MEDEL GALLERY SHUのプレスリリース
OVERVIEW
本展「THE YEN CONNECTION」の会場は、帝国ホテル「MEDEL GALLERY SHU」で開催され、その場所は日本を象徴する皇居に隣接した格式ある空間です。
会場では、多種多様なメディアや表現形式を持つ12人の現代アーティストの作品が展示され、絵画や彫刻などさまざまなアートフォームが融合しています。
そうした現代アートと厳かな調和と対比の中、来場者がアートに没頭できる環境が提供され、静謐で優雅、かつ多様性に溢れた視覚的体験をもたらします。多様な色彩。独自の形状。解き放たれる思想。
これらの作品は、近代日本の社会における西洋文化と日本文化のクロスオーバーが生み出した多様性の「結晶」と捉えることができます。
この展示が、この時代に、この場所において実現することで、西洋文化と日本文化の新しい「縁」が紡がれ、アーティストや作品の背後に潜むストーリーや創作意図とともに、今を生きる我々に対して、深層に渡る感情や思索を探求する契機を提供し、現代の日本社会と自己の深遠な「繋がり」を再評価するための機会となることを期待しています。
気鋭のアーティスト12名の作品をお楽しみください。
THE YEN CONNECTION
新埜康平・池谷友秀・urayutaka・オオタキヨオ・大谷陽一郎・杉本憲一・高屋永遠・neuronoa / ニューロノア・野島渓・buggy・堀川由梨佳・松村咲希
2023年12月5日(火)〜12月17日(日)
11:00〜19:00(最終日は17:00)
千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルプラザ東京2F
MEDEL GALLERY SHU
ARTIST
新埜康平|Kohei Arano
VHS が DVD に変わる頃、ワゴンセールで買い漁ったレンタル落ちの VHS の中にあったガス・ヴァン・サントやテリー・ギリアム、ジム・ジャームッシュなどの 90‘s 映画の影響を受けた新埜の絵画空間は、映画やアニメのコンテのようにストーリー性があり、それは漫画の3コマ目のようなもので、その先や前にもシーンがあるかのように映し出されている。普遍的な日常を映画のワンシーンのように描き、画面の中にある枠は誰しも自然に行なっている記憶を切り取ると言う行為を漫画や絵コンテなどでみられるコマ割のように落とし込んでいる。
基本画材として日本画材の膠や和紙、胡粉などの顔料を使っている。膠や和紙、胡粉や顔料などは古典的な日本画の技法で古くから日本に伝わる伝統的な絵画表現であり、滲みやたらし込み技法などそれらの素材の特異性を使いながら映画やストリートカルチャーという影響を取り入れたモチーフをミックスさせ、日本画技法×ストリートの作品を作っている。また支持体に厚みを持たせ立体作品としての性質を加えることで、ブラウン管テレビのようなイメージを伝達する BOX のようにしている。
東京の下町に育った新埜は街に多く見られたウォールアートやスケートボード、HIPHOP などのストリートカルチャーに興味を持ち、単独で行った L.A でのストリートカルチャーの影響も受け、それらを街の色として認識してきた。街の壁に残された文字やアスファルトを滑る音、HIPHOP のサンプリングはその街の歴史や空気を伝える一つのサインであると考えている。
街や人という社会を構成するものに着目し、それらの視点をサンプリング(再構成)すると既存の製品や情景は明るい陽光が感じられるような、POP な色彩を放っている。そんな日々の生活に根差した等身大のモチーフで新たなイメージを作り出す作品を多く手がけている。
池谷友秀|Tomohide Ikeya
urayutaka
偏愛する素材だからこそ、無限の可能性を感じ「ニットの変態」として表現し続けています
オオタキヨオ|Kiyoo Ota
リーマンショックを身をもって体験し、金融業界において想像力を働かせ必死で積み上げたものは、外部要因によって一瞬で崩れ落ちるもの、いわばハンナ・アーレントが「人間の条件」にて示した労働と仕事の関係における「労働」であり、誰でもできて、消費されるものと実感。
自分の死後もなお永遠に残る作品をつくる「仕事」をしたいと思い、アートを志す。
社会の構造、関係性を作品のテーマとし、現実の3次元の構造・機能を微分しモノの持つ本質的な美を表現したり、社会の構造、関係性について新たな気づきを表現することで、日本や世界を良くしたいと思い、制作している。
大谷陽一郎|Yoichiro Otani
杉本憲一|Kenichi Sugimoto
武蔵野美術大学卒業後、絵本の出版をきっかけに作家活動を開始。
動物や子供を描くことにより、人間の内に潜む欲望や葛藤といった「切り離せない本能」を表現。
また、自身の中にあるカオスでエネルギッシュなアレグリーな世界を「WORLD OF GUCHA GUCHA」として表現している。
高屋永遠|Towa Takaya
私の制作は、「存在とは何か」という問いへの関心と分かちがたく結び付いています。
私にとって絵画は、目の前に存在する捉え得ぬ無限、あるいはその無限に反響した生の時間を、私の知覚が朽ちる前に保管しておくための媒体です。
私にとって生の時間は直線的なものではなく、常に循環し、反響し、再生するものなのです。存在の背後に潜む深淵を、色彩を通していかに形而下に留めるか。
その探究のために、私は色彩と知覚の実験を繰り返し、平面表現を独自に試行し続けます。
ニューロノア|neuronoa
野島渓|Kei Nojima
また国内での個展開催やグループ展の参加の他に、アパレルブランドやデパートのショウウィンドウなどにアートワーク提供も行なっている。
buggy
堀川由梨佳|Yurika Horikawa
松村咲希|Saki Matsumura
画材は主にアクリル絵具を使用して、ペインティング、シルクスクリーン、ステンシルなどの複数の技法を組み合わせて描き、コラージュ遊びの時に発見するような、いびつで整合性の取れない空間の絵画を作っています。
平面作品が持っているある種の錯覚や歪みのような空間性は、現実とのズレとして私たちの感覚を再認識させ、また、現実世界の風景には感じえない多次元的な景色や感覚へのイマジネーションをも膨らませてくれます。
まだ見ぬものへの想像は、私たちを取り巻く世界との関わりと眼差しを変化させ続けることに繋がると信じています。
MEDEL GALLERY SHU
東京都千代田区内幸町1-1-1
帝国ホテルプラザ東京2F
info@medelgalleryshu.com
11:00〜19:00(最終日は17時まで)
MEDELとは、日本語で「物の美しさをほめ味わうこと」を意味する「愛でる」からきています。
唯一無二のアートを賞美し、慈しむという行為を介して、アーティストと鑑賞者、ギャラリーの間に喜びの行き交いが成立してほしいという想いを込め名づけました。
“時代を共にする人々にとっての財産であり、未来の社会を照らす火である”とアーティストの活動・作品を定義し、人々の心に残る独創性に富んだスタイルの作品を鑑賞者と共に愛でつつ、次世代に残るようなマーケットや美術史的評価を確立してゆくことが当ギャラリーのミッションです。そのような私たちの活動を通して、独創的な表現を受け容れる多様な社会的風土の醸成に資することができれば、これに勝る喜びはありません。
The word “MEDEL” is from the Japanese word “めでる,” which means “to praise
and appreciate beauty” in Japanese.
We named the gallery MEDEL to create a pleasant exchange between the artist, and the appreciator,through the unique artwork.
We define artists’ activities and works of art as “an inheritance for the people who share the same era and a fire that will light up the society of the future”, and we hope to establish a market and an art historical reputation that will last for the next generation while appreciating works of art with the viewers, which are full of originality and style that will remain in people’s minds.
Through our activities, we are more than happy to contribute to the development of a diverse social culture that accepts creative expression.