2027年、東京国立博物館で「タシュテペレル」展を開催

トルコ共和国文化観光省 文化財・博物館総局は、2027年に東京国立博物館にて開催予定の「タシュテペレル」展の実現に向け、トルコと日本の文化協力における重要な一歩となる協力協定を締結しました。 本協定は、日本の独立行政法人国立文化財機構のもとで運営される東京国立博物館と、トルコ共和国文化観光省 文化財・博物館総局との間で締結され、東京国立博物館を代表して藤原誠館長、トルコ側を代表してトルコ共和国文化観光省 文化財・博物館総局のビュレント・ギョニュルタシュ副総局長により署名が行われました。

 「タシュテペレル（石の丘群）」とは、ギョベクリテペやカラハンテペをはじめとする、現在も発掘が進められている広大な石灰岩の丘陵地帯に広がる遺跡群です。その歴史は約12,000年前に遡り、ピラミッドやストーンヘンジ、マチュピチュといった世界的ランドマークよりもはるかに古く、先史時代研究において極めて重要な遺跡群です。

「タシュテペレル・プロジェクト」の枠組みのもと、本展はシャンルウルファに所在する新石器時代の定住遺跡とモニュメントに焦点を当て、日本や海外からの来場者にこの人類史における最も重要な転換点について紹介する予定です。

ユネスコ世界文化遺産に登録されているギョベクリテペを含む「タシュテペレル・プロジェクト」は、定住生活の起源、巨大建築、儀礼行為、社会組織の成立に関する考古学的理解を根本から変革してきました。約12,000年前にさかのぼるこれらの遺跡は、農耕の開始以前に複雑な象徴表現や大規模な共同建設が行われていたことを示し、初期人類社会の発展に関する従来の通説を覆してきました。こうした発見により、タシュテペレルは21世紀における最重要考古学研究プロジェクトの一つとして位置づけられています。

 2027年開催予定の本展では、トルコの新石器時代の貴重な考古遺物を、最新の学術的成果と臨場感のある映像と共に紹介。展覧会を通じて、アナトリア考古学にとどまらず、人類全体の共通遺産としての価値を持つタシュテペレル遺跡群の意義を広く発信していきます。

 本展覧会は、複数の学術機関・組織の学術的・機関的な緊密な協力のもとで開催され、学術アドバイザーとして、ネジミ・カルル イスタンブル大学教授、三宅裕 筑波大学教授がプロジェクトに参画するほか、シャンルウルファ博物館および日本放送協会（NHK）との連携も構想されており、職員交流プログラム、共同研究活動、シンポジウムや学術会合の開催など、多角的な取り組みも検討されています。 

本プロジェクトは、人類最古級の文化財の保存・研究・国際発信に対するトルコと日本の強いコミットメントを体現する画期的な取り組みであると同時に、両国の長年にわたる友好関係、ならびに文化外交を、知的交流と相互理解の重要な基盤とする姿勢を改めて強調するものです。

引き続き、関係機関が緊密に連携しながら展覧会に向けた準備を進めており、展示構成、出品作品、関連プログラムの詳細については、今後順次発表予定です。

トルコについて 

トルコはアジアとヨーロッパを結ぶ要所として、何世紀にもわたり文化的な交流と多様性の拠点と考えられてきました。多様な文明が反映された歴史、遺跡、自然や美食を有し、多目的なデスティネーションです。伝統とモダンが融合した芸術やファッションをはじめ、ダイナミックなショッピングやエンターテインメントライフによって世界中から訪れる人々を魅了し続けています。2024年には全世界から過去最高の6,226万人の観光客が訪れました。2023年にトルコ共和国として建国100周年、2024年には日本との外交関係樹立100周年を迎えました。トルコの詳細は公式ウェブサイト（https://goturkiye.jp/）または以下の SNS をご覧ください。

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トルコ観光広報・開発庁（TGA）について

トルコ観光広報・開発庁（TGA）は、国内外の観光市場においてのトルコのブランディングを確立させ、観光やビジネスにとって魅力的な渡航地としての認知を高めるため、文化観光省が定めた観光戦略や政策に基づき、あらゆるプロモーション、マーケティング、コミュニケーション活動を行っています。世界各地の現在の観光機会を促進・販売するとともに、観光の潜在的分野を発見・改善・確立していきます。