会期:7月13日(土)~9月8日(日)
株式会社サンシャインシティのプレスリリース
※本リリースPDFはこちらよりダウンロードいただけます→https://prtimes.jp/a/?f=d20364-889-e176a72b69cd03594d9b443d38cca41e.pdf
聖書は「世界でもっとも読まれている書物」と言われ、ユダヤ教の根本聖典である旧約聖書(ヘブライ語聖書)、キリスト教の基礎となっている新約聖書(ギリシア語聖書)は、ともに現在のイスラエル(パレスチナ)を中心とする古代オリエント地域を舞台として成立したものであり、その内容は古代オリエントの歴史や文化を背景としています。本特別展では、この「二つの聖書」成立当時(紀元前1200年~紀元後2世紀頃)に使われていた資料を通して、当時の生活や思想・信仰を紹介し、また世界や日本における聖書受容の歴史を紹介します。
「子どもミュージアム」では、古代オリエント博物館の館蔵品を用いて、小中学生も楽しめるよう、古代オリエント世界の魅力をわかりやすく紹介する特別展です。古代の道具や技術を実際に体験できるコーナーを設置する他、ワークシートを用いて、「暮らし」や「文字」、「神様」を楽しみながら学べ、夏休みの自由研究としても活用できる古代オリエント博物館特製のミュージアムノートを小中高生の希望者に無料で配布します。
展示以外にも、シンポジウムや講演会、豊島区との連携イベントなどを予定しています。
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2024年度 夏の特別展 開催概要
博物館内を二分し、2つのテーマの特別展を同時開催します。博物館入館料で両特別展をお楽しみいただけます。
会期:7月13日(土)~9月8日(日)
開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)※変更の可能性あり
入館料:一般1,000円 大・高生600円 中・小生300円 ※団体割引・障害者割引あり
展示会名①:聖書の世界~伝承と考古学~
後援:豊島区、豊島区教育委員会
特別協力:サンシャインシティ
協力:天理大学附属天理参考館、日本聖書協会
ウェブサイト:https://aom-tokyo.com/exhibition/240713bible.html
古代オリエント博物館研究部長 津本 英利(つもと ひでとし)
■「聖書の世界~伝承と考古学~」担当のコメント
古代オリエント博物館研究部長 津本 英利(つもと ひでとし)
「現在もパレスチナでは悲惨な事態が続いています。なぜこの地が重要とされ、注目され続けるのかを知るには、その背景となる歴史や聖書についての知識が重要です。展示されているものは大昔のものですが、現代世界にまで繋がっているのだと気付いていただければと思います。」
展示会名②:古代オリエントをたのしむ!子どもミュージアム
後援:豊島区、豊島区教育委員会
特別協力:サンシャインシティ
ウェブサイト:https://aom-tokyo.com/exhibition/240713_children.html
古代オリエント博物館教育普及員 髙見 妙(たかみ たえ)
■「古代オリエントを楽しむ!子どもミュージアム」担当のコメント
古代オリエント博物館教育普及員 髙見 妙(たかみ たえ)
「今回で2回目となる子どもミュージアム展ですが、新たな試みとして、展示室内に触って体験する「ハンズ・オン」コーナーを設置します。古代オリエントがよくわからない・・・という大人の方も大歓迎!ぜひこの機会に古代オリエントの歴史・文化に触れてみて下さい。」
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「聖書の世界~伝承と考古学~」展示内容のご紹介
■第1部 聖書とは何だろう?
旧約聖書(ヘブライ語聖書)と新約聖書(ギリシア語聖書)という二つの聖書について、誰が、いつ、何のために書き記したのかを紹介します。
レニングラード写本(ファクシミリ版) 1998年(原本1008年) 【日本聖書協会蔵】
■第2部 考古資料から見る聖書の時代
パレスチナ地域の古代史を、実際の考古資料で紹介します。エジプトやメソポタミアといった古代文明や大帝国が成立した地域と比較すると、豪華さに欠けることに驚かれるかもしれません。しかし、栄華を誇った古代文明が滅んで忘れ去られた一方、弱小の民だった古代イスラエル人の思想は、現代まで残存しています。
ペリシテ彩文土器 紀元前12世紀 【個人蔵】
ネブカドネツァル2世の円筒形碑文 紀元前6世紀 【平山郁夫シルクロード美術館蔵】
ピラトが発行した銅貨 紀元後30年頃 【平山郁夫シルクロード美術館蔵】
「囚われのユダヤ」硬貨 紀元後70年 【平山郁夫シルクロード美術館蔵】
インク壺と筆 ローマ時代(1~4世紀頃) 【個人蔵】
■第3部 聖書の伝承
2つの聖書がどのように現代まで伝承されていったのかを、聖書が記された羊皮紙(※)や書物の展示と共に紹介します。後半では開国後の日本で翻訳され受け入れられていった聖書を紹介します。
※羊皮紙:動物の皮を加工して筆写の材料としたもの
エラスムス「校訂版 新約聖書」 1601年 オランダ 【羊皮紙工房蔵】
約翰福音之傳(やくかんふくいんのでん) 1837年刊 シンガポール 【日本聖書協会蔵】
死海写本(複製) 原品紀元前2世紀~後1世紀 【日本聖書協会蔵】
旧約聖書列王記 1250年頃 パリ 【羊皮紙工房蔵】
■第4部 「聖書の地」を発掘する
1964年のテル・ゼロール発掘を皮切りに、これまでイスラエル/パレスチナでは四か所の遺跡(テル・ゼロール、エン・ゲヴ、テル・レヘシュ、ベイティン)で日本隊による発掘調査が行われてきました。天理参考館に収蔵されているテル・ゼロール出土資料を中心に、日本隊の調査成果を紹介します。
甕形土器 テル・ゼロール出土 紀元前900年頃 【天理参考館蔵】
土製ランプ テル・ゼロール出土 紀元後1~2世紀 【天理参考館蔵】
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「古代オリエントを楽しむ!子どもミュージアム」展示内容のご紹介
■ハンズ・オンコーナー
展示室内にハンズ・オンコーナーを設け、触覚を駆使して「触って楽しむ」学習体験がお楽しみいただけます。粘土に円筒印章を押印したり、粘土にコインを打刻したり、3Dプリンターで作成した展示物のレプリカに触る体験を楽しめます。
※博物館におけるハンズ・オン(hands-on)とは、広義では手で触り、体験する展示手法を指します。
・メソポタミアのハンコ「円筒印章」を押してみよう!
円筒印章とは、その名の通り、円筒の側面に文様や図像が彫刻されているハンコです。円筒の側面を転がしながら押すことで、文様や図像が連続して転写することができます。
なお、当時メソポタミアでは、文字やハンコは粘土に記されたり押されたりしていました。このハンズ・オンコーナーでは、博物館所蔵円筒印章の実寸大レプリカを使用して、当時の主な情報メディアである粘土に押す体験ができます。
上:古代オリエント博物館所蔵の円筒印章(動物文)、下:円筒印章(動物文・実寸大レプリカ)押印体験
・古代文字体験コーナー【8月1日(木)~9月1日(日)】
古代の文字を書いたり色を塗ったりする体験をお楽しみいただけます。
●古代メソポタミアの文字「楔形文字」を書いてみよう 【8月1日(木)~9日(金)】
●古代エジプトの文字「ヒエログリフ」に色を塗ろう 【8月10日(土)~16日(金)】
●聖書の時代の文字「アラム文字」を陶片に書いてみよう 【8月17日(土)~9月1日(日)】
※各日11:00~16:30
■「子ども解説パネル」の展示
子どもミュージアム展キャラクターの「おりえちゃん」「えん太くん」が展示物モチーフのキャラクターと対話をしながら、各セクションの展示内容をかみくだいてご紹介。世界史を学んでいない小中学生や古代オリエントの歴史文化をこれから学びたいという大人の方々に向けて、親しみやすくわかりやすい解説パネルを設置します。
■古代オリエント博物館館蔵品展をもっと知る!「ミュージアムノート」の無料配布(小中高生対象)
夏の特別展期間中、子どもミュージアム展のパネルと連動した「古代オリエント博物館特製ミュージアムノート」を小中高生の希望者を対象に無料で配布します。
「より詳しく知りたい」という子どもたちの学習活動を補助する教材となっており、夏休みの自由研究としても活用していただけます。
※お渡しの際に簡単な申し込みシートをご記入いただきます。
古代オリエント博物館特製ミュージアムノート
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本特別展関連グッズ
本特別展にあわせて、博物館内のミュージアムショップでは、本展図録の他、新商品を加えたオリジナルグッズや関連書籍等を販売します。
「聖書の世界~伝承と考古学~」に関連したグッズではビザンツ時代のランプを原型に陶器で製作した、実際に使えるレプリカをご用意。ランプは、聖書が誕生した地で、青銅器時代から発達した歴史があります。
「古代オリエントをたのしむ!子どもミュージアム」に関連したグッズでは、人気の「コブウシ土偶」のイラストをワンポイントでプリントしたTシャツを制作しました。
左:ランプ陶製レプリカ(3,300円)、右:コブウシ土偶Tシャツ(2,420円)
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その他関連イベント
■講演会
①『聖書の文字と文学』
講師:古代オリエント博物館前館長 月本昭男
日時: 8月3日(土)13:30~15:00
内容:古代イスラエルの民は古代オリエント世界の一弱小民族でしたが、旧約聖書を残すことにより、人類の精神史に多大な影響を及ぼしました。新約聖書の成立もからめて、その秘密を言葉と文字という視点からお話します。
②『「天の梯子」の背景を探る―ベテル遺跡における考古学的発掘調査』
講師:慶應義塾大学名誉教授 杉本智俊
日時: 8月10日(土)13:30~15:00
内容:「天の梯子」の夢を族長ヤコブがベテルで見た出来事は、旧約聖書の宗教において決定的に重要なものです。本講演では、ベテルとされるベイティン遺跡の調査成果を紹介しつつ、考古学調査が聖書の世界を理解する上でどのように役に立つのかを具体的に例示します。
参加費:各回500円 ※古代オリエント博物館友の会会員は無料
会場:サンシャインシティ内会議室
申込方法:事前申込制 (会場定員90名・オンライン同時配信500名)
※開催日1か月前より公式ウェブサイトで申込受付
■月いち!オリ博オンライン講座 (各講座約1時間程度)
①『「聖書の世界」の遺跡と考古学』
配信期間:7月17日(水)15:00配信開始~7月24日(水)15:00
講師:小野塚 拓造(東京国立博物館主任研究員)
②『聖書に使われた「紙」、羊皮紙のおはなし』
配信期間:8月21日(水)15:00配信開始~ 8月28日(水)15:00
講師:八木 健治(羊皮紙工房主宰)
参加費:各回500円 ※友の会会員、年間パスポート保有者は無料
申込方法:事前申込制
■研究員による「特別展ギャラリートーク」
日時:7月13日(土)・20日(土)・28日(日)・ 8月 3日(土)・4日(日)・10日(土)・11日(日)・ 9月 7日(土)・8日(日)
※ 時刻は日によって異なります
※博物館公式ウェブサイトや公式SNSなどをご確認ください。
参加費:無料 ※入館料のみでお楽しみいただけます。
内容:特別展に展示してある作品や見どころについて研究員が解説します。
会場:古代オリエント博物館内
申込方法:申込不要
研究員による「特別展ギャラリートーク」
※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。
■視覚障害者の方のための展示解説ツアー
日時:9月7日(土)13:30~ 1時間程度
参加費:無料 ※入館料のみでお楽しみいただけます。
定員:5名
対象:小学生以上の視覚障害者、弱視の方
申込方法:事前申込制 ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。
■子供向け展示解説「オリ博・ミステリーツアー」
日時:7月28日(日)13:30~
参加費:無料 ※入館料のみでお楽しみいただけます。
内容:展示品にまつわるナゾを解き明かしながら博物館を探検。
定員:15名 ※保護者は見学のみ可
会場:古代オリエント博物館内
申込方法:事前申込制 ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。
「オリ博・ミステリーツアー」過去開催時の様子
■子供のオリ博体験講座「羊皮紙のひみつ」
日時:8月11日(日)13:30~
参加費:500円 ※付き添い保護者が参加する場合は保護者の方も有料
内容:紙が広く普及する前、昔の人々は「羊皮紙」という動物の皮などに文字を書いていました。「羊皮紙」の歴史や特徴について学んだあと、牛皮を使った紙作りにチャレンジ!
定員:20名
会場:サンシャインシティ内会議室
講師:津本英利(古代オリエント博物館研究員)髙見 妙(同館教育普及員)
対象:小中学生とその保護者
申込方法:事前申込制 ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。
■特別展に伴う周辺施設でのイベント
豊島区ミュージアムスタンプラリー
豊島区内にあるミュージアム14施設が参加し、スタンプラリーを開催。スタンプを集めると記念品がもらえます。
期間:8月1日(木)~12月24日(火)
集めたスタンプの種類と数に応じて以下の記念品を贈呈!
●オリジナルシール:次の2つの条件全て達成でプレゼント
1)有料施設を2つ以上訪問
2)ラリー参加施設を5つ以上訪問
●サコッシュバッグ:ラリー参加施設を10以上訪問でプレゼント
※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。
※本リリースPDFはこちらよりダウンロードいただけます→https://prtimes.jp/a/?f=d20364-889-e176a72b69cd03594d9b443d38cca41e.pdf
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■古代オリエント博物館 概要
●所在地:東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ 文化会館ビル7階
●営業時間:10:00~17:00(最終入場は16:30)※変更の場合あり
●特徴:文明発祥の地といわれる西アジア・エジプト地域の古代文明を紹介する目的で、サンシャインシティオープンと同じ1978年、日本で最初の古代オリエント地域専門の博物館として開館。西アジア、エジプト地域を中心として、旧石器時代からサーサーン朝時代までの資料約5,000点、及びシリア出土品を多数収蔵する。
●問合せ先:古代オリエント博物館 03-3989-3491 https://aom-tokyo.com/
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