山岳気象予報士・猪熊隆之が他隊が悪天予報で自重する中、登頂日を的中して貸し切り状態の山頂へ
株式会社ヤマテンのプレスリリース
中央大学山岳部デナリ遠征隊は、北米最高峰デナリ(6,190m、旧称マッキンリー)への遠征を実施し、隊員10名のうち6名が2026年6月6日に登頂を果たした。
登頂したのは、芦沢太陽さん、平山大幹さん、三橋叡志さん、田島圭吾さん、片岡史哉さん、橋本彬さんの6名で、このうち2名は中央大学山岳部の学生である。
遠征隊の隊長を務めたのは、株式会社ヤマテン代表取締役で気象予報士の猪熊隆之。遠征隊は当初、悪天候の影響によりアラスカ州タルキートナで数日間の停滞を余儀なくされた。しかし、5月22日に登山口となるランディングポイントへ到着して以降は順調に行動を進め、高所順応や荷揚げを重ねながら、5月29日に標高4,350mのメディカルキャンプへ到達した。その後、6月6日に標高5,250mのハイキャンプから隊員10名全員で山頂アタックを実施。厳しい高所環境のなか、6名がデナリ山頂への登頂に成功した。猪熊隊長を含む4名も5,800~6,000m付近まで到達したが、安全を最優先に判断し、途中で下山した。
猪熊隊長は、国内唯一の山岳気象専門予報会社である株式会社ヤマテンの代

表を務める気象予報士であり、これまでエベレストやマナスルをはじめとする世界の高峰で、自ら気象予報を行いながら登頂を目指す独自のスタイルを確立してきた。今回の遠征でも、気象予報業務と登山隊長という二つの役割を担いながらデナリ登頂に挑戦した。
特筆すべきは登頂日である6月6日の気象判断である。当日は欧米の主要気象会社やデナリ国立公園レンジャーステーションが悪天候を予報していたため、多くの登山隊が行動を見合わせていた。しかし、猪熊隊長は独自の気象解析に基づき、登頂可能であると判断。
結果として山頂を目指した登山隊は中央大学隊のみとなり、通常は多くの登山者で混雑するデナリの山頂ルートを、貸し切り状態で登頂するという貴重な経験を得た。
今回の遠征は、中央大学山岳部の伝統と挑戦の精神を示すとともに、山岳気象の専門的知見を活用した安全登山の新たな可能性を示す成果となった。
