OCEAN PLANET 水中写真家・戸村裕行のプレスリリース
第二次世界大戦において犠牲となった艦船は軍艦、官・民一般汽船、機帆船、漁船を全て合わせると8,000隻以上と言われています。終戦から現在までの調査により船の場所が特定されているものなども数多くありますが、多くは場所さえも分かっていないのが実情です。そのような中、太平洋島嶼国・東南アジアの国々ではダイバーがアプローチできる水深にある沈没船は、観光資源として広く利用されており、それらを潜ることはレック(沈没船)ダイビングとして認知され、戦争遺物として当時の歴史を伝えています。一方で、日本国内において代表されているものは沖縄県・古宇利島沖の水深約40mに眠る米掃海駆逐艦エモンズが知られていますが、それ以外はほとんど知られておりません。今回のダイビングツアーはそのような戦争に起因する艦船に直接潜り、自らの目で見ることによって歴史を学び、さらには終戦から80年を迎える来年に向けて、歴史的遺産であるそれらの遺物が現在どのような状態になっているのか、現在行われている保存や保護に向けての動きなどについて考える機会となればと思っております。
小笠原沈船マップ(表)
●小笠原諸島の戦没艦船
小笠原諸島の戦没艦船は、1944年(昭和19年)7月4日の父島空襲や、同年8月のアメリカ海軍機動部隊による航空攻撃「スカベンジャー作戦」に起因するものなど様々ありますが、父島、兄島、母島合わせて10隻以上の船、航空機、特殊潜航艇などが眠っています。マリンアクティビティが盛んな父島や母島においてもレジャーダイビングのポイントとして使用されることはありますが、陸上戦跡を中心に案内をするガイドがいる反面、海中の戦跡を中心に案内をするガイドがいない為、今回のように沈没船のみを巡るというツアーは他にありません。戸村裕行は2019年から小笠原に眠る沈没艦船の撮影を現地のダイビングショップなどと協力して行い、「小笠原沈船マップ」をリリース。周知に努めています。
小笠原沈船マップ(裏)
●主な戦没艦船
・第二十八号型駆潜艇五十号
・深沈(推定:志摩丸)
・中沈(推定:昭瑞丸)
・バラ沈(推定:辰榮丸)
・浅沈(推定:大功丸)
・第二號日吉丸
・第二号輸送艦
・濱江丸
・特殊潜航艇・甲標的
・零式艦上戦闘機五二型乙
など
深沈(推定:志摩丸)
特殊潜航艇・甲標的
濱江丸
●モデルコース
12月3日 午前11時 竹芝桟橋発
おがさわら丸泊(自己手配)
12月4日 午前11時 父島着
ツアー合流後、午後からボートダイビング2本
父島泊
12月5日 終日ボートダイビング(3本)
父島泊
12月6日 終日ボートダイビング(3本)
父島泊
12月7日 午前 ボートダイビング2本後、ツアー解散
午後3時 父島発
おがさわら丸泊(自己手配)
12月8日 午後3時 竹芝桟橋着
●料金:187,000円~
ボート乗船料・ダイビング10本分のガイド料
タンク・ウエイト・ドリンク・保険料込み
●利用ダイビングショップ
ダイビングサービスKAIZIN
●ツアー参加資格
アドバンスオープンウォーター同等資格
※各ダイビング指導団体によって名称が異なりますので詳しくはお問い合わせください。
●ご注意
・このツアーは現地集合・解散型です。
・戦没艦船は「海洋墓地」としての意味合いも持ちます。亡くなられた方がいる艦船もありますので敬意をもってご参加ください。
・ダイビングはレジャーの範囲内となります。船内探索などは行いません。
・水中におけるガイドは現地ダイビングサービスKAIZINのガイドが行います。
・島内の戦跡も見学する場合があります(別料金)
戸村裕行プロフィール
<企画者>
水中写真家・戸村裕行
1982年埼玉県生まれ。 水中写真家。水の中にある様々な撮影対象の中で、第二次世界大戦に起因する、海底に眠る事となった艦船や航空機などの撮影をライフワークとして世界各地で続けている。2018年には水中写真展「群青の追憶」を靖國神社遊就館で開催したのを皮切りに、全国各地の平和記念館や博物館などを巡回、様々なメディアで取り上げられ多くの来場者を集める。2020年には海底の戦争遺産としての写真集「蒼海の碑銘」を上梓。水中の遺構にも訪れることができるよう「歴史を学ぶダイビング」としてレック(沈船)ダイビングの認知に努め、さらには戦争遺産を海洋文化遺産として遺すよう、水中考古学などの分野などと連携し、保護や保存に対する啓蒙活動や、未来に遺す為の活動が注目を集めている。神戸大学大学院海事科学研究科附属・国際海事研究センターリサーチフェロー、小笠原アンバサダー。
●終了 2024年9月
フィリピン・ブスアンガ島コロン湾ツアー(給糧艦伊良湖・水上機母艦秋津洲など潜る)
●今後の予定 2025年3月
パラオ共和国(零式艦上戦闘機や零式水上偵察機、給油艦石廊などを潜る)
詳しくは公式サイトなどをご覧ください。
▼公式サイト
https://www.hiroyuki-tomura.com/
▼Instagram
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▼X(旧:Twitter)
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