「有事に、酒米は食べられない」この言葉を、他人事だと思えるだろうか
渡辺酒造 株式会社のプレスリリース
中東情勢、物価高、そして米農家の減少。日本の食卓が揺らぐ今、愛知県愛西市で慶応元年(1865年)に創業した渡辺酒造株式会社(代表取締役 山田栄治)は、食用米「にこまる」を精米歩合40%まで磨いた純米大吟醸に今年、初めて挑んだ。
それは技術的な挑戦ではない。思想の表明でもない。
未来の食卓を守るための、具体的な行動である。
渡辺酒造は、令和9年度新酒仕込みを前に、改めてその覚悟を発信する。
◾️私たちが磨いているのは、酒米ではない
米農家が米を作り続ける理由は、ただ一つ。「需要があるかどうか」である。
需要がなければ田んぼは消える。田んぼが消えれば、日本の食は守れない。だからこそ渡辺酒造は、食用米を高く売れる米へと変える。
あなたが何を選ぶかで、日本の未来は変わる。
◾️食料危機は、もう始まっている
世界の食料供給は、不安定さを増している。中東情勢の緊迫化は、エネルギー価格・物流コスト・穀物価格に影響を及ぼしている。輸入に依存する日本にとって、これは決して対岸の火事ではない。
日本が輸入に頼る主要品目は以下の通りである。
・小麦(自給率:約15%前後)
・大豆(自給率:約6%前後)
・飼料(自給率:約25%前後)
・肥料(原料の多くを海外依存)
・燃料(エネルギー自給率:約10%前後)
これらの多くは海外供給に依存しており、国際情勢の変化が直接的に日本の食卓へ影響する構造となっている。
(※出典:農林水産省「食料自給率」、経済産業省「エネルギー白書」等をもとに作成)
一方で、日本には唯一残された強みがある。それが「米」である。米は、日本が自国で作り続けられる数少ない主食であり、水田を守ることは日本人の命を守る基盤そのものである。
しかし現実には、農家の高齢化・離農・耕作放棄地の増加・資材高騰により、その基盤は崩れ始めている。
このままでは、「作れるのに、作られない国」になる。
この危機感こそが、渡辺酒造が食用米で大吟醸に挑む根本理由である。
◾️食用米を「価値ある米」に変える
日本酒造りでは長年、山田錦などの酒造好適米が圧倒的に評価されてきた。渡辺酒造も山田錦100%仕込みの『弥栄の酒 寿』を醸している。
しかし、一つの問いが生まれた。
「酒米だけが日本酒の未来なのか。食用米には、本当に可能性がないのか。」
食用米「にこまる」は、酒米に比べて高精米が難しく、割れやすく、吸水管理も極めて繊細である。醸造には高度な技術が求められる。それでもあえて大吟醸規格の40%まで磨く挑戦に踏み出した。
理由はただ一つ。食用米を「安い原料」として扱うのではなく、「高い価値を生み出す米」として再定義すること。そして、食用米に利益を生む出口を作ることである。
その思想から生まれたのが、食用米で醸す純米大吟醸のことを
「食米大吟醸」と呼ぶ、新しい領域である。
「食べて美味しい米は、飲んでも美味しい酒になる。その可能性を、瓶の中で証明したかった。」
完成した『弥栄の酒 寿 にこまる仕込み』は、口に含んだ瞬間に透明感のある甘みが広がり、鋭いキレとともに清く長い余韻が続く。「食用米ならでは」の柔らかな旨みが、大吟醸の精密さの中に静かに宿っている。
※本取り組みは酒造好適米を否定するものではなく、米の多様な価値創出の一環である。
◾️一本の酒が、「関係」をつくる
渡辺酒造は、すべての銘柄を廃止した。
「造る酒は、ひとつ。これしか造らない、だから祝いに選ばれる。」
これは商品上の判断ではない。覚悟の表明である。創業161年の蔵が「これしか造らない」と宣言することの重さを、私たちは軽く考えていない。一本に絞るということは、その一本で勝負し続けるということ。逃げ場をなくし、米と向き合い、日本の農業と向き合い続けることを、自らに課した。
「正直に言えば、楽な選択ではありませんでした。酒米で造ればもっと効率よく、もっと安定した酒ができる。それでも食用米を選んだのは、“今やらなければ間に合わない”という危機感があったからです。」
その姿勢は、酒造りの外にも一貫している。通常なら廃棄される王冠(瓶の栓)を「捨てない価値」に変え、人と人をつなぐ縁起物として再定義した。熟成を選んだ酒は、あえて「今は売らない」と決断する。
単発の話題ではない。渡辺酒造は一貫して「消費で終わらない価値」を追い続けている。
そして今、一本特化の意味はさらに深まっている。シリアルナンバーが刻まれたこの一本を手にすることは、日本の田んぼの物語の続きを引き受けることでもある。
一本の酒が、
農家とつながり、顧客とつながり、社会とつながる。
買うことが農家の未来につながり、味わうことが日本の食卓を守る意思表示になり、贈ることが相手の繁栄と日本農業の繁栄を同時に願う行為になる。これが渡辺酒造が目指す「消費で終わらない関係」である。
■ 代表コメント 「渡辺酒造株式会社 代表取締役 山田栄治」
=自分たちの業界の常識は、他の業界から見れば非常識=
『酒米でなければ良い酒は造れない』という考え方も、私は一度疑うべきだと思いました。
食べて美味しい米なら、飲んでも美味しい酒になる可能性がある。
そして食用米で高付加価値な日本酒を造ることができれば、米農家が米を作り続ける理由を増やせる。これは単なる商品開発ではありません。日本の農業と食卓を守るための挑戦です。『弥栄の酒 寿』を通じて、祝いの文化だけでなく、米作りの未来にも光を当てていきたいと思っています。」
■ メディア関係者様へ
本件は、以下の取材に対応しております。テレビ・新聞・ドキュメンタリー取材も歓迎いたします。
・食用米「にこまる」圃場での現地取材(田植え・稲刈りシーズン対応)
・連携農家へのインタビュー
・山田錦仕込みとにこまる仕込みの比較テイスティング
・精米歩合40%を実現した醸造現場の密着取材
・代表 山田栄治へのインタビュー(食料安保・農業・日本酒の未来)
⇩取材・お問い合わせはこちら⇩
メール:kotobuki@sake-kotobuki.com
TEL:0567-28-4361
FAX:0567-55-8009
■ 商品概要
商品名:純米大吟醸『弥栄の酒 寿(ことぶき)』
種類:山田錦100%仕込み/にこまる100%仕込み(非売品)
※2026年9月開催予定の高島屋大阪店日本酒イベントにて限定販売予定
精米歩合:40%
年間生産数:10,000本限定(シリアルナンバー入り)
特徴:食用米で醸す純米大吟醸(通称:食米大吟醸)
用途:法人贈答、就任祝い、周年祝い、特別な祝いの席
公式サイト:https://sake-kotobuki.com
■ 会社概要
社名:渡辺酒造株式会社
代表者:代表取締役 山田栄治
創業:1865年(慶応元年)
所在地:愛知県愛西市草平町道下83
TEL:0567-28-4361 / FAX:0567-55-8009
E-mail:kotobuki@sake-kotobuki.com
事業内容:清酒製造・販売
公式サイト:https://sake-kotobuki.com/