Surfshark B.V.のプレスリリース
旅行詐欺による被害額は、毎年数百万規模にものぼります。例えば2024年、在タイ日本国大使館は日本人旅行者を狙った12件の詐欺被害を報告しました。この件だけで、旅行者が失った金額は合計26万円に達しています。
2026年の旅行ハイシーズンを前に、旅行者を守るための意識向上と対策教育の必要性はかつてないほど高まっています。では、日本人が最も被害に遭いやすい場所はどこなのか、そして、これほど高額な詐欺の拠点となっている国はどこなのでしょうか?
この疑問を解決するため、サイバーセキュリティ企業であるSurfshark(サーフシャーク)は、Tripadvisor(トリップアドバイザー)のフォーラムを分析し、詐欺に関する議論が最も多い国、および最も少ない国を明らかにしました。
アメリカは、日本人旅行者にとって人気の高い渡航先の一つです。Surfsharkの調査によると、ハワイにおける詐欺関連トピックの割合は平均0.41%となっています。一方で、ニューヨークは1.22%と突出しており、アメリカ全体の平均の約3倍に達しています。これは、観光客の多さや都市特有の詐欺が影響していると考えられます。なお、比較として、詐欺関連トピックの割合が最も高いのはネパール(3.50%)、最も低いのはデンマークおよびカリブ海のアンティグア島、バーブーダ島(0.14%)となっています。
アジアでは、トルコや日本、タイが観光客数の多い主要な旅行先として上位にランクインしています。年間観光客数はトルコが約6,060万人で最多、次いで日本が約3,690万人、タイが約3,550万人と続きます。これらの国の中でも、日本は詐欺に関する言及率が0.19%と最も低く、世界的に見ても安全性の高い旅行先の一つとして際立っています。一方で、タイは1.16%、トルコは1.09%となっており、Tripadvisor上では日本と比べて約5〜6倍の頻度で詐欺に関する話題が投稿されています。
ヨーロッパでは、フランスにおいて詐欺に関する話題が最も多く見られました。フランスもまた、日本人旅行者に人気の高い渡航先の一つです。
ヨーロッパには、世界で最も人気の高い旅行先トップ10のうち7カ国が含まれており、その中でもフランスは年間約1億200万人の観光客を受け入れています。ヨーロッパ主要国の中では、フランスが最も詐欺に関する言及率が高く、1.11%となっています。一方で、訪問者数で2位のスペイン(約9,380万人)は、詐欺関連トピックの割合が0.54%と、フランスの約半分にとどまっています。
詐欺にだまされないために:専門家が教える対策
Surfsharkのプロダクト責任者であるガブリエレ・シンケヴィチューテ氏(以下、同氏)は、次のように指摘しています。
「旅行詐欺は国境を問わず発生しており、どの渡航先であってもリスクを理解し、自身を守るための知識を持つことが重要です」
また、同氏は以下の対策を推奨しています。
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不自然にお得なプランや偽サイトに注意する:サイトのURLに誤字や不自然な文字が含まれていないかをチェックし、必ず「https://」で始まっていることを確認してください。また、あまりにも好条件なオファーには警戒が必要です。航空会社やホテルの公式サイト、または信頼性の高い予約サイトを利用することが重要です。
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アカウントのセキュリティを強化する:メールや予約サイトのアカウントは個人情報の入り口です。推測されにくい強固なパスワードを設定し、サービスごとに使い分けることが重要です。さらに、二要素認証(2FA)を有効にすることで、万が一クレジットカード情報やアカウントが漏洩した場合でも被害を最小限に抑えられます。
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公共のWi-Fi利用には十分注意する:空港やカフェ、ホテルなどの公共Wi-Fiはセキュリティが不十分な場合が多く、通信内容を盗み見られるリスクがあります。銀行やメールなど重要なアカウントへのログインは避けましょう。やむを得ず利用する場合は、通信を暗号化するVPNの利用が有効です。
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旅行中のSNS投稿は慎重に行う:旅行中のリアルタイム投稿は控え、帰宅後にシェアすることが望ましいとされています。フライト情報や宿泊先、詳細な行動予定などを公開は避けましょう。こうした情報は、より巧妙なフィッシング詐欺の材料となる恐れがあります。
調査方法およびデータソース
本調査は、2026年3月16日から20日にかけて実施されました。
本研究では、Tripadvisor(トリップアドバイザー)の「旅の掲示板」からデータを収集しました。2020年以降の、各対象国における全トピック数を集計し、その中から「詐欺(scam)」というキーワードを含むトピック数を算出しました。詐欺関連トピックのデータは年別に収集し、全体のトピック数は2020年以降の総計を使用しています。
全てのデータを収集した後、詐欺関連トピック数を全トピック数で割ることで、詐欺トピック比率を算出しました。結果は各国ごとに割合(%)として記録しています。なお、アメリカ、カナダ、メキシコについては地域別データを使用しています。例えばアメリカでは州ごとのデータを収集し、それらを合算して全体値としています。
その後、詐欺トピックの割合が最も高い国および低い国を特定し、地域ごとの比較を行いました。本研究では、詐欺トピックの具体的な内容分析は行っていませんが、一部の国で詐欺関連の議論が多い/少ない理由について考察を提示しています。また、結果の偏りを防ぐため、トピック数が2,000未満の国は分析対象から除外し、比較的人気の高い旅行先に絞っています。
データ収集元:
トリップアドバイザー 旅の掲示板
World Population Review:2026年版 最も訪問された国々
Surfsharkとは
Surfsharkは、監査済みVPNや認証済みアンチウイルス、データ漏えい警告システム、プライベート検索エンジン、オンラインアイデンティティ生成ツールなどを提供するサイバーセキュリティ企業です。CNETやTechRadarなどのメディアから有力なVPNサービスとして評価されており、FT1000:Europe’s Fastest Growing Companies(欧州の急成長企業ランキング)にも掲載されています。
本社はオランダにあり、リトアニアおよびポーランドにもオフィスを構えています。Surfsharkの事業概要や主な取り組みについては、同社の年次総括をご覧ください。また、その他の調査プロジェクトについては調査レポートをご参照ください。