コロンビアホテル&リゾーツ株式会社のプレスリリース
BnA Alter Museumでは、開業7年目を迎える節目として、新規アートルームの制作および既存アートルームの一部大型改装を実施しました。
第19回ヴェネチア ‧ ビエンナーレ国際建築展出品作家‧藤倉麻子による新規アートルームの他、当館ですでに高い人気を誇るMon Ooyama Koutaroによる新規アートルームを追加。加えて三嶋章義、AOKI takamasaのアートルームについても改装を行いました。
アート作品の中に身を置くことの刺激や没入感を保ちながら、滞在空間としての快適さや過ごしやすさにも配慮した客室へと更新しています。
藤倉麻子の「サンライト計画、緑の段差」は、自然光と段差構造、風景に連なる映像作品を通して、段差構造を取り入れることで、屋外の公共空間にあるやわらかな日差しの感覚を室内に立ち上げる新客室です。Mon Koutaro Ooyamaの新作「NEXTEFX – Abstract Flora」では、植物の生命感や開花のエネルギーをモチーフに、夕暮れを描く〈Dusk〉と朝を描く〈Dawn〉の2室を展開。三嶋章義「MY ROOM」は、フェナキストスコープを中心に据えつつも未来を感じさせる和モダンな空間へ改装され、身体感覚に根ざした映像体験を提案します。AOKI Takamasa「TRAVELING ROOM」は、新たにスピーカーやレコードを想起させる什器や、照明の調整機能を追加し、立体的な音像に包まれながらも、より心地よく滞在できる空間へと改装されました。
BnA Alter Museumは「泊まることそのものがアート体験になるホテル」として、これからも新しい滞在のあり方を提案してまいります。
■ アートルーム詳細
藤倉麻子「サンライト計画、緑の段差」
Digital drift through a Green Garden
Room No. 304 / 404 / 504 / 604
Room Type: Deluxe Quad – 2 Double Beds, Bathtub with Shower, River View
Capacity: 4
Room Size: 30sqm
BnA Alter Museumのアートルームに新たに加わった藤倉麻子が手がける客室「サンライト計画、緑の段差」は、自然光と段差構造、そして窓の風景に連なる映像作品を通して、屋外の公共空間にあるやわらかな日差しの感覚を室内で静かに立ち上げる空間です。
窓から差し込む光の中で、ベッドに腰掛けたり寝転んだりする行為が、公園の縁石や広場の段差に身を預ける感覚へと接続され、ホテルの客室でありながら「外にいるような居心地」となって開放的で落ち着く時間を生み出しています。
空間の仕上げには外壁を思わせる塗装や質感を採用し、室内と屋外の境界を曖昧に構成。藤倉が3DCG映像作品で用いてきた色彩感覚をもとに、ビビッドな緑を身体的に心地よいトーンへと落とし込み、赤い配管や照明、ミラーなどの差し色が、都市インフラを思わせるリズムと視覚的アクセントを加えています。
また本作では、ベッドの段差、ベンチ、ミラーなど、鑑賞対象であると同時に身体的に「使える」要素を随所に配置。藤倉が関心を寄せる「機能をもつ彫刻」を、宿泊空間として実践的に展開しています。表現と機能、鑑賞と使用のあいだを行き来しながら、光の中で身体が自然とほどけていく時間を支える空間として構想された客室です。
Mon Koutaro Ooyama (#BCTION, DOPPEL)
「NEXTEFX – Abstract Flora – Dawn (901)」「NEXTEFX – Abstract Flora – Dusk (701)」
360° Immersive Mural & Light
Room No. 701 / 901
Room Type: Deluxe Quad – 2 Double Beds, Fully Enclosed Shower, Gallery View
Capacity: 4
Room Size: 30sqm
Mon Koutaro Ooyamaの新アートルーム「NEXTEFX – Abstract Flora」は、Next Effect=新たな視覚体験を追及した滞在型アートです。壁画とLEDプログラム、差し込む光が呼応し、空間全体がゆるやかに表情を変えていきます。
音楽のエフェクトから着想を得た「NEXTEFX」は、2009年から続くMonの中核的作品シリーズとして、絵に包まれる体験を通して壁画を音響のように鑑賞する試みを継続してきました。本作では、当館での過去二作が太古の空(501)・真昼の空(601)を背景とすることに対し、植物の生命感や開花のエネルギーをモチーフに、夕暮れの空を描く〈Dusk〉と朝の空を描く〈Dawn〉の2室を展開。線はより柔らかく、揺らぎや余白を伴う筆致へと変化し、曖昧さの中から鑑賞者の想像力を喚起します。
ベッドに横たわり、光の変化とともに壁画に包まれる体験は、強い刺激ではなく、穏やかさや懐かしさを呼び起こす滞在型アートへと昇華されます。ライブペインティングとクラブカルチャーを背景に、巨大壁画と照明制御を組み合わせる手法は、複数の視点から成立する構図と、長時間滞在という時間軸を取り込むことで、発見が更新される設計を特徴として、思考や感情のリズムをゆるやかに再編成していきます。
三嶋章義「MY ROOM」
Hypnotic Kinetic Vortex Room
Room No. 302 / 402
Room Type: Deluxe Triple – 2 Double Beds, Bathtub with Shower
Capacity: 3
Room Size: 30sqm
三嶋章義によるアートルームは、新たに更新された作品と連動しながら、ミニマルな空間構成から未来を感じさせる和モダンな内装へと刷新されました。
客室の中心にある、19世紀に発明された映像の起源的装置「フェナキストスコープ」は、絵が描かれた円盤を回転させ、スリット越しに見ることで静止画が動いて見える仕組みを応用し、京都の情景を複層的にアニメーションとして立ち上げます。スクリーンやモニターを介さない、身体感覚に根ざした視覚体験が特徴です。
三嶋は本作を「縁起=自己と世界の境界」を体感するための空間として構想。円盤とベッドの配置によって、眠る前後の意識の変化や、一晩という時間の質そのものに向き合う構造がつくられています。映像には、1300年にわたる京都の歴史やエネルギーが象徴的に凝縮され、ひとつの画面に世界を重ね合わせる「曼荼羅的」試みとして展開されています。
合理的な映像表現ではなく、曖昧さや想像力を喚起する体験を重視したこの客室は、日常とは異なる時間感覚に身を委ねながら、自分と世界の関係を静かに見つめ直す滞在を提案します。
AOKI Takamasa「TRAVELING ROOM」
Audiophile’s Listening Room
Room Number: 902 / 1002
Room Type: Deluxe Quad – 1 King Bed, 2 Single Beds, Bathtub with Shower
Capacity: 4
Room Size: 30sqm
AOKI Takamasaによるアートルームは、高音質を追求する愛好家のために設計された没入型の音響空間として、新たにスピーカーやレコードを想起させる什器や、照明の調整機能を追加。立体的な音像に包まれながら、より生活空間としても過ごしやすい部屋へと刷新されました。
日本国内各地で収録した森や清流、海辺の自然音と、電子音や楽器音を融合させた、この部屋限定の音楽を収録。とりわけ「地球の胎動」と同調するような低周波や揺らぎを重視したサウンド設計により、空間全体が呼吸するような感覚を生み出します。世界中のプロフェショナルが認めるmusikelectronic geithain製スピーカー2機を含む4.1サラウンド構成で、ベッド中央が最も立体的に響くスイートスポットとなっています。
AOKIが一貫して重視するのは、「聴く」ことよりも「身体で体感する音場」。深いリラックス状態や半覚醒・半睡眠の意識へと導く音環境を通じて、視覚ではなく音を中心にした“TRAVELING ROOM”という新しい滞在体験を提案します。年齢や国籍、言語を問わず、直感的に心身へと作用する空間となっています。
■ ご宿泊予約について
2026年3月1日よりお部屋指定のご予約を受け付けております。
ご予約はこちらより https://bnaaltermuseum.com/
■関連イベント
展覧会「客室のエコトーン」
参加作家:藤倉麻子、Mon Koutaro Ooyama、MuSuHi(三嶋章義+高岡春満)、AOKI takamasa
会期:2026年2月14日(土)〜6月14日(日)
会場:BnA Alter Museum 1/2F
会期中無休/入場無料
本リニューアルを記念し、参加アーティストらによる過去作品を中心とした展覧会を開催いたします。
当館において泊まれるアート作品としての定義される客室(アートルーム)と、展覧会という場でのアート作品との間(あわい)を探るとともに、参加アーティストらによるこれまでの活動を俯瞰して見ることができる展覧会となっております。
■ アーティストプロフィール
藤倉 麻子
1992年生まれ。都市・郊外を横断的に整備するインフラストラクチャーやそれらに付属する風景の奥行きに注目し、主に3DCGアニメーションの手法を用いた作品を制作。近年では、埋立地で日々繰り広げられている物流のダイナミズムと都市における庭の出現に注目した空間表現を展開している。近年の展覧会に「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」(森美術館、2025)、「積層する時間:この世界を描くこと」(金沢21世紀美術館、2025)、第19回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示「IN-BETWEEN(中立点)―生成AIと未来」(2025)などがある。(Photo: 高野ユリカ)
Mon Koutaro Ooyama
奈良県在住のストリートアーティスト。京都市立芸術大学卒。2001年にライブペイントデュオ”DOPPEL”を結成。2014年には取り壊し予定のビルを利用したアートプロジェクト”#BCTION”を企画・監修し、現在も流動的なアートコレクティブとして運営している。また”Yabugarashi ”名義ではDJやトラックメイカーとして活動中。
三嶋 章義
1978年生まれ。2001年にグラフィックデザイナーとしてエンライトメントに参加。2006年より作家活動を開始し、NANZUKA(東京)、Nagel Draxler(ベルリン/ケルン)など、国内外で展示を行う。2017年に奈良へ移住。物事を結ぶアートコレクティブ MuSuHi、南海電鉄高架下プロジェクト ナニゴトヤ共和国 など、自身の立ち位置を起点に、人・場所・文化の関係性を可視化しながら、相関図的に世界の認知を広げる制作活動を行っている。
AOKI Takamasa
1976年生まれ。大阪府出身。音楽家。2001年初頭に自身にとってのファースト・アルバム『SILICOM』をリリースして以来、LIVE、 DJ、楽曲制作を中心に国際的な活動を続ける。2004年〜2011年はヨーロッパに拠点を置き、2011年に帰国。国内外のアーティストのremix、プロデュース、ミキシングも担当。写真家としても活動。
■ About BnA Alter Museum
京都・四条河原町にあるBnA Alter Museumは、滞在そのものがアーティストの思考空間(Mind Space)へ没入する時間となるアートホテルです。全31室の客室は、日本の現代アーティストによって制作されたアートルームで構成され、作品を鑑賞するのではなく、実際に没入し作品を体験する空間として設計されています。館内にはカフェやギャラリー内バー、加えて5つの垂直ギャラリーから成る、全体で高さ約30mにわたる立体的なギャラリー空間を併設し、滞在者だけでなく訪れる人にも開かれた場を提供しています。
住所:京都府京都市下京区天満町267-1
アクセス:阪急河原町駅より徒歩6分/京阪祇園四条駅より徒歩7分/河原町松原バス停から徒歩3分
Tel: 075-748-1278
WEB: bnaaltermuseum.com/
Instagram: instagram.com/bnaaltermuseum/
■ 各種写真データのダウンロードは以下より
https://drive.google.com/drive/folders/1pY1eGe_bS5GkkUNOKFAsxfc9RZpVeQTF?usp=sharing