-CIC Institute「東京都スマートサービス実装促進プロジェクト 『 Be Smart Tokyo 』採択事業-
株式会社 ikuraのプレスリリース
株式会社ikura(本社:東京都港区、代表取締役 中澤英子、以下「ikura」)が開発した「AIインバウンド担当」が、CIC Institute がスマートサービス実装促進事業者として運営する東京都スマートサービス実装促進プロジェクト「Be Smart Tokyo」に採択されました。本プロジェクトにおいて、新橋のフードエンターテインメントビル「グランハマー」に同ツールを実装し、訪日外国人向けの問い合わせ対応および予約受付をAIにより自動化しました。

導入背景
グランハマーは、お座敷遊びや芸者による舞、海女さんによるショー、日本各地の料理を楽しめる日本文化の発信拠点として2024年11月に開業して以来、訪日外国人の来客数が増加しています。これに伴い、事前決済を伴う予約受付の必要性が高まる一方、言語対応や営業時間外の問い合わせによってスタッフの負担が増えるなど、運用面での課題が顕在化していました。また、海外のお客様の利用をさらに伸ばしたいというニーズがあるものの、専任のインバウンド担当がおらず、限られた社内リソースで多様な問い合わせに対応することが難しい状況にありました。
こうした背景から、社内リソースとAIを組み合わせ、訪日客の顧客ニーズの把握と売上向上を両立できる体制づくりが求められていました。さらに、OTAに依存しない直販体制を整備することは、重要な課題となっていました。これらの課題解決に向け、ikura は東京都「Be Smart Tokyo」の支援のもと、グランハマーにて自社開発ツール「AIインバウンド担当」を活用したインバウンド対応強化の実装を2025年10月より開始しました。
実装内容
「AIインバウンド担当」は、訪日外国人対応を自動化するAIエージェントで、24時間、多言語での問い合わせ対応に加え、迅速な回答、予約受付、体験購入、レビュー収集までを自動化します。訪日外国人が日常的に利用する WhatsApp やインスタグラムと連携することで、自然で使いやすいコミュニケーション導線を提供します。
2025年10月中旬より開始したテスト導入直後より問い合わせに対応し、体験の予約につながっています。今後は追加機能の開発範囲を定め、機能拡張を行う予定です。
「AIインバウンド担当」の特長
ikura が開発した「AIインバウンド担当」は、AIと世界で最も利用されているメッセージングアプリ* WhatsApp を組み合わせた多言語接客・予約ツールで、主な特長は以下の通りです。
*2025年Q1Meta社発表。月間利用者30億人、180以上の国と地域で利用されている。
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訪日客対応のノウハウを持つAIエージェントによる業務自動化
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訪日客の利用率・返答率が高い WhatsAppおよび Instagram DM との連携
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多言語での迅速な回答
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24時間の問い合わせ対応
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予約受付、販売、キャンセル、クレーム対応、体験後フォロー、レビュー収集までの一連のプロセスを自動化
期待される効果
今回の「AIインバウンド担当」の導入により、訪日外国人旅行者への迅速な応対、営業時間外の予約機会創出、スタッフの業務負担軽減につながっています。また、これまで外部事業者に委託しているプロモーションやOTA予約導線に加え、WhatsAppを通じて体験の直販を強化することで、利益率の向上と顧客との直接的な接点の拡大を両立します。
今後の展開
本導入で得られた知見をもとに、継続的な運用体制の構築を進めていきます。「AIインバウンド担当」が多様化する問い合わせや予約ニーズに対応しながら、スタッフの負担を抑えた持続的な運用モデルを整備します。また、文化体験の提供事業者にとって利用しやすく、施設全体でのインバウンド対応力強化につながる仕組みづくりを目指します。今後は、浜倉的商店製作所の展開する関連する横丁・体験型施設への展開も検討されています。
【株式会社ikuraについて】
株式会社ikuraは「世界中の旅行者に、日本との素晴らしい出会いを提供する」ことをミッションに 2021年に設立されました。最新のテクノロジーを活用し、一人ひとりの旅行者が日本の魅力を自分らしいスタイルで発見し、深く体験できる仕組みづくりを推進しています。ikuraが開発した「AIインバウンド担当」は、訪日旅行者が日常的に利用する WhatsApp上で、多言語による問い合わせ対応・案内・予約・体験販売までを自動化するクラウドサービスです。人手不足や言語の壁、OTAに依存しない直販体制の強化といった課題を解決し、旅行者と地域事業者をつなぐ新たな接点を創出します。ikura は、日本各地の持続可能な観光発展に貢献し、より意義のある新しい旅行の形の実現を目指しています。
【グランハマーについて】
グランハマーは浜倉的商店製作所が企画・開発、そして運営を行う約2,500坪のフードエンターテインメントレジャービルです。全9フロア(地下1階〜8階/屋上)、日本文化やエンターテインメントなどが体験できるコンセプトで構成されており、当社初の「“縦”横丁」として2024年11月28日(木)に開業しました。
【 CIC Institute について】
CIC Institute とは、イノベーションエコシステム構築や、スタートアップ特にディープテック関連スタートアップの支援における知見を活かし、政府や地方自治体、大学などと連携しグローバルに成功を収めることのできるスタートアップの成長支援や、エコシステム構築業務を担うチームです。「スマート東京」の実現に向け、最先端の技術やサービスを保有する「スタートアップ等」と 実装先となるオフィスや商業施設を保有する「実装パートナー」が協業可能な体制を構築し、技術やサービスの実装を促進します。
東京都スマートサービス実装促進プロジェクト「Be Smart Tokyo」では、東京都と連携し、最先端の技術やサービスを有するスタートアップ企業を発掘し、実装先となる企業(以下「実装パートナー」)と連携させ、都民の生活が豊かになる技術やサービスの実装を目的にプロジェクトを推進しています。
CIC Institute プロジェクトページ:https://jp.cic.com/besmarttokyo/
【東京都スマートサービス実装促進プロジェクト「 Be Smart Tokyo 」について】
東京都では、先端技術等を活用した便利で快適な都市「スマート東京」が実現されることを目指し、本プロジェクトは、独創性・機動力にあふれるスタートアップ等が各エリアと協働することで、都民の暮らしの利便性・QOLを高める新しいサービスをスピーディに生み出すことを目的としています。
東京都 プロジェクトページ:https://www.be-smarttokyo.metro.tokyo.lg.jp

