京都市&京都銭湯による京都市銭湯応援プロジェクト【二十四節気 湯めぐり】開幕直前‼ 小山薫堂氏提唱【湯道】はじまりの地・京都で2つのイベントが同時開催‼

11月30日(日)【湯道in京都】@T・ジョイ京都 イベントレポート

TOHOマーケティング株式会社のプレスリリース

京都市と京都銭湯(京都府公衆浴場業生活衛生同業組合)が主体で、京都の湯文化&季節の移ろいを愉しむことを目的とした1年間に及ぶラリー企画【京都銭湯 二十四節気 湯めぐり】。本企画は、放送作家で、京都との縁が深い小山薫堂氏が提唱する<入浴を類稀なる日本文化と捉え、その精神と様式を突き詰めてゆくことで一つの「道」になると信じ、世界へ発信している>【湯道(ゆどう)】とコラボ。小山氏が代表理事を務める「湯道文化振興会」がアドバイザーとして参画し、四季をさらに細かく六つずつに分け、季節の移ろいを表す言葉である“二十四節気(にじゅうしせっき)”をメインテーマに、二十四節気にちなんだ絵柄のステッカー収集と、京都銭湯の湯めぐりを愉しめるラリー企画となっており、今年12月7日(日)から1年間開催されます。

その開幕1週間前の11月30日(日)、キックオフイベントとして、【京都銭湯 二十四節気 湯めぐり】開幕記念トークショーと「湯道文化振興会」主催の【湯道文化賞授賞式】との二部構成という形で同時開催!題して【湯道 in 京都】という様々な湯文化に浸れる複合イベントが行われました。

第1部:第4回 「湯道文化賞」授賞式

審査員(敬称略)

・小説家・エッセイスト/湯道文化振興会 理事 柏井 壽

・温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト 石井 宏子

・銭湯大使 ステファニー・コロイン

・温泉カメラマン 杉本 圭

・放送作家/湯道文化振興会 代表理事 小山 薫堂

受賞者(敬称略/紹介順)

湯道文化賞:入浴を「文化」へ昇華するために、特に輝かしい功績を遺した個人・団体。

「日本秘湯を守る会」 会長 星雅彦

湯道創造賞:これまでにない発想や取り組みで、入浴に新たな価値を付加している個人・団体。

「湯守番頭会」 

・株式会社narrative 代表取締役 大久保 泰佑

・株式会社フェニックス 代表取締役社長 中野 裕太

・ゆないと株式会社 代表取締役 栗田尚史

湯道工芸賞:入浴にまつわる道具などを制作することで、入浴文化の振興に寄与した個人や団体。

「牛乳石鹸共進社株式会社」 常務取締役 川上 喜美夫

湯道貢献賞:「湯道」の精神理念に深く共感し、それを体現する個人・団体。

「アンカーシップパートナーズ / 飛鳥III」 

 アンカー・シップ・パートナーズ株式会社 代表取締役社長 篠田哲郎

湯道特別賞:入浴文化の発展・継続を支えてきた個人・団体。

「京都銭湯(京都府公衆浴場業生活衛生同業組合)」 理事長 吉本誠 

参考:湯道文化賞 受賞者一覧

湯道文化振興会による、入浴を「文化」へ昇華するために、特に輝かしい功績を遺した個人・団体を表彰するために創設された「湯道文化賞」。第4回目となる今回の授賞式は、会場をT・ジョイ京都(映画館)にて実施。当日は事前応募で集まった【湯道】ファンのお客様・関係者を合わせた約100名が観覧する形で行われ、「湯道文化賞」授賞式としても初となる映画館での有観客開催となりました。

開会にあたって、湯道文化振興会の代表理事である小山薫堂氏は、「まだ【湯道】は始まったばかりです。ゴールは 2300年ぐらいかなと思っております。皆さんは貴重な【湯道】が産声を上げた時代の目撃者と考えて、ぜひ【湯道】を応援いただければと思います。今日はお風呂業界において、ものすごく頑張ったり貢献していたり、貴重な活動をしている皆さんが集まっていらっしゃいます。ぜひ大きな拍手を送ると共に、ここに集まった皆様がつながり、絆を生み出すことで、日本の風呂文化がますます価値を持っていくことを祈念しております」とスピーチしました。

また来賓代表として、京都市長の松井孝治氏も登壇し、「今も京都市内には 約80軒の銭湯があります。 “お湯”というのが、京都の人々の生活、文化にとって切り離せないものです。街ぐるみで、この“お湯”というものを大切にして、お湯を浴む(あむ)という文化の深み、そして奥行きというものをもっともっと味わって、先ほど「(湯道のゴールは) 2300年」と、仰ってましたが、京都は長い歴史の街ですから、それぐらい悠久な目標を持ちつつ、しかしお風呂屋さんの経営はなかなか大変なところもありますので、そこは我々も気を引き締めて取り組まなければいけないと思います」と挨拶しました。

その後、「湯道文化賞」「湯道創造賞」「湯道工芸賞」「湯道貢献賞」「湯道特別賞」の5つの授賞が行われ、各審査員からの時にユーモアも交えた講評や、 “湯”への情熱、想いに溢れた受賞者によるスピーチが行われ、大盛況のうちに授賞式は終了しました。

湯道文化振興会代表理事 小山薫堂
来賓代表 松井孝治 京都市長
贈賞の様子
記念撮影(受賞者+審査員)

第2部:【京都銭湯 二十四節気 湯めぐり】開幕記念トークショー

登壇者(敬称略)

・松井孝治(第27代京都市長) 

・吉本誠(京都府公衆浴場業生活衛生同業組合 理事長) 

・山本太郎(ニッポン画家) 

・小山薫堂(放送作家/湯道文化振興会 代表理事) 

左から山本太郎、小山薫堂、松井孝治、吉本誠(敬称略)

最初の挨拶として松井市長が「これから新しい催しができることを我々一同ワクワクしております」と今回へのプロジェクトへの想いを語ると、浴場組合の吉本理事長は「この企画を糧にというか、すごい励みにして。長期に渡るラリー企画って、今まで経験がないものなので、この1年間は(組合加盟の銭湯の)廃業がないよう、それを目指して頑張りたいなと思ってます」と改めて決意表明。続いて伝統と現代、異質な文化が同居する“ニッポン画”を提唱し、日本の古典絵画と現代の風俗が融合した絵画を描き、その作風は現代の“琳派”とも評される、ニッポン画家の山本太郎氏は「錚々たる方々の中に混ぜていただき、こういった場所に登壇させていただくのは本当に光栄に思っております」と挨拶しました。そして小山薫堂氏は、他の登壇者が使う自身の呼称が気になったらしく「…あの(湯道の)“家元”って呼ばれるたびにドキドキしてまして。(様々な家元がいる)京都では、“家元”というのを軽々しく名乗ってませんので(笑) あまり僕を“家元”って言わないでもらった方がプレッシャーがないかなと…(笑)」とユーモアを交えつつ、「よく“湯道はどう始めるのか?作法は?”って聞かれるんですが、【湯道は作法にあらず、湯に向かう姿勢なり】とお話をしています。時々お湯に浸かりながらいろんな方への感謝や、他者のことを慮り、そのきっかけとして、お風呂があるという。その姿勢があれば、【湯道】ということになります。ぜひ皆様もご自宅のお風呂に入るときに、今日も感謝する人いたかなとか、そういうことを考えていただければもう立派な湯道入門者です」と湯道をわかりやすく解説しました。

そして、最初のトークテーマは【京都銭湯の魅力とは】

市長にとって銭湯がどういう場所なのか?と問われた松井市長は「私は京都の宿屋の倅で、実家にもお風呂は当然あるんですが、やっぱり小学校の時に男の子同士で、湯銭を親からもらって一緒にお風呂に行くのが特別な思い出で。でも、しばらく京都を留守にしたり、なかなか銭湯に馴染みがなかったんですけど、ちょうどコロナ禍の時期に、東京で大学の教員をしてたんですが、給湯器が壊れましてね。修理も買い替えもできないという時に毎日銭湯に行くようになったんです。東京も下町の銭湯は(湯が)熱いですが、京都の銭湯も意外と熱いし、素晴らしいのは水風呂がかけ流しで、この対比が良くて。やっぱこう“整う”っていうか。京都はサウナ込みの料金。東京だったら別に300円とか取りますよね。そういうことも含めて街に根付いて京都の水の文化と銭湯が切り離せないので。今も時間があると、今の自宅からすぐのところに行くようにしていて。特別だけど、それは日常でもあるんです」と語りました。

続いて、組合を代表する立場として、“京都銭湯の特徴”を問われた吉本理事長は

「まず “水”ですね。京都の銭湯は、ほぼ9割以上は地下水を利用されていると思うんです。あと、京都市内で、だいたい78軒ほど営業してるんですけど、いまの京都市の人口は143万人。減ってきたとはいえ、人口あたり銭湯の軒数が日本一多い。どこに行ってもお風呂屋さんが点在してますね。あと唯一だと思うんですけど、京都府内全域で使える<共通入浴券>を組合で発行してまして、これは組合に加盟するどこのお風呂屋さんでも使える…」と語っていると、隣にいた松井市長が自身のポーチを漁り始め、私物の共通入浴券を取り出して、笑顔を見せるという一幕も。吉本理事長もそれを見て喜びつつ、「どこでも使える券を出してるというは京都ならではと思います」とその特徴を語りました。

そして、京都で学生時代を過ごし、現在も京都を拠点に活動している山本太郎氏は、“京都銭湯のどこに魅力を感じるか?”との質問に「私は小山さんと同じ熊本出身で、大学から京都に来たんですが、下宿先にお風呂がなかったのでお風呂に入るには銭湯に行くという学生時代を過ごしました。そして、京都の銭湯に初めて来て、その多様性、バラエティ豊かなお風呂にすごくびっくりしまして。熊本あたりだと一番シンプルな形の湯船と洗い場があるくらいですが、京都の銭湯は“銭湯なのにサウナが?” “銭湯なのに薬草風呂?”と驚きましたし、あとは電気風呂に入ったのも、京都が初めてでした。もう電気風呂は本当にカルチャーショックで。でも結構病みつきになって、大学4年生ぐらいの時には結構電気風呂に積極的に入ったりしてました」と、学生時代の思い出も交えて京都銭湯の多様性という観点で魅力を語りました。

そして【湯道】の活動を通して、全国各地の銭湯を巡っている小山薫堂氏は「市内の78軒が、比較的、街の真ん中に点在してるんで、すぐどこでも行ける。これって他ではなかなかないんです。東京だと電車に乗ってとか、僕は東京では好きな銭湯に車で首都高速に乗って30分かけて行くんですが、京都だと端から端まで20分くらい。あと飲んだ後、ふらっと寄ってもだいたい夜12時ぐらいまで開いてるし、日曜の朝風呂が多いってのもいい。それから東京ではありえないと思うんですけど、駐車場を完備しているところが意外と多いです。都会で駐車場タダで停めさせてあげるとこなんかまずないですよね」と独自の視点でコメント。会場に集まった湯道ファンも納得の解説を披露しました。

次に京都銭湯からのお知らせとして、イベントの中で京都銭湯・新公式キャラクターの「湯鬼(ゆっき)」「湯狐(ゆっこ)」のイラストが公開されました。京都に根付く「百鬼夜行」伝説をモチーフに銭湯好きの妖怪をキャラに落とし込んだデザインになっており、このキャラクターを作成したイラストレーターのDIM(ディム)氏も飛び入りで登壇。デザインコンセプトについて「京都には百鬼夜行という元々根付いているものがあり、“ちょっとやんちゃないたずら好きな子供の妖怪”というイメージで作らせていただきました。若い方、特にお子さんが銭湯に来てくれる機会になればなと思っています」と説明しました。組合から登壇者に新キャラクターを使用したオリジナルTシャツもプレゼントされ、登壇者の皆様も興味津々のキャラクター発表となりました。

湯鬼(ゆっき)
湯狐(ゆっこ)

そして、話題は本題である【京都銭湯 二十四節気 湯めぐり】の魅力に迫る内容へ。まずは1つ目のポイントは、【季節と多様な湯めぐりを愉しむラリー】。会場のお客様へ配布されたラリー冊子<二十四節気 湯めぐり帖>は御朱印帳のような蛇腹型の冊子で、片面は二十四節気ごとに京都銭湯に入浴するともらえるステッカー収集を目的とした<二十四節気コース>“季節を巡るラリー”と、もう片面は組合加盟の京都市内の全銭湯を対象に銭湯名が入ったスタンプを集めていく<湯めぐりコース>“湯めぐりラリー”の2つのラリーが同時に愉しめる仕様。京都銭湯としても季節の移ろいを、しかも1年間かけて巡るラリーは初とのことで、どこからそのアイデアが生まれたか問われた松井市長は「小山薫堂さんと “どうしたら銭湯が盛り上がるんですかね?”と話をしていたら、一瞬で“二十四節気どうですか?”と。“え?どういう意味ですか?”って聞いたら、季節に応じて二十四節気を巡るラリーを作れば、おそらく月に2回は銭湯に行き、習慣が身につくし、二十四節気ってよく出来てて、2週間ぐらいごとに季節の移ろいがあって、その中で銭湯のいろんな企画ともコラボできるかもしれないと仰って。もうほぼ今のアイデアの原型をいただいて。あっという間に提案をしてくださったんですよね」とそのスピード感に驚いたエピソードを明かすと、

小山薫堂氏も「京都に居を構えて約12年ほどですが、まず感じたのは、すごく季節に寄り添って暮らしてるなと。東京にいた時に暦とかあんまり意識したことがなかったんですが、京都は街のあちこちで暦を意識させるような行事や設えがあり、そこが京都の魅力だと感じたんですね。そこで、お風呂屋さんに行った時には菖蒲湯とかゆず湯はあるんですけど、季節をもっと感じられたらいいかなあと思った時に、 二十四節気すべての季節で湯めぐりをするのは面白いかなと思いました。また、こういう企画をやることで、お客様だけでなく、お風呂屋さん側が季節を意識した演出を加える、(例えば)ゆず湯以外でもなんかあるんじゃないか?とかあるいは室内をちょっとだけ変えてみよう!とか。そうすると、京都の銭湯の価値がますます上がって、集客に結びつくんじゃないかなと。銭湯の内(経営側)と外(お客様側)の2つの面で二十四節気が使えるんじゃないかなと思いました」と今回の企画のアイデアが生まれたきっかけを披露しました。

そして2つ目のポイントは【ニッポン画のステッカー】。今回のラリー企画のうち<二十四節気コース>の最大の愉しみは美しくもどこかユーモラス、そして何より京都らしさに溢れている山本太郎氏が描く“ニッポン画”を使用した二十四節気ステッカー。作品のポイントを聞かれた山本太郎氏は「私独自のジャンルで、言うなれば“伝統絵画の中に現代の風俗が紛れ込んでいる”というものです。その中で、以前に小山さんからお話があり、“二十四節気を描いてみないか”ということで生まれたのが、この二十四節気シリーズです。例えば“冬至”(タイトル:縁起ツリー)は、いまの日本人は12月本当に大変で、25日まではクリスマス、そこから1週間で大晦日になっちゃうんで、本来は日本の絵の文化で言うと、季節ごとに掛け軸や屏風を変えたりするんですけど、とてもじゃないけど、現代の生活で12月から1月にかけてかけ替えてる暇ないよ、みたいな方のためにどっちも飾っていいような作品にしたらいいのかなと思って、縁起飾りでクリスマスツリーを作ってみた感じです」と制作意図を語りました。

そして3つ目のポイントは【湯めぐりの達成証】。<湯めぐりコース>では、銭湯名のスタンプを集めて行くと、その数に応じて<達成証>が設定されており、40湯達成でシルバー60湯達成でゴールドカードが達成証としてプレゼントされます。それについて吉本理事長は「当初は金・銀・銅のイメージで、全湯制覇がゴールドだったんですけど、うちの組合員で“もっと京都らしいものでないとあかん”とこだわる人がいましてね。全湯制覇については別のものを考えまして…」と決定までの経緯を明かし、最終的には全湯制覇を達成すると京都銭湯特製の“完湯手形(かんゆてがた)”なる木札がもらえることが発表されました。吉本理事長が「いちおう京都の北山杉を使ってまして」と材質を説明すると、他の登壇者からも「おぉ~」と感嘆の声が上がり、松井市長も「これは値打ちがありますね!」と思わずコメント。MCから「どんな風にこの木札を使っていただきたいですか?」と質問された吉本理事長は「首から下げていただいてもいいし、キーホルダーにするとか、カバンにつけてもらうとかね。みんなに見せびらかしていただきたいです」と答え、さらに「1つ1つ通し番号みたいなのをつけさせてもらいます」と明かすと、山本太郎氏も「これは燃える方いらっしゃいますよね!1桁台が欲しいとかね」と語り、登壇者たちも盛り上がります。そしてその流れで二十四節気ステッカーを全て集めると京都の老舗である永楽屋細辻伊兵衛商店特製手ぬぐいが抽選で当たる応募に参加できることもスタッフから明かされました。

そこで小山薫堂氏から「二十四節気と湯めぐり、どちらも達成した場合は?」と問われた吉本理事長は「表彰状を作ってお渡しする企画を考えてます」と構想を語り、山本太郎氏も「これはなかなか凄いこと。二十四節気を巡りながら全銭湯を巡るなんて」とダブルでの達成のハードルの高さを語ると、吉本理事長は「(表彰状の企画について)また市長と小山さんに色々とお願いをせねば…(笑)」とニヤリ。

さらに松井市長は「湯めぐりコースは、1日にいくつも巡って早く達成する人がいるかもしれないけど、二十四節気コースの方は季節を巡るわけで1年間かかるんですね」と改めてルールを解説すると、山本太郎氏が「まずは京都の銭湯を1年間を通して愉しんでいただくということですね」と補足しました。

そして吉本理事長は“二十四節気”に対する考えとして「毎月1日と15日に、妻と地元の神社のお参りに必ず行っていて、これが二十四節気と同じ大体2週間。2週間変わると、季節は当然移ろいでいるし、自分の体調も若干違っていたり、子供さんでしたら背が伸びていたり、色んな変化をしてるんですよね。それを感じるきっかけになるなと感じてまして。そのタイミングでお風呂に行ってもらうことでも、かなり見方も変わるし、季節感とか生活に密着している感覚が得られる、すごくいい企画だと思ってます」と語ると、山本太郎氏は「お子さんでしたら1年経つと、とても成長されてるでしょうから、2週間に1回、お子さん連れてお風呂に入りに行くと細かく子供の成長が見れますよね」とそれぞれに二十四節気を1年かけて巡るという今回のプロジェクトに対する想いを語り合いました。

そして最後に、会場のお客様へのメッセージを求められた小山薫堂氏は「僕は改めて今回の企画については、ぜひ親子で来ていただきたいなと思います。思えば、僕が初めて知らない大人に叱られた場所、初めて社会を感じた場所が銭湯でした。自分が騒いでたら叱られて、他者を慮るということの基礎を学んだ気がします。そういう意味で京都の子供たちが、お父さん、お母さん、あるいは自分たちだけでもいいんですが、二十四節気を集める愉しみを知った時に、例えば“大雪(たいせつ)”<雪がいよいよ降り積もってくる>季節を理解することになります。なかなか二十四節気を全部言える小学生っていないし、“なんで京都の子は二十四節気を言えるんだろう?”それはきっかけが銭湯だった…ということになれば、本当に教育にもいいと思いますし、僕は2週間に1回塾に行くんだったら1回銭湯に入った方がよっぽど人間力を磨くきっかけにもなるし、日本人としての季節への感受性を磨く場にもなると思います。ですから、これをきっかけに、それぞれの人の人生がより豊かになることを祈念しております。ぜひ皆様も【二十四節気 湯めぐり】を周りの方々に宣伝していただければと思います」とコメント。会場からは大きな拍手が送られて、トークショーは終了となりました。

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