ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン株式会社のプレスリリース

1921年創業のフランスを代表するアルパインブランド「ミレー」(ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン:東京都品川区、代表取締役:ペア・ラスムセン)から、2026年2月27日(金)、ミレーの防水透湿素材「TYPHON」シリーズに新作「TYPHON NOVA(ティフォン ノヴァ)」が誕生。
最大の特長は、メンブレン自体がわずかに“通気”する点。これにより、着用直後から衣服内のムレを素早く排出し、ドライで快適な状態へと整えます。
メンブレン素材には、ミレーとして初めて延伸ポリプロピレンを採用。
「TYPHON NOVA メンブレン」と名付けられたこの被膜は、加水分解しにくく長期にわたって安定した性能を維持します。また、空孔率約80%の微多孔構造により、高い透湿性と環境変化への素早い適応を実現しました。

TYPHONシリーズに、3本目の柱が誕生

「究極のドライ」をテーマに進化を続けてきたミレーのTYPHONシリーズに、この春、まったく新しい防水透湿素材を採用した「TYPHON NOVA」が加わります。
ミレー独自のTYPHONは、2015年の登場以来、高い透湿性と耐水性、そしてレインウェアとは思えない優れたストレッチ性で多くの登山者に支持されてきました。
そして、発売から10年を迎えた節目の2025年には、素材の耐水性を約1.5倍も高めた新しい「TYPHON ST(ティフォン ストレッチ)」を発表、それと同時に7デニールの超軽量シェルと極薄メンブレンを組み合わせた「TYPHON PHANTOM(ティフォン ファントム)」をラインナップに追加。そして今回、シリーズの3本目の柱として登場するのが「TYPHON NOVA」です。
開発テーマは“通気”。メンブレン自体にわずかな通気性を持たせることで、着用した瞬間から透湿が始まり、ユーザーがしっかり実感できる高次元の透湿性能を実現しました。

メンブレンにポリプロピレンを採用
新素材開発の背景には、アウトドアウェアを取り巻く環境の変化があります。
近年、世界的にPFAS規制が強化され、従来のフッ素系素材の使用が制限されつつあります。
そこでミレーが次世代メンブレン素材として注目したのが、素材自体が高い疎水性を持ち、長期にわたって透湿性能を維持できるポリプロピレン(PP)です。ポリプロピレンの主な特長は以下のとおりです。
ポリプロピレンの4つの特長
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1.水を弾き、湿気を効率よく排出 非常に高い疎水性を持ち、素材自体が湿ったり保水したりしません。そのため、湿気や水分がメンブレン内部に滞留せず、素早く外へと排出されます。 |
2.水に浮くほどの軽さ 比重は約0.9と非常に低く、水に浮くほど軽量です。軽量化が求められる山岳用ウェアにおいてこれは大きな利点となります。 |
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3.加水分解しにくく、長寿命 高温多湿な環境下でも加水分解が起こりにくく、長期間にわたって性能を維持します。一般的なポリウレタン系素材にはない特長です。 |
4.熱伝導率が低く、寒冷地に適応 熱伝導率は約0.1と低く、空孔率の高い延伸メンブレン構造ではさらに低下します。寒冷地や高所でも外気の影響を受けにくい素材です。 |
空孔率80%が生み出す高性能
TYPHON NOVAメンブレンは、「ドライストレッチ製法」と呼ばれる独自の特許技術によって製造されていることも大きな特徴です。ポリプロピレン樹脂を特定条件下で急速に延伸し、内部に多数の微細な空孔を形成する製法です。
メンブレンの厚みはわずか18マイクロメートル。その薄膜内部には、約50ナノメートルの孔が何億個も均一に配置され、空孔率は約80%に達します。構造体の物理的ムラも非常に少なく、素材全体で安定した透湿性を発揮します。


通気性が生む、体感できる透湿性
高い空孔率と均一な構造により、TYPHON NOVAメンブレンはわずかな通気性を備えています。完全防水でありながら、メンブレン内を空気が行き来する構造です。この通気性によって、着用直後から感じられる「ヌケのよさ」を実現しました。
従来のTYPHONメンブレンは無孔質構造で、衣服内の湿度が高まることで透湿が促進される仕組みのため、比較的穏やかな行動に適していました。一方、TYPHON NOVAは常に通気が行われるため、行動強度が高く、衣服内の湿度が急激に上昇する山行でも、着用直後から快適さを実感できます。
寒くなりすぎない通気チューニング
通気性を持つ防水透湿メンブレンの中には、寒冷地や強風下で寒さを感じやすいものもあります。TYPHON NOVAでは、寒冷な環境でも冷えすぎないよう、通気量を適切にチューニングしています。
氷点下環境でのラボテストでは、ポリプロピレン製メンブレンがポリウレタン製メンブレンよりも熱損失が少ないことを確認しました。こうした調整により、幅広い温度域で快適な着用感を実現しています。


日本の高い製造技術による3層構造
TYPHON NOVAの生地は、60デニールの平織りナイロン表地と、20デニールのナイロントリコット裏地でメンブレンを挟み込んだ3層構造です。
強い疎水性を持つメンブレンのボンディング(接着)には高度な技術が必要で、さらに高空孔率ゆえに被膜が軽くて安定しにくく、工程管理には熟練を要しました。安定した量産を可能にしたのは、日本国内の関連工場が持つ高い製造技術によるものです。
本格登山に対応する高い素材強度
TYPHON NOVAは、岩稜帯の登攀を含む本格的な登山活動を想定して設計されています。素材強度についても徹底したテストを行い、「TYPHON ST」より強化しました。特に、重いザックを背負った長時間行動を想定し、表地の耐摩耗性は従来モデル比で約150%向上。高負荷環境下でも、防水透湿メンブレンの劣化を抑えます。
TYPHONシリーズの使い分け
今回のTYPHON NOVAの追加により、TYPHONシリーズはより幅広いシチュエーションに対応できるラインナップとなりました。
しなやかさを重視した「TYPHON」、超軽量を追求した「TYPHON PHANTOM」、そして通気性と耐久性を備えた次世代素材の「TYPHON NOVA」。それぞれのすぐれた特性が、アウトドア・アクティビティをより安全で快適なものへと導きます。
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<TYPHON> |
<TYPHON PHANTOM> |
<TYPHON NOVA> |
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特長 |
特長 |
特長 |
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・生地のしなやかさとストレッチ性能による動きやすさ ・ストレスのない優れた着心地 ・防水性と透湿性のバランス |
・極薄生地による着用感の少なさ ・圧倒的な軽量性 ・防水性と透湿性のバランス |
・通気性による環境適応スピード ・長期に渡る素材耐久性 ・優れた耐摩耗性 |
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推奨使用シーン |
推奨使用シーン |
推奨使用シーン |
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登山・ハイキング、動きの大きなアクティビティ、寒い季節の登山活動、幅広いアウトドア・アクティビティ。 |
トレイル・ランニング、ハイキング、低山歩き、季節の端境期のバックアップ用途 |
高所登山、無積雪期における幅広い登山活動、長期縦走登山、シビアな環境での苛酷な使用 |
強度と快適性を両立したTYPHON NOVAメンブレン採用ジャケット

TYPHON NOVA JKT
過酷なアクティビティを想定し、よりタフな状況でのプロテクションとパフォーマンスを追求したオールウェザーシェルジャケット。
特殊な微多孔構造の次世代メンブレン「TYPHON NOVA」を採用した3レイヤー生地は、優れた耐水圧と素早く高い換気効率を実現しました。
軽量でしなやかな生地は環境に配慮しながら高い耐久性も兼ね備え、過酷な状況下でも常に快適でドライな状況をキープします。他にもフィット感と動きやすさを考慮した立体裁断のデザインをはじめ、発汗時の換気効率を向上させる脇下止水ジップベンチレーションもアクセスしやすい位置に配置するなど、厳しい環境で激しい発汗を伴う登山に最適な機能を細部まで追求しています。
強度と快適性を両立したTYPHON NOVAメンブレン採用パンツ

TYPHON NOVA PANTS
過酷なアクティビティを想定し、よりタフな状況でのプロテクションとパフォーマンスを追求したオーバーパンツ。
特殊な微多孔構造の次世代メンブレンTYPHON NOVAを採用した3レイヤー生地は、優れた耐水圧と素早く高い換気効率を実現しました。軽量でしなやかな生地は環境に配慮しながら高い耐久性も兼ね備え、過酷な状況下でも常に快適でドライな状況をキープします。
股下や膝の巧みな立体裁断は下半身の大きな動きにも無理なく追従し、着脱やベンチレーションを想定した長いサイドジップなど、厳しい環境での登山でストレスなく過ごすための理想的な機能を細部まで追求しています。

