ホテル「アマネク別府ゆらり」を中心とした別府市街地活性化プロジェクトが2024年度グッドデザイン賞を受賞

株式会社アマネクのプレスリリース

株式会社アマネク(東京都千代田区、代表取締役:安達禎文)がホテル事業の開発・運営を行い、株式会社再生建築研究所(東京都渋谷区、代表取締役:神本 豊秋)が基本設計/実施設計監理監修を行った「アマネク別府ゆらり」「アマネクイン別府」及び、地域と観光を繋ぐ築80年超の木造建築再生計画を進める「旧エルザ」は、全体の取り組みを別府市街地活性化プロジェクトと総称して、2024年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞いたしました。

グッドデザイン賞審査委員による評価コメント

「優良な社会ストックの活用事例であるが、このプロジェクトはそれだけにとどまらない。ホテルという集客装置が施設にとどまらずに街にその活力を広げていこうというのである。街はホテルから始まるとよく言われるが、確かに有数の温泉街という観光地にとってホテルが地域の一部のように機能していくプログラムが秀逸である。設計者は既存建物を再生させる名手である。建物の構造的にも法律的にも資産として蘇らせるだけにとどまらずに地域の資産に変えていくという広がりは、リノベーションの手法の有用性を示してくれた好例である。」 ※評価コメント原文そのまま掲載

「別府市街地活性化プロジェクト」の特徴

■「地域活性化ホテル」誕生の背景と特徴

従前のリゾートホテルはラグジュアリーなアクティビティが施設内で完結し、宿泊客が街へ出ることなく、地域の活気が失われてしまうことがあります。日本有数の温泉街である別府市では、眺望の良い山側や海岸沿いにリゾートホテルが多く建設されましたが、駅前を中心とした市街地からは観光客が離れ、空き家が増加していました。

一方、市街地は温泉が豊富で飲食店などのコンテンツが集積していたことから、従来のリゾートホテルとは異なる考え方で別府の観光産業へ貢献する「地域活性化ホテル」として、アマネク別府ゆらり・アマネクイン別府が2021年12月に開業しました。

ホテル周辺の飲食店会計を部屋付けできる独自の決済サービス「HEYAZUKE」や、セレクトショップの老舗SHIPS(シップス)とコラボレーションしたカラフルな浴衣のご用意など、飲食店を中心とした街の観光スポットを、ホテルの付帯施設のように散策したくなる独自の仕組みづくりを行っています。

▲アマネク別府/HEYAZUKEが目指す「地域活性化ホテル」のコンセプト

アマネク別府ゆらりは快適な個室空間とリゾート感溢れる充実した共用施設を備えながらも、国内有数の温泉街である別府ならではの文化を街に出向いて存分にお楽しみいただくことで、地域活性化への貢献を目指しています。

■デザインの特徴

各施設は単体で完結せず地域に開いた構成とし、利用者が自然と地域に溢れ、地域の飲食店もホテルのコンテンツとなるようなデザインとしています。

アマネク別府ゆらりは、合理的に積み重ねた客室と最上部にメインコンテンツとなる温泉・インフィニティプールを配置。足元のロビーラウンジには吹抜けを含む大きな迎賓空間の中に、伝統工芸である竹細工をモチーフにした木の造作と開放的な空間づくりで訪れる方々を迎え入れます。また、アマネクイン別府との共通メインエントランスを持ちながら、複数の出入り口を設けることで、ホテルの顔をつくりながら駅と道路と公園を繋ぐ街に開かれた建ち方としました。

アマネクイン別府は、別府特有の路地上空間に接続しながら地域へ展開していくためのハブのような構成として、1-2階の共用部にコワーキングとライブラリーを設置しました。旧エルザは木造建築の段階的な再生として、外壁と床の減築と将来的なアクティビティを想定しながら構造補強を行い、1期はホテルの開業準備室、2期はギャラリー、3期で飲食店を誘致しています。

▲アマネク別府ゆらり / ラウンジ

■独自の決済サービス「HEYAZUKE」について

別府の観光産業へ貢献する「地域活性化ホテル」という観点から立ち上げた「HEYAZUKE」は、お客様をホテルのみが囲い込む従来のリゾートホテルとは異なり、お客様が周辺の街へ出掛けたくなるような仕組みを実現し、地域全体としておもてなしすることで、ホテルを街の観光資源を楽しむ「拠点」としていただくことをコンセプトに独自開発した決済サービスです。

部屋のカードキーを持参し、加盟する飲食店の専用端末にかざすことで店の利用料金を部屋にツケ払いすることができ、チェックアウト時に客室料金と一緒に精算することができる独自開発のシステムとしてリリースされ、現在は約60店舗もの飲食店が参画しています。

▲「HEYAZUKE」利用イメージ

グッドデザイン賞とは

グッドデザイン賞は、デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動です。1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。

公式HP:https://www.g-mark.org/

企業概要

■株式会社アマネクについて

2016年6月に“日本の粋を活かした素材と独自の客室コンセプト”として初めての自社ブランドホテル「アマネク銀座イースト」を開業。以来、訪日外国人旅行者、国内旅行者、ビジネスパーソンなど幅広い層のお客様に高いご支持をいただき、現在は全国で「アマネク」ブランドホテル9棟の運営を行っています。今後も日本の新しい「寛ぎ」のかたちを日本中へ、そして世界へ発信できるよう、ホテルの企画及び運営を行ってまいります。

社名:株式会社アマネク

URL:https://amanek.jp/

所在地:東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル3F

設立:2002年4月

資本金:5,000万円

代表者:安達禎文

事業内容:ホテル・旅館の企画・開発・運営など

■株式会社再生建築研究所について

「再生建築の可能性を世界に広げ、これまでの建築の不可能を可能に」を経営ビジョンに掲げ、再生建築という手法で、既存ストック活用に関する設計、コンサルティング、プラットフォームづくり、調査、研究を手掛けています。ポテンシャルの高い建築が廃墟となり撤去されてしまう時代に、建物に染み付いた大切な記憶や文化を次の時代へ引き継ぎ、古い建物だからこそできる新しい建築を生み出していきたいと考えています。

会社名:株式会社再生建築研究所

所在地:東京都渋谷区神宮前4-9-13ミナガワビレッジⅠ

設立年月:2015年12月(創業2012年6月)

代表取締役:神本 豊秋

WEBサイト:https://www.saiseikenchiku.co.jp/

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