の森、写真 など 
出演:佐野史郎、立川直樹
参加料:2,600円(入館券&グッズ付き) 事前申し込み/応募人数100名
特設サイトよりトークイベント参加券付きの入館券(電子チケット)を事前にご購入ください。 
※発売開始 8月28日(予定)。詳細は特設サイトをご確認ください。

佐野史郎 Shiro Sano

俳優・1955年3月4日生まれ。島根県松江市出身。1974年東京神田神保町の美學校にて中村宏より油彩画を学ぶ。1975年、劇団シェイクスピア・シアターの旗揚げに参加。1980年、唐十郎の劇団状況劇場に入団。退団後1986年、林海象監督「夢みるように眠りたい」で映画主演デビュー。2006年、植田正治の写真を題材にしたショートフィルム「つゆのひとしずく」を監督。2008年東京と大阪のフジフイルムフォトサロンにて初の写真展「あなたがいるから、ぼくがいる」開催。
オフィシャルサイト https://www.kisseido.co.jp

彫刻の森美術館について

四季折々の雄大な自然が楽しめる箱根。彫刻の森美術館は、その自然を生かして1969年に開館した、国内で初めての野外美術館です。緑豊かな屋外展示場に、近・現代を代表する彫刻家の名作約120点が常設展示されています。また、ピカソ館をはじめとする室内展示場や、子どもたちが体験できる作品、天然温泉の足湯もあり、心豊かな憩いのひとときを過ごすことができます。

公式サイト https://www.hakone-oam.or.jp

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