人流データ分析で来訪者の行動特性を把握、地域ごとの課題整理とデータドリブンな施策運用の自走へ
株式会社unerryのプレスリリース
株式会社unerry(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:内山英俊、以下、unerry)は、東京都が実施する「令和7年度DXによる観光データ活用等支援事業」において人流ビッグデータ等を活用し、大田区、府中市、神津島村の3地域における観光課題を明らかにし、解決に向けた方向性を整理しました。今後はこれらの分析結果を踏まえ、具体的な施策検討や効果検証を進めてまいります。
本事業では、unerryが独自に保有する国内2.4億IDの人流ビッグデータをはじめ、観光に関するさまざまなデータを活用し、観光客の実態やニーズを捉えた施策立案に向けた分析を行いました。令和7・8年度の支援対象グループである一般社団法人大田観光協会、府中市、特定非営利活動法人神津島観光協会と連携し、各地域における来訪者の行動特性や満足度、ニーズなどを分析。観光施策を検討するうえでの課題を明らかにするとともに、解決に向けた方向性を整理しました。
人流データ分析から見えた観光課題と今後の取り組み
【大田区(一般社団法人大田観光協会)】
<課題>
大田区では、羽田空港を擁する交通拠点として多くの来訪機会がある一方で、区内の回遊率や滞在時間、消費額について強化していきたいがデータがとれていない。羽田空港利用前後に蒲田など周辺エリアへ立ち寄る動きが一定程度確認されるなど、空港を起点とした回遊の可能性が見えてきた一方で、蒲田・大森エリアではワーカーや近隣居住者による短時間の滞在が多く、来訪機会を地域内の回遊や消費拡大につなげきれていない状況も明らかになりました。
<現時点での解決方針>
既存のスタンプラリー施策などを対象に、人流データを活用し「どこにスポットを設置すると周遊を拡大できるか」といった観点から、施策設計と効果最大化に向けた議論を進めています。また、施策間で効果を比較できる指標の整備やデータ収集の仕組みづくりを進めることで、限られた人員でも継続的に観光施策を運用できる体制の構築を目指します。
【府中市(府中市)】
<課題>
府中市では、来訪経験者の満足度向上と市内滞在の促進を目指していますが、市内のどこに、誰が、どこから、何の目的で訪れているのかを十分に把握できていないことが課題となっていました。人流データ分析の結果、来訪者は大きく二つのタイプに整理されました。一つは東京競馬場やイベントなど特定の目的を持って訪れる層で、この層は居住地が広域に分布しており、近隣に限らない集客機会が存在することが分かりました。もう一つは近隣居住者を中心に商業施設や公園などで余暇を過ごす層であり、「暮らしの延長として訪れる機会」が一定程度形成されていることが示唆されました。
<現時点での解決方針>
施策検討を進める中で、ターゲットを域外来訪者に限定せず、市内居住者の“おでかけ”も含めて捉える方針が具体化しています。居住者にとって価値のあるコンテンツや施策は、地域内の合意形成や事業者連携を得やすく、また結果として、域外からの来訪を受け入れる環境整備にも寄与すると考えられます。今後は居住者・近隣層の行動特性を分析し、その結果を踏まえて“点の来訪”で終わらせず、市内回遊や滞在時間の拡大につながる既存施策・新規施策の検討を進め、満足度向上と消費機会の拡大を図ります。
【神津島村(特定非営利活動法人神津島観光協会)】
<課題>
神津島では、閑散期の来訪者数の伸び悩みが課題となっています。これまで「星空観察を目的とした女性層」が代表的な観光客として想定されてきましたが、人流データを用いた分析の結果、「登山を中心としたアクティブな30〜50代男性層」も主要な来訪者像として浮かび上がりました。また来訪者アンケートの分析では、「事前に知っておきたかった情報が不足していた」「雨の日の過ごし方が分からなかった」といった声も確認されており、来訪前の情報提供や滞在体験の設計に改善の余地があることが見えてきました。
<現時点での解決方針>
当初は広告強化による集客が施策の中心にありましたが、議論を重ねる中で「来訪者の満足度を高め、神津島のファンになってもらいたい」という深いニーズが顕在化しました。新たに把握された来訪者像を踏まえ、具体的にどのような過ごし方やサービスを提供できるかのアイデア検討を進めるとともに、満足度向上と再訪・推奨意向に関するデータ収集・可視化の仕組みの構築を目指します。
データドリブンな観光施策の自走を目指して
本事業では、人流データに限らず、アンケートデータや各種オープンデータなど観光に関するさまざまなデータを活用しながら、地域行政、観光協会、観光関連事業者等との対話やワークショップを重ね、観光施策の方向性をともに整理しています。今後は具体的な施策の実行と効果検証のフェーズへと進んでいきます。データに基づく検証と改善を重ねながら、継続的に観光施策を運用できる仕組みづくりを進めてまいります。
また、本事業では3地域への長期型伴走支援に加え、東京都内62の区市町村および観光協会を対象に、セミナー等を通じた短期型の課題解決支援も実施。ヒアリングを通じて把握した観光課題やニーズに対応するテーマを設定し、データやAI活用の事例を共有することで、観光分野の実務に活かせる知見の普及にも取り組んでいます。
unerryはデータ分析にとどまらず、観光に関する課題認識を共有しながら意思決定のサポートを行うことで、地域が自らデータを活用しながら観光客の実態やニーズを適切に捉えた施策を立案し、改善を重ねていく「データドリブンの自走」を支援してまいります。
*本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
<お問い合わせ>
株式会社unerry 広報 内山、柳田
information@unerry.co.jp
■株式会社unerryについて
会社名:株式会社unerry
代表取締役社長CEO:内山 英俊
設立:2015年8月
本社所在地:〒105-6901 東京都港区虎ノ門 4-1-1 神谷町トラストタワー 23F( WeWork 内)
URL:https://www.unerry.co.jp/
リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank(https://www.beaconbank.jp/)」を運営する2015年創業のデータカンパニーです。GPSおよびビーコン技術を活用し、約150のスマートフォンアプリから取得する約8.5億ID(うち国内約2.4億ID)の屋内外の人流ビッグデータをAIで解析。「心地よい未来を、データとつくる。」というミッションを掲げ、OMOマーケティング支援や、スマートシティの実現に向けた事業等を展開しています。