〜 政府目標2030年訪日外国人旅行者数6,000万人の中、急拡大するムスリム観光客を見据えた2024年最新の意識調査 〜
株式会社Halal Naviのプレスリリース
株式会社Halal Navi（本社：東京都世田谷区、代表取締役：本宮 郁士）は、日本に興味を持つムスリム向けに、食、旅行、生活、施設、および意識に関する広範囲なアンケート調査を実施しました。この調査には1,581件の有効な回答が寄せられ、日本におけるムスリム観光客のニーズと期待について貴重な洞察が得られましたので、結果をお知らせいたします。
調査の背景:
2030年に訪日外国人旅行者数6,000万人を目標とする日本政府の政策に対応し、急増するムスリム観光客のニーズに焦点を当てました。グローバル・ムスリムトラベル・インデックス（GMTI）で日本がOIC非加盟国ランキングで6位にランクインするなど、日本はムスリムフレンドリーな国としてのポテンシャルを持つ一方で、さまざまな課題が残されています。
■ 調査サマリー
食事に関するニーズ:
・調査参加者のムスリムのうち全体の86.1%が、レストランや飲食店でのハラルフードの提供の有無を最も気にかけており、77.9%がスーパーや食料品店でハラルフードが入手できるかどうかを重視している。
・ハラル認証の信頼性（49.1%）、ハラルフードの価格（31.6%）に対する懸念も顕著。レストランや飲食店スタッフのハラルフードへの知識、子供向けのハラルフードの提供、英語表記の有無など、多岐にわたる要望が明らかに。
・特に、日本固有の料理に対する期待は高く、ハラル対応ラーメンが87.8%、ハラル対応寿司が69.4%、ハラル対応すき焼き65.5%という結果。さらに、うどん、天ぷら、焼きそば、カレーなど、日本食の幅広いジャンルにわたって関心がある。
・行きたいお店として、具体名として、一蘭（大阪）、HALAL麺亭 成田屋浅草、麺屋 帆のる、Ayam-YA御徒町などのラーメン店、スシローやくら寿司などの寿司店、さらにはセブンイレブンなどのコンビニエンスストアが挙げられた。和牛提供店舗への関心も高く、特にブランド和牛の提供に対する期待は大きい。
観光に関して:
・日本国内で訪れたい場所のトップは、自然公園・観光地が91.5%。京都、東京の古き良き寺院や神社から、富士山や沖縄のビーチ、北海道の雪まつり、そしてアニメやゲームの聖地、ディズニーランドやUSJ、東京の渋谷、新宿、秋葉原まで、多彩な選択肢が挙げられた。
・ムスリム旅行者は、伝統的な日本料理やハラルオプションを提供する飲食店、着物を着たり、茶道に参加するなど特定の文化体験への参加にも高い関心を示している。
日本におけるムスリムフレンドリーなサービスに関して:
・全体の83.6%のムスリムが、日本国内で礼拝可能な場所を見つけるのが難しい、と回答。駅や公共の場所、ショッピングモール、オフィスビル、観光地などへの一層の礼拝スペースの設置や、礼拝スペースへの案内の充実が求められている。
・ホテル・宿など宿泊施設に関しては、施設にてハラルフードの提供がないことが最大の問題点（60%）、祈祷室の不足（42.4%）、そのほかにスタッフの対応の悪さ（6.8%）、客室のアメニティ不足（5.2%）が課題として挙げられた。
・ムスリムに対する文化的誤解が存在し、宗教的服装に対する反応にも不安を感じることがあるとの声が挙がった。日本における宗教的知識の不足も見えており、教育と情報提供の強化が望まれる。
この調査により、多くのムスリムが日本のレストランでのハラルフードの提供（86.1%）とスーパー・コンビニなどでの入手可能性（77.9%）を特に重視していることが明らかになりました。さらに、国内の自然公園、観光地、文化施設への訪問希望が高まる中で、礼拝所の不足やハラルフードへのアクセスの問題も浮き彫りになりました。これらの結果は、より歓迎的なムスリムフレンドリーな環境の促進に向けた具体的な行動指針を提供します。
株式会社Halal Naviは、これらの課題に対処し、ムスリム観光客の認知拡大と集客を目指す全国の自治体や企業に対して、PR支援とインバウンド支援コンサルティングを提供しています。今回の調査結果は、今後のサポート活動の強化に向けた基盤となるものであり、当社は引き続き積極的な支援を行ってまいります。
■ 調査概要
○アンケート実施期間：2023年2月4日（日）～2024年2月7日（水）
○調査対象：日本に興味を持っているムスリム
○有効回答数：1,581件
○調査方法：インターネット調査
○調査項目概要
[回答者の属性確認]
1.あなたはどこの国のご出身ですか？
2.現在日本に在住ですか？または、日本以外に在住ですか？
[食事に関する質問]
[レジャー・場所に関する質問]
[日本での買い物に関する質問]
[情報収集の取得方法に関する質問]
[日常生活＆宿泊に関する質問]
[ラマダンに関する質問]
[日本国内でのムスリムフレンドリーさに関する質問]
[ムスリムやハラル文化に関する質問]
■ 調査結果(抜粋）
[食事に関する質問]
日本での食事においてどのような心配事がありますか？（複数選択）
1位：レストラン・飲食店でハラルフードの提供があるかどうか １,361人（86.1%）
2位：スーパーや食料品店でハラルフードが入手できるかどうか 1,231人（77.9%）
3位：ハラル認証の信頼性 776人（49.1%）
4位：値段が高い 499人（31.6%）
5位：その他
その他の記載例（自由記載）：
レストラン・飲食店スタッフがハラルフードについて知っているかどうか、子供も利用できるハラルフードがあるかどうか、宿泊先の近くにハラル対応店があるかどうか、レストラン・飲食店に英語の表記があるかどうかなど。
日本国内でハラル料理を食べる場合、選択肢の中から特に好きな料理、または食べたいと思う料理を選んでください。（複数選択）
1位：ハラルに対応しているラーメン １,388人（87.8%）
2位：ハラルに対応しているお寿司 1,098人（69.4%）
3位：ハラルに対応しているすき焼き 1,035人（65.5%）
4位：ハラルに対応しているうどん 1,009人（63.8%）
5位：ハラルに対応している天ぷら 972人（61.5%）
6位：ハラルに対応している焼きそば 904人（57.2%）
7位：ハラルに対応しているカレー 902人（57.1%）
8位：（ハラル対応と謳っていなくても）豚肉やアルコールが使われていない料理 614人（38.8%）
9位：ハラルに対応しているピザ 491人（31.1%）
10位：ハラルに対応しているパスタ 478人（30.2%）
その他
その他の記載例（自由記載）：
ハラルに対応している各種食べもの（ファーストフード、ストリートフード、カフェ、デザート、ハンバーグ、唐揚げ、焼肉、ビリヤニ、お好み焼き、しゃぶしゃぶ、たこ焼き、クレープ、パン、懐石料理、ハラル認証されたコンビニ食品、豚肉としっかり分けて調理された日本料理）
これまでに訪れた、または訪れたいと思っている具体的な飲食店名があれば教えてください。（自由記述）
・ラーメン店（一蘭（大阪 他）、HALAL 麺亭 成田屋 浅草、麺屋 帆のる、Ayam-YA 御徒町など）
・寿司店（スシロー、くら寿司など）
・天丼提供店（天丼いつき など）
・牛丼店（吉野家など）
・コンビニ（セブンイレブンなど）
・和牛提供店（特定のレストラン名ではなく、ハラル和牛を提供する店舗全般に関する言及が多数。また、神戸牛が食べたい、など牛肉の銘柄に関するコメントも見られる。和牛提供店でハラル対応は高価な店が多いため、安価な店へ行きたい、という声も多数。）
[レジャー・場所に関する質問]
日本国内で訪れたい場所はどこですか？（複数選択）
1位：自然公園・観光地 1,448人（91.5%)
2位：レストラン・カフェ 1,302人（82.4%)
3位：文化施設（博物館、美術館等) 1,153人（72.9%)
4位：ショッピングモール・商業施設 958人（60.6%)
5位：その他
その他の記載例（自由記載）：
子供と家族向けのアクティビティが楽しめる場所、山や海、歴史に関連する名所、温泉、寺院、野生動物と触れ合えるような場所、本格的な飲食店、ストリートフードがある場所など
具体的に行きたいと思う場所や施設名があれば教えてください。（自由記述）
文化的・歴史的な場所：
・京都、東京、奈良、鎌倉の寺院や神社。
・中世の日本の城。
・白川郷や銀山温泉のような歴史的な村。
・ジブリ美術館、江戸東京博物館などの教育センターや博物館、歴史関連のアトラクション。
・モスク。
自然・景観スポット：
・富士山や上高地、沖縄のビーチ、日光、国立公園など自然の場所。
・北海道の自然美や札幌の雪まつり。
・日本全国の桜（さくら）の名所や庭園。
・日本の田舎や村。
現代的・都市的なアトラクション：
・アニメ、ゲーム、テクノロジー文化のための東京の渋谷、新宿、秋葉原。
・大阪の道頓堀やユニバーサルスタジオジャパン。
・ショッピング地区やビンテージの日本の店。
レクリエーションとレジャー施設：
・ディズニーランド、ディズニーシー、富士急ハイランド、遊園地、アニメやマンガに関連するテーマパーク。
・スキーリゾートや温泉（おんせん）、ハラルサービスを提供するプライベート温泉を含む。
・高尾山のハイキングやニセコでのスキーなど、スポーツやアウトドア活動。
食事とダイニング体験：
・伝統的な日本料理を提供するレストランやハラルオプションのある店。
・ハラルラーメン、うどん、たこ焼きの場所の具体的な言及。
・築地市場のような市場や食のツアー。
・日本のスーパーマーケット、コンビニ。
ユニークな体験とその他：
・TeamLab。
・ムスリムのための施設を提供するマスジドや場所。
・着物を着たり、茶道に参加したり、アニメ関連のカフェや店を訪れるなどの特定の文化体験。
[情報収集の取得方法に関する質問]
あなたが日本国内のグルメやレジャー情報を得るために最も活用しているものについて具体的に教えてください。
・SNS
Instagram、TikTok、YouTube、Facebook、ほか
・検索サービス
Google Maps、Google、Google Search（グーグル検索）
・ハラル関連のコンテンツ
Halal Navi（ハラルナビ）、Halal Japan（ハラルジャパン）、Navito Halal（ナビトハラル）、Halal Media Japan（ハラルメディアジャパン）、Halal apps（ハラルアプリ）、Halal restaurant（ハラルレストラン）、 Halal Gourmet JAPAN（ハラルグルメジャパン）
・アプリ（Trip Advisor）
・各種Webサイト
日本国内で礼拝所・お祈りができる場所を見つける際の難しさをどの程度感じますか？（日本在住、または日本を訪れたことがある人への質問／回答数 902件）
全体の83.6%の人が礼拝所・お祈り可能な場所を見つけるのが難しいと回答。
非常に難しいと感じる 276人（30.6%）、やや難しいと感じる 478人（53％）、あまり難しくない 132人（14.6%）、まったく難しくない 16人（1.8%）
お祈りする場所に関して、日本国内で改善してほしいと思う点はありますか？
（554件の回答まとめ）
– より多くの礼拝スペースを設置してほしい（特に駅や公共の場所、ショッピングモール、オフィスビル、観光地など）
– 礼拝スペースの案内をもっと充実させてほしい。
– 礼拝スペースにアクセスしやすくしてほしい。
– Googleマップ上での位置情報が分かるようにしてほしい。情報更新がなされるようにしてほしい。
– 英語対応の地図やスタッフ、多言語での案内看板を充実させてほしい。
– 男女別の礼拝スペースおよび清潔なウドゥー（礼拝前の清浄のための洗浄）施設を設置してほしい。
– 礼拝用具（絨毯、女性用の礼拝衣、キブラ方向表示）を完備してほしい。
– 清潔で快適な礼拝スペースを提供してほしい。
– ショッピングモール内の祈りのスペースでは、音楽を流さないようにして欲しい。
– 祈祷室が見つけられない時は、建物裏や道路脇、試着室や授乳室を利用することもあるが適切ではないと感じている。祈りの場として利用しやすいように、多目的ルームを設けて欲しい。
– すべての礼拝施設にウドゥ（沐浴）の設置を希望（現状は分離されていないことがほとんど）。
– 企業のオフィス内にも礼拝スペースを設けてほしい。
【調査結果の全データを見たい方へ】
「調査資料希望」と明記し、必要事項を記入のうえ、こちらの問い合わせフォームからお申し込みください。
https://halal-navi.jp/contact/
会社名：株式会社Halal Navi（https://halal-navi.jp/）
代表者：本宮 郁士
設立：2019年11月（創業2014年）
会社所在地：〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋1丁目32番3号1階
事業内容：
・ムスリム向けレストラン検索アプリ「Halal Navi（ハラルナビ）」の企画運営・日本窓口
・「Halal Navi（ハラルナビ）」によるPR支援
・「Halal Navi（ハラルナビ）」データ を活用したコンサルティング
・地方自治体へのハラルインバウンド支援
Halal Navi（ハラルナビ）https://www.halal-navi.com/
