~エンタメ社会学者・中山淳雄氏、資生堂・小林太郎氏と語る「推し活」「美容」と「超個別化」の旅~
Booking.com Japan K.K.のプレスリリース

【2025年12月22日】
「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」を企業理念に、多種多様な宿泊施設や旅行体験、フライト、レンタカーを提供する世界最大級のデジタルトラベルプラットフォーマー Booking.com は、「2026年 旅行トレンド予測発表会」を2025年11月20日(木)に開催しました。
本発表会では、2026年の「旅行トレンド予測」10選について、ブッキング・ドットコム 日本代表のLuiz Rodrigues(ルイス・ロドリゲス)より発表後、ゲストをお招きし、2026年の最新トレンドである「超個別化」された旅について、「エンタメ(推し活)」や「美容・ウェルネス」といった観点からパネルディスカッションを行いました。ゲストには、エンタメ社会学者の中山 淳雄 氏、資生堂ヘアメイクアップアーティストの小林 太郎 氏にご登壇いただき、それぞれの立場から2026年の旅行トレンドについてお話いただきました。
冒頭では、ルイス・ロドリゲスより2026年の「旅行トレンド予測」について発表しました。

「現在、旅行業界は世界のGDPの約10%に貢献し、世界中で10人に1人が関連職に従事するなど、世界最大の経済部門の一つとして重要な地位を占めています。消費者の旅行に対する支出額は年々増加傾向にあり、特にアジア地域への関心は高く、今後10年間においても業界の成長を牽引し続けるでしょう。
この成長と変化を形成しているのは、マクロ経済、規制環境、ソーシャルメディアによる消費者行動の変化、そして生成AIの急速な普及という4つの主要要素です。中でも生成AIはすでに業界に大変革をもたらしており、旅行者はこれを活用することで、従来の画一的な標準プランではなく、自身の関心に最適化された極めてユニークな旅程を組むことが可能になりました。
日本を含む世界33カ国・約2万9,000人の旅行者を対象とした調査から導き出された2026年の旅行トレンド、それは『The Era of YOU – あなた自身の時代』です。現代の旅行は、単に有名な観光地を訪れることではなく、旅そのものが自身のアイデンティティを体現する『自己表現』の手段へと進化しています。
例えば、ドラマや映画の世界観に没入する『ロマンティック・リトリート』には7割もの人々が関心を示し、日本特有の『推し活』や、テクノロジー過多への反動として静寂を求める旅など、個人の嗜好に基づいた多様なニーズが生まれています。2026年は、まさに『自分らしさ』こそが旅の目的地となる時代を迎えているのです」
■パネルトーク①中山 淳雄 氏
パネルトークでは、エンタメ社会学者の中山 淳雄 氏と、ブッキング・ドットコム 日本・東日本統括部長の信濃 伸明がエンタメ業界の視点から見た旅行業界について詳しくお話しました。

「私は長年アニメやゲーム業界に携わっており、現在は『クールジャパン』再起動に向け、コンテンツとインバウンド観光をどう掛け合わせ、市場を盛り上げていくかという活動に注力しています。今回発表された2026年の旅行トレンド予測にある『超個別化』というキーワードは、まさにエンターテインメント業界でも起きている現象です。
特に2017年から2019年は大きな分岐点でした。幼少期からスマホやSNSに親しんだZ世代が社会人になり始め、『推し活』を通じた消費行動が顕著になった時期です。当時、私もコンテンツ供給側として、ファンの方々に『推し』をベースに聖地巡礼を促したり、イベントで一体感を作る仕組みを模索していました。
本来であれば10年ほどかけて定着すると思われたこうした消費トレンドは、コロナ禍によって劇的に加速しました。外出制限中に多くの人々が動画配信やSNSに深く接触したことで、私たちが『2030年の未来』として描いていた『テレビから配信へ』という視聴スタイルの変化が、2022年から2024年の間に前倒しで実現してしまったのです。この急速なデジタルシフトと『推し活』の熱量が、現在の旅行・インバウンド需要にも大きな影響を与えています。」と中山氏は述べました。

ブッキング・ドットコム 日本・東日本統括部長の信濃 伸明は、「私自身も『推し活』を積極的に楽しんでいる一人です。ライブそのものが楽しいのはもちろんですが、ファン仲間と一緒に現地へ行き、その土地の美味しいものを食べたり、地元の名所を見て回ったりすることも含めて『推し活』の醍醐味だと感じています。まるで『推し』と一緒に旅をしているような感覚で、年間を通して楽しんでいます」と述べました。
■パネルトーク②小林 太郎 氏
続いてのパネルトークでは、資生堂ヘアメイクアップアーティストの小林 太郎 氏にご登壇いただき、2026年の旅行トレンドの一つである「美肌&ウェルネス・ビューティーテック旅(Glow-cations)」について、スキンケア・美肌と旅行の関わりについてお話いただきました。

「ヘアメイクの世界でも『超個別化』は大きな潮流となっています。これは一過性のトレンドではなく、数年前から続く消費者の嗜好の多様化によるものです。現代の消費者は、画一的な流行を追うよりも『自分には何が合うのか』『自分が本当に求めている美容は何か』を知ることを強く求めています。この欲求は、自分に必要な美容や癒やしを探求する『超個別化された旅』とも深く結びついていると考えます。
美容は外見だけのものと思われがちですが、心・体・肌は三位一体です。内面の健康状態や気持ちは必ず外側に表れるため、ウェルネスの観点からもこれらはすべて繋がっています。
現在、SNS等で専門的な美容情報に容易にアクセスできるようになりましたが、多くの人が『自分の現状』を正確に把握できていないため、最適な解決策に辿り着けていません。そこで重要になるのが、テクノロジーによる気づきです。」と小林氏は述べました。
■2026年の旅行トレンドテーマ「The Era of YOU – あなた自身の時代」の特別展示エリア


発表会会場の2階には、ブッキング・ドットコムの調査で明らかになった2026年の旅行トレンドのテーマ「The Era of YOU – あなた自身の時代」と「旅行トレンド予測」10選を具現化した、特別展示エリアを展開しました。ここでは、データ上の予測にとどまらず、来場者が未来の旅のスタイルを「空間」として想起できるようにしました。


2026年は、従来の画一的な観光から「超個別化」された旅へと変わってきています。
ぜひ、皆さまも、2026年に訪れる新しい旅のカタチを過ごされてみてはいかがでしょうか。
2026年の「旅行トレンド予測」10選に関するプレスリリースおよびレポート(日本語)は、こちらからご覧いただけます。
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Booking.comについて
1996年にアムステルダムにて設立され、Booking Holdings Inc.(NASDAQ:BKNG)の一員として、「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」を企業理念に掲げています。多種多様な宿泊施設と移動手段を簡単かつワンストップで予約ができるプラットフォームを通して、世界中のお客様に思い出に残る体験を提供しています。また、ブッキング・ドットコムでは、ロイヤルティプログラム「Genius」に登録することで、世界中の数十万軒もの対象施設や対象のレンタカーで割引や旅行特典を利用することができます。詳細については、ブッキング・ドットコムの公式SNSアカウント (@bookingcom_jp)、もしくは https://news.booking.com/ja をご覧ください。

