福島第一原発事故による避難指示のため休業を余儀なくされた、築130年の老舗旅館・松本屋が再生へ向け始動。第一弾として 新聞・テレビ・雑誌などメディア関係者を対象とした 体験ツアーを開催いたします。
一般社団法人ヒューマニタリアン・サポーツのプレスリリース
創業130年の老舗旅館「松本屋」が再生へ向け始動します。
福島県浪江町で130年にわたり地域の旅人を迎えてきた「松本屋旅館」は、福島第一原発事故による避難指示を受け休業してから15年の節目を迎えました。この度、地域再生と歴史的建築の継承を目的とした「松本屋旅館再生プロジェクト」を始動します。その第一弾として 新聞・テレビ・雑誌などメディア関係者を対象とした体験ツアーを開催いたします。本プロジェクトは、浪江町の文化・記憶・暮らしを未来へつなぐことを目指し、屋主である今野秀則さんをはじめ、地域住民や関係者とともに進める取り組みです。体験ツアーでは、震災前の姿を残す建物の見学、再生計画の説明、地域住民との交流、津島地区の現状を学ぶスタディツアーなど、現地でしか得られない視点を体験していただけます。
体験ツアーの概要(メディア関係者限定)
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開催日時:2026年2月20日 AM10:00現地集合
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参加定員:最大5社程度(人数も併せてご連絡ください)
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場所:松本屋旅館(現在休業中)
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住所:福島県双葉郡浪江町大字下津島字町36番地
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参加費:無料(昼食はこちらでご用意いたします)
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宿泊:なし ※ただし、泊まってみたいと思う方には、条件付きでご対応いたします。
ツアーの主な内容(予定)
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津島地区の住民・関係者との交流座談会
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松本屋旅館再生プロジェクトの経緯と今後の展望の説明
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津島地区の現状や課題を学ぶスタディツアー
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館内見学(修繕箇所・保存部分の紹介)
参加申し込み・お問い合わせ
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本文末に記載の連絡先にお問い合わせください。(メディア関係者のみ)
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定員になり次第、締め切らせていただきます。
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参加希望者多数の場合、追加での開催を検討しています。
松本屋旅館再生プロジェクトの主な目的
住民が安心して里帰りできる場の確保
里帰り、墓参り、一時帰宅などで津島地区を訪れる住民が、落ち着いて過ごせる拠点を整備します。
地域の生活利便性を高める飲食機能の創出
土蔵を活用した食堂を併設し、ランチ営業を行います。現在、津島地区には飲食店がなく、不便との声が多く寄せられている状況を改善します。
スタディツアー・視察の受け入れ拠点としての活用
津島の現状や復興の歩みを学ぶスタディツアーの拠点として機能させ、地域理解の促進と交流人口の拡大につなげます。
主催団体:一般社団法人 ヒューマニタリアン・サポーツ https://fukushimacamp.com/
【メディアの皆さまへ】
2011年3月、福島第一原発事故の発生から3日後に現地へ入り、放射能汚染調査を開始しました。事故の実態は同年5月、NHKと共に公表し、大きな反響を呼びました。その際、浪江町津島地区に避難していた浪江町中心部の住民の再避難にも関わりました。以降、津島地区の住民の皆さまと交流を重ね、深い信頼関係を築いてまいりました。そうしたご縁から、この地域の再生と復興に寄与するため松本屋旅館再生プロジェクトがスタートいたしました。松本屋旅館の再生は、単なる建物の修復ではありません。「失われた時間を取り戻し、地域の未来をともにつくる挑戦」 です。事故から15年という節目の年に、現地でしか感じられない空気、温度、そして積み重ねられた記憶を、ぜひ取材を通じてお伝えいただければ幸いです。(一般社団法人ヒューマニタリアン・サポーツ代表理事 木村真三)
今野秀則さんからメッセージ
福島第一原発事故から15年、私の暮らしてきた浪江町津島は帰還が許されず、家々は草に覆われたまま時が止まっていました。 3年前(2023年3月31日)地区の一部が復興拠点として規制が解除されましたが、その後多くの家が解体され、風景は更地へと変わりました。避難先で暮らす私たちには、規制解除後1年以内(2024年4月1日)が公費解体の申請期限という通知が届きました。 戻れないまま年月だけが過ぎ、ようやく立ち入れるようになった頃には、家を残すか手放すかの決断だけが残されていました。私は四代続く旅館の屋主として、「先人や家族との絆の証を失ってよいのか」と自分に問い続けました。 建物には地域の歴史や人々の思いが刻まれています。 そのすべてを消してしまうことはできず、私は旅館を残す決断をしました。津島では、今も理不尽な時間が続いています。 それでも、ここに生きてきた人々の証が消えないよう、私はこの場所を守りたいと思っています。(松本屋旅館 今野 秀則)