【Peach Aviation株式会社×ダイヤ工業】航空機内や空港内で使用する座位保持が困難なお客さまのためのサポートベルトを共同開発

共同開発の背景

Peachでは、お客さまの視点に立ったサービスを提供し、今まで以上に満足していただけるように、新たなビジョン「愛あるフライトを、すべての人に。」と「お客さまへの約束」を掲げています。これらを実現するための取り組みの一つとして、航空機内及び空港内でより安心して、快適にお過ごしいただけるように、サポートベルト(上体固体用補助具)のリニューアルを検討していました。すべてのお客さまに安心してご利用いただくためには、機能性・快適性・デザイン性を向上させる必要があり、以前サポ―トベルトの共同開発を行った全日本空輸株式会社(以下、ANA)の紹介を受け、当社へお問合せいただいたことがきっかけで今回の共同開発に至りました。

Peach仕様のサポートベルト開発背景

ANAが導入しているサポートベルトは、ANAが保有する機体の座席専用の構造になっています。Peachが保有する航空機内の座席は、ANAが保有する機体の座席とは構造が異なり、また座席も3種類あり、どの座席でも使用できる構造を検討する必要がありました。そこで当社はPeachの本社へ訪問し、航空機に搭載されている座席のモックアップで、3種類の座席の構造や仕様を確認したうえで製品設計を行いました。その後、試作を行い、使用感・装着感の確認を経て、最終仕様が完成いたしました。

Peach仕様のサポートベルト製品概要

本製品は、座席のシートベルトを着用した上で、上体を座席に固定するための座位補助ベルトです。特に、身体が不自由な方や病気、ケガなどの理由により座位を保つことが困難・補助が必要なお客さまを対象としています。本製品には「ベストタイプ」と「ベルトタイプ」の2種類があり、身体の状態に合わせてご利用いただけます。 

「ベストタイプ」は、ベストのように着用し、前面（胸側）にあるバックルを締めます。その後、ベルトを座席の後ろで交差させた後、前面で面ファスナーをとめます。（腕を通すことが難しい場合には、左右別々にして、片方ずつ着用することが可能です。）「ベルトタイプ」は、一本の帯状になっており、面ファスナーをとめるだけで装着が完了します。姿勢に合わせて、脚や腹部、胸部等の固定にご利用いただけます。

導入実績

現在、Peachが保有する機体数は37機あり、国内線27路線、国際線12路線（2024年7月1日時点）が運航しています。

Peachでは、本製品の「ベストタイプ」と「ベルトタイプ」を各30製品、計60製品導入しました。

担当者の想いと今後について

当社は、「健康だから○○できる」というお客さま一人ひとりの“健康のその先にある楽しみ”を提供する会社です。Peachからのサポートベルトに関するお問合せを受け、お客さまが旅行や仕事で飛行機や空港をより快適にご利用いただき、これまで以上に楽しんでいただけるよう、Peachの担当者と意見交換を重ねながら共同開発を進めました。今後も飛行機や空港を利用されるお客さまに、より快適で安全にご利用いただけるように取り組んでいきます。 

また、座位保持が困難な方や補助が必要な場面は上記以外にも考えられます。飛行機以外の乗り物や介護現場でもお役に立てる製品開発を行い、人々の豊かな生活を支えていきます。

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