障害のある方も自由に旅を楽しめるホテルに。障害のある当事者や家族3組による宿泊体験を綴った特設サイトを同時公開
株式会社ヘラルボニーのプレスリリース
株式会社ヘラルボニー(以下、ヘラルボニー)は、fav hospitality group株式会社(以下、FHG)とともに同社が運営する全国8施設12部屋のホテル事業「fav ⁄ FAV LUX」シリーズ内のヘラルボニールームにおいて、宿泊料の一部が作家へ支払われる新たな仕組みを8月1日より導入いたしました。また、より多くの方に旅を自由に楽しんでもらいたいという想いから、障害のある方やそのご家族など、旅行へのハードルを感じている方による宿泊体験の様子を綴った記事を特設サイトにて公開しました。
◾️コラボレーション背景
誰に対しても親しみのある場所でありたいと願うFHG、福祉を起点とした新たな文化の創造と「障害」のイメージ変容を目指すヘラルボニーは、両社の理念が共鳴したことをきっかけに、2022年から異彩作家のアート作品で客室を彩った「ヘラルボニールーム」を次々と実現させてきました。今回のプロジェクトでは、一泊あたり500円を作品利用料として作家へお支払いする取り組み、そして、小さなお子様や障害のある方、そのご家族など、旅に不安や悩みを抱える方にも「fav ⁄ FAV LUX」を利用していただきたいという想いから、宿泊体験記を綴った特設サイトを立ち上げました。
◾️宿泊料の一部を作家報酬へ
今回のプロジェクトでは、一泊一室につき宿泊者から250円、FHGから250円の合計500円が、ヘラルボニーを通じて作家報酬として支払われます。障害のある方々への支援ではなく、彼らの作品に対する利用料を支払うことで、作家の活躍の場を広げ、創作活動やその普及につなげていく取り組みです。
◾️これまでの取り組み
『fav』とヘラルボニーは2022年より、初めて『fav 広島スタジアム』にヘラルボニー契約作家のアート(作家10名、計11作品)によるアートルームを設置した取り組みをきっかけに、これまで全国8施設12部屋へと取り組みを拡大してまいりました。アートルームの設置は旅行者のお客様に美術館に泊まったような気分になっていただくだけでなく、従来のお客様はもちろん、旅に心理的なハードルを感じている方など、誰もが自由に旅を楽しめるホテルを目指し取り組んできました。こうした取り組みを通じて、障害のある方も無い方も誰もがありのままに生きる社会の実現に向けて、社会を一歩前進させられるよう、宿泊費を作家へお支払いするモデルを導入することとなりました。
◾️特設サイトコンセプト
宿泊体験を公開した特設サイトでは、誰もが快適に泊まれるホテルで、旅をもっと自由に、もっと楽しいものにするための情報を提供します。宿泊体験をきっかけとし、旅に心理的ハードルを感じていた方も含め、宿泊いただいた意見や得た気づきをホテルへと活かし、誰もが快適に泊まれるホテルを目指していきます。
自由をもっと楽しく。
ここは、旅をもっと自由に、
いろんな形で楽しむための
ヒントが詰まった場所。
家族と、友人と、ひとりでも。
子供がいるから泊まれない。
障害があるから泊まれない。
そんな心配、ここでは無用。
大丈夫じゃなくても大丈夫。
旅はみんなのものだから。
特設サイト
https://fav-hotels.com/heralbony/
異彩作家であるヘラルボニー契約アーティストのほか、3名の宿泊体験を綴った記事を順次公開していきます。
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第1弾: 海野 優子さん(へラルボニー) | fav 広島平和大通り
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第2弾: 衣笠 泰介さん (ヘラルボニー契約アーティスト) | fav 函館
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第3弾: 岸田 奈美さん (作家) | FAV LUX 長崎
◾️オリジナルアートステッカーをプレゼント
今回のプロジェクトを記念して、「fav ⁄ FAV LUX」シリーズ内のヘラルボニールーム宿泊者限定で、宿泊体験者3名が選んだ異彩作家アートのオリジナルステッカー3種類を各200枚、合計600名様に8月19日よりプレゼントいたします。
◾️作品・作家紹介
特設サイト
作品:ティファニー前New York
作家:衣笠 泰介
生きることは描くこと。家族と世界各地を旅するなかで目にした景色を、光と色彩に溢れた独自の世界観で描き出す。マジカルとも評される色彩感覚と感受性を持ち、何百色もの絵の具から瞬時に色を選んで描き上げる。そのアートワークは国内外で高い評価を得ており、京都上御霊神社と京都御所内白雲神社の絵馬所には、大作絵馬が奉納されている。
作品:Hoo!Hey!
作家:岡部 志士
1994年生まれ。自閉症。まつさかチャレンジドプレイス希望の園在籍。クレヨンを塗って面を創り、色を消すようにニードルで削ってできたクレヨンのカスを集めて、粘土のようにして遊びながら作品を創る。 最近ではボードやキャンバスに、クレヨンにポスターカラーを加え着色した面をニードルで削るといったように、制作方法にも幅がでてきている。実はその削りカスを集めてできたかたまり(本人はコロイチと呼んでいる)こそが本人にとって本当の作品であり、結果としてできた絵画はただの削り残したカスであり興味はない。
ステッカー
作品:「旅行」
作家:松本 真由美
歩くことが大好きで車椅子に座っていても気分が良くなると両足がぴょんぴょんと跳ねてきます。絵画の時間も歩きながら鈴の音がする筆を持って、叩くように時に撫でるように楽しみながら絵を描いています。踊るように描いている様が松本さんの楽しさを連想させ、弾けるタッチで楽しかった思い出が蘇るようです。
作品:「旅に出ます」
作家:衣笠 泰介
作品:「サイクリングロード」
作家:伊賀 敢男留
2015年にアールブリュット立川に出展したことをきっかけに毎年作品を発表している。色鉛筆、パステル、絵の具と様々な画材を横断的に駆使するが、絵の具ではペインティングナイフを好んで使う。近年は抽象画に加えて具象画(静物画)を描くようになった。絵を描く傍ら20年間チェロを習っており、音楽を奏でる彼の真剣な眼差しが印象的である。会話は苦手だが好奇心が旺盛で、何事にも意欲的に取り組んでいる。
<STAFF>
プロジェクトマネージャー:伊藤 琢真(ヘラルボニー)
プロジェクトディレクター:亀山 紘治(ヘラルボニー)
編集者:中田 潤
ライター:木村 圭佑
カメラマン:日野 敦友
サイト制作:株式会社マーム
◾️プロジェクト担当者のコメント
「みんないれば、もっと楽しい。」
favのタグラインです。障害のある方の宿泊に対する心理的なハードルをなくしたい、何も気にせず「みんな」で来て良いことを伝えたいと想い、考えたのがヘラルボニー契約作家のアート作品をホテルに取り入れることでした。彼らのアート作品はアートそのものとしても素晴らしく、宿泊者の目を楽しませるものとして、そして障害のある方にはウェルカムメッセージとして機能して欲しいと思っています。ごく自然にアートの素晴らしさを感じてもらう中で、障害のある方と共にあることもまた、自然である世の中が来ることを願っています。
【霞ヶ関キャピタル株式会社について】
霞ヶ関キャピタルは、不動産コンサルティング事業を軸に、観光立国の実現や地域創生への貢献を目的に多人数向けホテルの開発にも取り組んでおり、自社のホテルブランド『fav』を展開しています。霞ヶ関キャピタル株式会社の連結子会社であるfav hospitality group株式会社は、2020年10月、岐阜県高山市にオープンしたのを皮切りに、続々と全国各地に開業。現在開発中案件19件、開業済案件13件と多くのプロジェクトが進行中。2024年には『fav』のハイエンドラインとして『FAV LUX』を長崎と飛騨高山に開業。さらにロケーションに恵まれた立地にあり、“ラグジュアリーを遊べ。”をタグラインとした『seven x seven』を福岡市・糸島エリアにオープンするなど、グループ向けホテルとしての進化を続けています。今後さらにホテル経営のDX化を進めるとともに、様々なホテルタイプへ展開し、さらなる事業拡大を目指しています。
公式サイト:https://fav-hotels.com/
【株式会社ヘラルボニー概要】
ヘラルボニーは、「異彩を、放て。」をミッションに掲げ異彩作家とともに、新しい文化をつくる企業です。国内外の主に知的障害のある作家の描く2,000点以上のアートデータのライセンスを管理し、さまざまなビジネスへ展開しています。支援ではなく対等なビジネスパートナーとして、作家の意思を尊重しながらプロジェクトを進行し、正当なロイヤリティを支払う仕組みを構築しています。アートを纏い社会に変革をもたらすブランド「HERALBONY」のほか、商品や空間の企画プロデュース、取り組みを正しく届けるクリエイティブ制作や社員研修プログラムなどを通じて企業のDE&I推進に伴走するアカウント事業、あたらしい”常識”に挑戦する盛岡のアートギャラリー「HERALBONY GALLERY」の運営を行うアート事業など、多角的に事業を展開。さまざまな形で「異彩」を社会に送り届けることで、「障害」のイメージを変え、80億人の異彩がありのままに生きる社会の実現を目指しています。
会社名:株式会社ヘラルボニー / HERALBONY Co.,Ltd.
所在地:岩手県盛岡市開運橋通2-38(本社)、東京都千代田区大手町2丁目7−1 TOKIWAブリッジ13F(東京拠点)
代表者:松田 崇弥、松田 文登
コーポレートサイト:https://www.heralbony.jp
オンラインストア:https://store.heralbony.jp/