鉄道事業の旅客運賃の上限変更認可申請について

株式会社舞浜リゾートラインのプレスリリース

株式会社舞浜リゾートライン(本社:千葉県浦安市 代表取締役社長:東樹 秀明)では、2023年11月2日(木)に旅客運賃の上限変更の認可申請を国土交通省関東運輸局に行ないました。

  申請理由、及び内容につきましては、下記のとおりです。

                         記

1.申請理由

 当社は「東京ディズニーシー®」への来園者輸送を主たる目的に、千葉県浦安市舞浜地区にある「東京ディズニーリゾート®」内の円滑な移動手段として、2001年7月27日に開業いたしました。

開業以来、国内外からのお客様から信頼される魅力ある鉄道会社を目指して、「輸送の安全確保」、「安定輸送」、「サービスの維持・向上」に努めてまいりました。

 これまでの直近5年間(2018年度~2022年度)においては、2001年の開業以来運行していた車両の更新を初めとして、列車運行管理システムや信号設備、ホームドアの更新、エレベーターの増設、交通系ICカードシステムの維持など、安全関連設備やサービスの維持向上に資する設備に総額で140億円規模を投資、更には精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方への割引運賃の導入など、お客様の安全・安心・利便性の向上に資する投資や営業制度の導入を計画的かつ積極的に行ってまいりました。

 また、「東京ディズニーリゾート」で開催されるイベント等にあわせたラッピングモノレールの運行を初め、記念乗車券の発売、通年で発売している1日~4日乗車券のデザインの定期的な変更による需要の掘り起こし、新造車両のプロモーション活動を積極的に行い、旅客誘致と増収に努めるほか、駅構内にコインロッカー増設やカプセルトイマシンを新規設置するなどして、運賃収入以外の収入増加策も着実に推進してまいりました。

 その一方で、駅構内を含めた当社施設内の照明LED化や、全社的な節電対策の実施、利便性を損なわない範囲での効率的な運行ダイヤの設定などの経営合理化にも努めており、消費税率の引き上げに伴う旅客運賃の改正を除いて、2007年4月以来、16年余りにわたって現行の運賃水準を維持してまいりました。

 しかしながら、電気料金の改定に伴う動力費の増加や、工事・修繕資材、労務単価等が年々上昇する中、既存設備の償却費や維持管理費に加え、直近の安全対策基準に適合する駅舎の大規模修繕、変電所設備や出改札システム更新への投資を控えております。

 また、列車内・駅構内の防犯対策や、頻発化・激甚化する自然災害への防災・減災対策を着実に推進し、安全に安心してご利用いただくための環境整備とサービス提供を目指し、社内組織体制の強化と適切な要員配置に伴う人件費の増加を見込んでいます。

 沿線のテーマパークにおいては「ゲストの体験価値向上」を目指し、「1日あたりの入園者数上限を感染症流行前よりも引き下げ、いつ訪れても快適な環境を目指す」方針が示されております。

 「東京ディズニーリゾート」内のみを運行する特殊な環境下の路線である当社は、このような状況下において、輸送の安全の継続的な確保、安心してご利用いただく環境整備と利便性の更なる向上、高い満足度を伴った体験価値の提供を目指し、鉄道事業の健全な経営の維持を図るため、旅客運賃上限変更の認可申請をいたします。

2.主な申請内容

(1)鉄道事業の上限運賃認可制度について

鉄道事業の旅客運賃については鉄道事業法第16条第1項の規定に基づき、鉄道事業者の「上限運賃」を国土交通省が認可する「上限認可制」となっています。

鉄道事業者は認可された上限運賃の範囲内で「実施運賃」(お客様から実際に収受する運賃)を設定することができます。

現在、当社においては上限運賃と実施運賃は同額であり、認可後につきましても同額の運賃設定とする予定です。

国土交通省の認可を受けた時点で改めてお知らせいたします。

(2)申請の概要

申請日      2023年11月2日(木)

改定予定日  2024年3月

改定率   12.4%

(3)申請運賃

①普通旅客運賃(大人、10円単位運賃)

②定期旅客運賃(大人、10円単位運賃)

3.鉄道収支の実績及び推定

4.運賃収入内訳

5.輸送人員の今後の見通し

6.設備投資の実績と今後の計画

(1)設備投資の実績と計画 

(2)主な設備投資の内容

①安全対策(2023年度~2026年度 投資額約35億円)

2020年度より車両更新を実施しており、更新車両となるリゾートライナー(Type C)車両では、ドライバーレス運転を支える運転保安設備や車両機器が更新されたほか、各車両にフリースペースや防犯カメラが設置されています。

その他、2001年の開業以来、初となる駅舎の全面的な修繕工事、変電所設備の主要部品の更新工事、列車の運行に直接影響を及ぼす設備・機器の更新など、安全で安定的な輸送に資する投資を積極的に行ってまいります。

②サービス改善など(2023年度~2026年度 投資額約25億円)

老朽化に伴う既存出改札機器の次世代システムへの設備更新、交通系ICカードシステムの維持・向上、鉄道設備や各種システムの信頼性向上を目的とする通信設備の増強など、利便性向上に資する投資を行ってまいります。

7.これまでの経営合理化の状況及び今後の取り組み

お客様の利便性を損なわない範囲で、利用状況に応じた列車運行本数の見直しを行い、効率的な運行ダイヤの設定を行ってまいりました。 また、施設照明のLED化、空調温度設定の見直し等の全社的な節電対策の実施や、電力会社との契約の見直しを行い、動力費の抑制に努めるほか、出改札システム延命化や、効率的な要員配置なども行ってまいりました。

列車運行の安全を確保し、安心してご利用いただく環境整備を進めつつ、経営の合理化にも継続して取り組んでまいります。

8.運賃・料金の多様化の内容

(1)特別企画乗車券

東京ディズニーリゾート内の各施設の周遊に便利な、1日~4日乗車券を通年で発売しています。

(2)団体乗車券

普通団体乗車券、学生団体乗車券に加え、各自治体が発行する「身体障害者手帳」、「療育手帳」、「精神障害者保健福祉手帳」などをお持ちの方を対象とする割引団体乗車券を、2024年3月より新たに発売いたします。

詳細については改めてお知らせいたします。

(3)回数乗車券の発売終了について

2024年3月をもって、普通回数乗車券、割引回数乗車券の発売を終了いたします。

※発売終了後も、お持ちの回数乗車券は券面記載の有効期間までご利用いただけます。発売を終了する日は改めてお知らせいたします。

9. お客様サービスの向上策

(1)鉄道施設・設備の更新及び修繕

予防保全の考えのもと、計画的に施設・設備の更新や修繕を行い、事業の根幹である安全・安定輸送を継続して行ってまいります。

(2)安心してご利用いただく環境整備

あらゆるお客様が安心して快適にご利用いただくことを目指し、引き続き全駅にキャストを配置し、直接のご案内や、異常時・災害発生時の対応を強化する教育を継続して行い、ソフト対応の充実を目指してまいります。

(3)その他

引き続き各駅の自動改札機、自動券売機では全国相互利用が可能な10種類の交通系ICカード(PASMO、Suica、Kitaca、manaca、TOICA、 PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCA)がご利用いただけます。

また、リゾートゲートウェイ・ステーションの乗車券センターでは、乗車券の購入にクレジットカードがご利用いただけます。

さらに、多くのお客様にご好評いただいているラッピングモノレールの運行や、その他の施策を通じて、高い満足度を伴う体験価値の提供を目指してまいります。

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