訪日外国人旅行者が訪れる秋の人気上昇エリアを分析

増加率ランキング市区町村1位は、福岡県八女市。歴史探訪と芸術の秋

株式会社ナビタイムジャパンのプレスリリース

 株式会社ナビタイムジャパン(代表取締役社長:大西 啓介、本社:東京都港区)のNAVITIMEデータ分析チームは、訪日外国人観光客向けのナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』の利用状況から、2025年の秋に訪日外国人旅行者の滞在が増加している地域の分析結果を発表いたします。

 ナビタイムジャパンでは、当社が提供する訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリの利用データを活用し、定期的に分析を行っております。
 日本政府観光局(JNTO)より発表された2025年の年間訪日外客数は、過去最高を記録しました(※1)。訪日外国人旅行者の需要の拡大が続くなか、今回、秋季に人気が上昇した市区町村を分析いたしました。

<分析内容>
2024年9月~11月と2025年9月~11月を比較し、訪日外国人旅行者の滞在数が増加したエリアを分析

分析対象:ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人旅行者観光客向けナビゲーションアプリ(『Japan Travel by NAVITIME』)から同意を得て取得したインバウンドGPSデータと属性アンケートを用いて集計しています。

※「滞在」の定義は、30分以上同一1kmメッシュ内で測位が確認された状態です。
(※1)日本政府観光局(JNTO):2025年12月推計値 2025年計42,683,600人(サイト

■分析結果
訪日外国人旅行者の秋季の人気上昇TOP10

トップの福岡県八女市は、2024年の滞在数から4.60倍の増加となり、続く奈良県明日香村は4.00倍の増加となりました。奈良県からは生駒市、宇陀市を合わせて3市村がランクインしています。傾向を見ると、重要伝統的建造物群保存地区、寺院、城・城跡など日本の歴史的資源を有するエリアや、芸術作品を鑑賞できるエリアが目立ちました。

歴史への関心が見て取れた、訪日外国人滞在数増加率ランキング1位の福岡県八女市、2位の奈良県明日香村、4位の愛知県清須市について分析しました。加えて、芸術鑑賞の傾向が見られた、9位の奈良県宇陀市、10位の香川県多度津町について具体的な滞在エリアや周遊状況を分析しました。

1位:福岡県八女市(4.60倍)

2025年秋の訪日外国人滞在数増加率ランキングの1位は福岡県の八女市でした。八女市での滞在エリアを確認すると、八女福島の白壁の町並み周辺および抹茶カフェ周辺での滞在が多いことが確認できました。
八女市によると、「観光案内所に来訪する外国人は前年比174%と、2024年と比較して多かったと感じた。エリアの中でも特に、八女福島の白壁の町並みや福島八幡宮、八女中央大茶園が人気のスポットで、古民家を改修した宿泊施設も9月〜11月の稼働は好調だったと聞く。また、海外での抹茶ブームの影響で、抹茶を求めて来訪する外国人が増加していることも、滞在が増加した理由と考えられる」とのことです。

八女市の滞在者が他に訪れた市区町村(周遊先)を確認すると、福岡市、熊本市、太宰府市を巡っていることがわかりました。さらに、熊本市では熊本城、太宰府市では太宰府天満宮での滞在が確認できました。

写真:八女福島の白壁の町並み(福岡県八女市)

2位:奈良県明日香村(4.00倍)

明日香村での滞在エリアを確認すると、飛鳥寺、紅葉の名所としても知られる岡寺での滞在が確認されました。
明日香村によると、「インバウンドに関しては、コロナ前はアジア圏(韓国・台湾など)からの来訪が過半数を占めていたが、コロナ後は欧州(特にフランス)・アメリカ・オーストラリアからの個人旅行のお客様が増えてきている。観光の注目ポイントとしては、季節ごとに『あぢさゐ回廊』や『紅葉ライトアップ』を開催している岡寺のほか、村内に豊富にある体験イベントの中でも『醤油づくり体験』が、特に人気がある」とのことです。

明日香村の滞在者の周遊先を確認すると大阪市、京都市、奈良市が多く、宇治市の平等院鳳凰堂も合わせて訪れていることがわかります。

写真:西国第七番 岡寺(奈良県明日香村)

4位:愛知県清須市(3.40倍)

清須市での滞在エリアを確認すると、清洲城、清洲古城跡での滞在が多く確認できました。

清須市の滞在者の周遊先を確認すると、隣接する名古屋市をハブとして高山市、岐阜市、長久手市、犬山市、白川村などを訪れていることがわかります。犬山市では犬山城での滞在も確認できており、愛知県の名古屋城と合わせて、お城巡りを楽しんでいる様子が見て取れます。高山市や白川村ではそれぞれ、古い町並みや合掌造りを観光しており日本の伝統建築への関心がうかがえます。

写真:清洲城(愛知県清須市)

9位:奈良県宇陀市(2.88倍)

宇陀市での滞在エリアを確認すると、室生エリアを訪れていることが確認できました。特に室生山上公園芸術の森への滞在が多いことが確認できます。また、女人高野として知られる室生寺や、その奥之院での滞在もうかがえます。
宇陀市によると、「室生の観光案内所は、特定の国に偏らない、多数の外国人の来場が見受けられた。季節柄、室生山上公園芸術の森と室生寺への滞在が多くなる傾向があるため、滞在が増加した要因だろうと考えられる」とのことです。

宇陀市の滞在者の周遊先を確認すると、大阪市、京都市、奈良市、が多い結果となりました。特に多かった大阪市は、乗り換えなしで移動できるアクセスの利便性が一因と考えられます。また、隣接する桜井市では長谷寺周辺での滞在が確認されました。

写真:室生山上公園芸術の森 螺旋の水路(奈良県宇陀市)

10位:香川県多度津町(2.86倍)

多度津町での滞在箇所を確認すると、高見島での滞在が見られました。高見島は瀬戸内国際芸術祭(※2)の会場となっており、春・夏・秋の3会期のうち秋会期(2025年10月3日〜11月9日)に合わせて多数の来訪があったと考えられます。
多度津町の滞在者の周遊先を確認すると、瀬戸内国際芸術祭の会場である島々での滞在が見られました。

(※2)参考:瀬戸内国際芸術祭2025(サイト

写真:瀬戸内国際芸術祭2025 高見島(香川県多度津町)

 ナビタイムジャパンのNAVITIMEデータ分析チームでは、訪日外国人観光客の動態を明らかにする行動データ分析を通じて、日本各地の様々な魅力の発掘や地域の活性化に貢献できればと考えています。

順位

都道府県

市区町村

増加率

主な滞在スポット

1

福岡県

八女市

4.60 倍

八女福島の白壁の町並み

2

奈良県

明日香村

4.00

鳥形山 飛鳥寺、西国第七番 岡寺

3

長野県

野沢温泉村

3.43

野沢温泉 外湯

4

愛知県

清須市

3.40

清洲城、清洲古城跡

5

沖縄県

今帰仁村

3.21

古宇利島

6

奈良県

生駒市

3.00

生駒山上遊園地

6

北海道

占冠村

3.00

星野リゾート トマム

8

沖縄県

南城市

2.95

おきなわワールド、奥武島、斎場御嶽

9

奈良県

宇陀市

2.88

室生山上公園芸術の森、女人高野 室生寺

10

香川県

多度津町

2.86

高見島

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(2024/10/4)訪日外国人旅行者が訪れる夏の人気上昇エリアを分析
(2025/9/10)訪日外国人旅行者の船を利用した移動動向を分析
(2025/6/10)訪日外国人旅行者の大阪・関西万博の滞在・来訪動向を分析

●写真提供(順不同、敬称略)
・八女福島の白壁の町並み:八女市
・岡寺 三重宝塔:西国第七番 岡寺
・岡寺 紅葉ライトアップ:西国第七番 岡寺
・清洲城:清須市
・雲海テラス:星野リゾート トマム
・室生山上公園芸術の森 螺旋の水路:宇陀市
・≪高見島アートトレイル≫BankART1929+PHスタジオ「われらをめぐる海」Photo: Shintaro Miyawaki:瀬戸内国際芸術祭実行委員会
・≪高見島アートトレイル≫
泉桐子「The days when you said you were okay and the scene about the boat」
Photo: Shintaro Miyawaki:瀬戸内国際芸術祭実行委員会

●「インバウンドGPS」データについて
「インバウンドGPS」データとは、ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』にてユーザーの同意を得て取得された、訪日外国人観光客の移動に関するデータです。

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