一橋大学の学生が地域に入り込み制作。行政・大学・地域が連携し生まれた、新しい観光プロモーションのかたち。
京丹波町のプレスリリース
京丹波町(町長:畠中源一)は、国立大学法人一橋大学商学部データデザインプログラム(DDP)4期生と連携し、観光プロモーション動画「帰りたくなるまち ー京丹波町ー」を制作しました。本作は、学生自らが地域に入り込み、体験し、感じたことをもとに描いたもので、“訪れて終わる観光”ではなく、“関わり続けたくなる関係”を生み出すことを目指した取り組みです。
プロジェクトの背景
京丹波町は、令和5年10月にタウンプロモーション方針を策定し、ファンクラブの運営や交流イベントの実施を通じて、観光や移住といった一時的な関係にとどまらず、地域と継続的につながる「関係人口」の創出に取り組んでいます。
一方で、町内では観光客の滞在が特定の拠点に集中し、地域全体への広がりが生まれにくい構造が課題となっていました。訪問が「点」にとどまり、「面」としての回遊につながらない状況は、地域の魅力を十分に伝えきれていない要因の一つでもあります。
こうした課題に対し、京丹波町と一橋大学は、令和5年から「京丹波町タウンプロモーション戦略」の調査研究を共同で推進し、都市部の大学生と農山村地域が協働する関係性を構築してきました。さらに、昨年度、総務省「ふるさとミライカレッジ」制度を活用し、連携を深化。NPO法人京丹波イノベーションラボを中間支援組織として位置付けることで、行政・大学・地域の三者による実践的な事業運営体制を構築しています。
プロジェクト概要
本プロジェクトは、一橋大学商学部データデザインプログラム(DDP)4期生による「京丹波ムービーチーム」が主体となり、シナリオの構築から映像表現までを一貫して担いました。
制作にあたっては、京丹波町役場およびNPO法人京丹波イノベーションラボが企画協力、ロケ支援、地域案内、シナリオ伴走、撮影調整を行い、学生と地域が一体となって作品を作り上げています。
映像は実写とアニメーションを融合した表現を採用し、リアルな風景と物語性のある人物描写を掛け合わせることで、京丹波町の魅力を新たな形で伝える構成としています。
動画の内容
本動画「帰りたくなるまち ー京丹波町ー」は、喧嘩をしていた親子が、それぞれのきっかけで京丹波町を訪れ、地域での体験を通じて少しずつ距離を縮めていく姿を描いたストーリーです。
学生たちは、地域を「紹介する対象」としてではなく、「関係を築く場」として捉え、何度も現地に足を運びながら、人や風景に触れ、その中で生まれた感情を物語に落とし込みました。
単なる観光地の紹介ではなく、「なぜ人はこの町に惹かれ、また戻ってきたくなるのか」という問いに対する一つの答えを提示する内容となっています。
今後の展開
本動画は、京丹波町公式サイトでの公開をはじめ、京丹波町公式Instagramでも発信しています。
また、今後は町内観光施設等での上映も予定しており、本動画を起点として京丹波町との新たな関係性の創出を図ります。
動画概要
タイトル:帰りたくなるまち ー京丹波町ー
公開日:令和8年5月12日
視聴URL:https://youtu.be/wv7_E0A8moI?si=U-8BHup7eshZ5fD8
Instagram:https://www.instagram.com/reel/DYN8uuGzYqc/?igsh=MWhiYjh0ZXZnN2ozdA==
関係者コメント・学生代表コメント
一橋大学商学部4年生 宮下莉子さん 中澤莉子さん 山口純佳さん
本プロジェクトでは、私たち学生チームが実際に京丹波町を訪れ、フィールドワークやインタビューを重ねる中で得た気づきをもとに、企画から制作まで一貫して取り組みました。
現地を訪れる中で特に印象的だったのは、有名な観光スポットを巡るだけでは出会えない人々のあたたかさや、懐かしさを感じる空気感、そして豊かな名産品が彩る食の魅力です。京丹波町での体験を通じて、観光とは単に場所を訪れることではなく、人や地域との関係性の中で生まれるものだと実感しました。その気づきを踏まえ、東京で生活する学生だからこそ新鮮に感じられた魅力を、等身大の視点で伝えるシナリオを作成しました。
タイトルの「帰りたくなるまち ー京丹波町ー」には、2つの意味を込めています。1つは故郷のような懐かしさを感じる京丹波「町」に再び訪れたくなる想い、もう1つは京丹波町での体験を通じて自分たちの「街」での日常へ前向きに戻っていく再出発の意味です。
制作にご協力いただいた京丹波町の皆様をはじめとする関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
本動画が、多くの方にとって京丹波町との新たな関わりを持つきっかけとなることを願っています。
一橋大学 鷲田祐一教授
関東出身の大学生の視点で見て、京丹波町が、まるでふるさとのように感じられるストーリーになったと思います。実際に地域に入り、人と出会い、体験を重ねる中で生まれた実感が、そのまま映像に表れているのではないでしょうか。都市と地域が関わることで生まれる新たな価値の一端を示す作品になったと感じています。
京丹波町長 畠中 源一
本動画は、京丹波町がこれまで取り組んできた新たな観光の形を、学生の視点で新たに表現していただいたものです。都市部の学生が地域に入り込み、実際に人と出会い、関係を築く中で生まれた物語は、従来の観光プロモーションとは異なる価値を持っています。
本町においては、観光客が特定の場所に集中する構造が課題であり、地域全体へと人の流れを広げていく必要があります。本動画は、「どこに行くか」ではなく「どのような時間を過ごすか」という視点から、地域との関わり方を提示するものであり、今後の観光のあり方を考える上でも意義深い取り組みです。
本プロジェクトに携わっていただいた学生の皆さん、関係者の皆さまに深く感謝申し上げますとともに、本動画が京丹波町との新たな関係の入口となることを期待しています。
京都府京丹波町
京丹波町は、京都府中央部にあたる丹波高原の由良川水系上流部に位置。8割以上を森林が占め、雄大な大自然を誇ります。
農作物を瑞々しく育てる「丹波霧」や、旨味を閉じ込める昼夜の寒暖差など作物が美味しく実る条件に恵まれ、“丹波ブランド”で知られる特産品を育んできました。朝廷や幕府献上の歴史も持つ「京丹波栗」を筆頭に「黒豆」「丹波松茸」「京丹波しめじ」などいずれも滋味に溢れる力強さが特徴。様々な京野菜をはじめ京都随一の畜産酪農地帯でもあり、まさに京の美食文化を支える“食の宝庫”です。
2023年10月にタウンプロモーション方針を発表。「GREEN GREEN」をキーワードに「まち」の枠を超え、京都、日本全国、そして世界へと「想いでつながるコミュニティ」として広がっていくことを目指します。