土佐の天才絵師・絵金が描いた、おどろおどろしい芝居屏風絵を飾る「絵金祭り」の開催地として知られる香南市赤岡町。ここではもう一つ、妖しいイベントが開かれています。それが「狐の夜市」です。
一般社団法人物部川DMO協議会のプレスリリース
歴史ある建物が残るまち・赤岡
香南市にある赤岡町は、平成の大合併以前は日本で一番面積の小さな自治体でしたが、一方で参勤交代などの宿場町として栄えるなど、江戸時代から明治時代まで県東部随一の商業地として栄えていました。その面影として旧道沿いには今も歴史ある商家や蔵が残っており、まちを歩けばまるでタイムトリップした世界に迷い込んだような気分を味わうことができます。そんな不思議なまちが、より妖しい雰囲気に包まれるのが「狐の夜市」というイベントです。
地元に残る狐の嫁入りの伝説
高知に伝わる土佐のわらべ歌の中に、「日和に雨が降りゃ狐の嫁入り」という童歌があり、赤岡町の平井山という地では、江戸時代にたびたび狐の嫁入り行列が見られたと伝わっています。それにちなみ、赤岡町を盛り上げようと1996年、地元有志が狐に仮装した一行が通りを練り歩く「狐の嫁入り行列」を企画。参考にしたのは、黒澤明監督の映画「夢」に登場する狐の嫁入り行列とのことですが、夢の中の世界が現実になったような不思議な光景のトリコになる人が続出しています。
まずは夜市を楽しもう!
狐の嫁入り行列に先駆けて、通りではオープンカフェが出現。地元の人気店や生産者が集い、特産品を使ったフードやスイーツなどが並んでいました。
また、今年は「夜ののきさき美術館」と題して、高知在住や出身のアーティストの個性溢れる作品も展示。建物の軒先や屋内に屏風のような形の大型作品を置き、ロウソクの灯りで鑑賞する「絵金祭り」さながらのスタイルを取り入れて、より深い世界観を演出していました。
さらに、高知在住の漫画家・正木秀尚さんによるライブペインティングも開催!大きなキャンバスに線が生まれ、太くなり、つながって・・・一体のどんな絵が生まれるのか?観客は正木さんの筆に釘付けでした。
さらに通りの一角では、観光博ものべすとのイベントの一環として「アートクロッシングものべ」の展示も行われていました。こちらは、古い建築物や空き店舗などに現代アーティストによる絵画などを展示し、まちをギャラリーに見立てた企画。「いつもの景色×現代アート」の融合を体感することができました。
狐の嫁入り行列スタート!
いよいよ狐の嫁入り行列パフォーマンスがはじまります!全2回公演となっており、まずは絵金蔵前を出発して、本町通りを歩きます。
白無垢、袴、着物を着た白狐に扮した一行は、妖しげな音楽に合わせて、一歩、また一歩とゆっくりと歩みを進めます。一見すると人間の花嫁行列ですが、時折鐘の音が響くと狐のポーズになり、観客をじっと見つめます。
目が合った観客には得も言われぬ緊張感が走り、妖しい世界観へと一気に引き込まれていきます。
絵金蔵前を歩いた後は、大勢の観客が待つ本町通りを歩きます。
約40分間に及ぶ1回目のパフォーマンスは無事終了!進行方向を逆にして2回目のパフォーマンスも行われました。
夜の「絵金蔵」鑑賞も
この日は、絵金の作品や資料を展示する「絵金蔵」で夜間開館も行われていました。
歌舞伎に登場するワンシーンを描いた絵金の作品はおどろおどろしいものが多く、夜に鑑賞するとまた格別です…!また、この日は入館者に狐のお面の配布もありました。
演者にも観客にも愛されて
多くの人で賑わう狐の嫁入り行列パフォーマンスですが、実は前回行われたパフォーマンスが最後になる予定だったとか。小さなまちで地域の人々がイベントや祭りの準備を行うには、想像を超える苦労や課題があります。
そうした中でも「またやりたいね」という地域の人々の熱意によって、この“1回”が開催できているのだと思うと、感謝の気持ちでいっぱいになります。
最後に、今回パフォーマーとして初めて参加したという若い男性がこんな話をしてくれました。
「パフォーマンスが行われている光景だけでなく、たくさんのお客さんで賑わっている光景も、このまちにとっては特別なもの。こんな光景を見ることができて幸せだし、また見たいなと思います」
“次はいつ?” それは狐のみぞ知ることですが、ぜひまたこの不思議な世界に浸りたいものです。
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■開催概要
イベント名:狐の夜市
開催日:2025年11月22日(土)
開催場所:香南市赤岡町本町通り(絵金蔵前/島崎米穀店~元JA赤岡支店前)
問い合わせ:絵金蔵 電話0887-57-7117
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一般社団法人物部川DMO協議会
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