丸亀市猪熊弦一郎現代美術館近く、アートとまちの余韻に浸る滞在を提案
株式会社NEWLOCALのプレスリリース
株式会社丸亀企画(所在地:香川県丸亀市、代表者:馬場健誠)は、香川県丸亀市において、滞在のための小さな宿を 2026年9月に開業いたします。全3室、場所は丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)からほど近くの通りの一角。「泊丸」という名称には、「泊まる」という宿本来の役割に立ち返り、丸亀での滞在をシンプルに届けたいという考えを込めています。
◼︎丸亀というまちについて
丸亀は、城下街と港街の歴史を持ち、駅前には丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)が建つまちです。美術館を出れば、商店街や路地、古い建物、そこで働き暮らす人々の日常が続いています。丸亀では、作品を見ることとまちを歩くことが、切り離されずに隣り合っています。
MIMOCAには、画家・猪熊弦一郎(1902–1993)の作品と、彼が晩年に丸亀市へ寄贈した約2万点に及ぶ作品・資料が収蔵されています。猪熊は高松市に生まれ、旧制丸亀中学校に学ぶ少年時代を丸亀で過ごしました。1938年に渡仏し、パリでアンリ・マティスと出会ったことを契機のひとつに、自らの表現を見つめ直し、生涯にわたり色と形を探究しました。
帰国後、猪熊の仕事はキャンバスの内側だけにとどまらず、駅や百貨店、公共建築など、多くの人が行き交う日常の場所へと広がっていきます。晩年には自らも設立に関わったMIMOCAが、丸亀駅前に開館しました。
猪熊が問い続けた色と形は、美術館や公共空間を通して、人々の暮らしの近くに置かれてきました。泊丸がこの流れから受け取りたいのは、作品そのものだけではありません。作品を見たあと、その感覚をすぐに次へ流さず、一度自分の中で往復する時間です。
見たものを思い返し、自らの記憶や感情と結び直していく。その時間を経ることで、作品の印象が深まり、それまで何気なく見ていたまちの光や建物の輪郭、日常の風景も、少し違って見えてくる。泊丸は、そうした変化が生まれるための時間を、「滞在」という形でつくりたいと考えています。
◼︎「泊まる」という行為の解釈
旅や観光は、ときに多くの目的地を巡ることに追われます。観て、食べて、写真を撮り、次の土地へ向かう。その速度の中では、作品や風景から受け取ったものが、自分の中に残る前に通り過ぎてしまうことがあります。また、日々の暮らしの中でも、立ち止まって何かを思い返し、自分の感覚に馴染ませる時間を持つことは、決して容易ではありません。
泊丸では、船が港に錨を下ろすように、旅の途中でいったん荷物を置くことから、滞在が始まります。
MIMOCAで作品を見る。美術館を出て、駅前から商店街や路地を歩く。宿へ戻り、その日に見た色や形、まちで出会った風景を思い返す。眠りを挟み、翌朝もう一度外へ出たとき、前日と同じまちが、少し違った輪郭を持って立ち現れる。
歩く、立ち止まる、戻る、眠る、朝を迎える。泊丸は、その一連の時間をひとつの旅として考えています。
泊丸が目指すのは、身体を休めるためだけの宿ではありません。作品やまちから受け取ったものを、一晩かけて自分の中に留め、その後の風景の見え方へとつなげていくための場所です。美術館で終わらず、まちへ、宿へ、翌朝へと続いていく時間を、ひとつの滞在としてつくります。
「泊丸」という名前には、丸亀の「丸」、船の名に添えられる「丸」、そして「泊まる」という行為が重なっています。船が港で荷を降ろし、現在地を確かめてから再び海へ出ていくように。泊丸は、旅の途中で立ち止まり、受け取ったものを静かに往復するための、小さな停泊地でありたいと考えています。
◼︎ロゴと周ち辺設計について ── UMA / design farm
ロゴおよびその周辺設計は、大阪を拠点とするデザインスタジオ UMA / design farm(担当・原田祐馬+平川かな江)が担当しています。UMA / design farm は大阪を拠点に、文化・福祉・地域に関わるグラフィックデザイン、ブックデザイン、エキシビジョンデザインを多数手がけてきたデザインスタジオです。2019 年には、銀座クリエイションギャラリー G8 にて 「Tomorrow is Today: Farming the Design」を開催し、デザインを通じた場の耕作と人づくりを、表現として立ち上げたスタジオとしても知られています。
今回制作したロゴは、客室の名称にもなっている「〇(Maru)」「△(Sankaku)」「□(Shikaku)」をモチーフとしています。
これらは、猪熊弦一郎の作品にたびたび登場する基本的な形です。整った丸や三角、四角、そして名前のつけられない不規則な形を同じ画面の中に置き、その関係性やバランスから新たな美しさを見出してきた猪熊の表現に着想を得ています。
ロゴでは、〇・△・□それぞれの形を重ね合わせ、異なる個性を持つ客室をひとつの宿として束ねるとともに、「船」想起させる造形へと昇華しました。
◼︎まちの内側 ── 各部屋の入口に、平山昌尚氏 の小さな作品
各客室の入口部には、アーティスト•平山昌尚(1976 年兵庫県生まれ、現香川県高松市在住)による、ステンドグラスを思わせる小さな作品を設けます。
平山氏は、育児を通じて娘の描く線や色から着想を得て制作を行う、この香川県に居を移して作品を発信するアーティストです。本プロジェクトでは、建物が受ける光、猪熊の色彩が宿の入口に在り続けること、その受容を、平山氏の色彩感覚で引き受けます。
設置される作品は、完成形を前提としない予定です。平山氏のもとで育つ子どもの筆致が力づく節目まで、作者自身がこの宿に滞在し、作品を書き換えることを予定しています。書き換えに立ち会えた宿泊者のみなさまには、再訪の機会に、この宿の入口が少しずつ変化していることを、感じていただけることを願っています。
◼︎設計と建物の出自 ── 株式会社ooc(橋本卓磨)
設計は、株式会社ooc(ooc inc.、代表取締役:橋本卓磨)が担当。代表・橋本卓磨(1993 年淡路島生まれ)は、デザインオフィス nendo を経て、2022 年に株式会社oocを設立。現在は東京と淡路島の二拠点で、企画・設計・運営を自ら監修しながら、空間設計を軸とした表現活動を続けています。
oocの自社運営には、ホテル、オフィス+カフェ、オフィス+ギャラリー、店舗、シェアハウスなど、宿泊・滞在・共同生活・仕事の場を横断する、複数のプロジェクト実例があります。その蓄積を背景に、泊まる前から泊まった後までの人の所作や時間を丁寧に捉え、空間へと落とし込む設計によって、泊丸の滞在空間は形づくられています。
◼︎丸亀企画について
泊丸の企画/運営を行う株式会社丸亀企画は、丸亀で不動産業を営み、宿泊施設「BABANOBA」の運営などを通じて地域との関係を築いてきた馬場商事と、全国各地で地域に根ざした事業を各地で共同創業する株式会社NEWLOCAL、香川県内で飲食店の運営・プロデュースを手がけるVITAMIN、それぞれの知見を掛け合わせ、2025年に設立されました。
NEWLOCALが各地で培ってきた宿泊・地域事業の知見と、馬場商事の不動産開発力、そして丸亀の人や事業者とのつながりを生かしながら、地域に根ざした宿のあり方を模索してきました。クリエイティブディレクションを手がけるのは、丸亀出身でVITAMIN代表の林憲太郎。自身が経営する「VITAMIN COFFEE」の名は、猪熊弦一郎の「アートはバイタミン」という言葉に着想を得ています。
丸亀企画が目指すのは、地域の魅力を外から付け加えるのではなく、このまちにすでにある人、文化、営みを起点に、新しい場や事業を生み出していくこと。泊丸もまた、丸亀で積み重ねられてきたものを受け取りながら、このまちを訪れる人と地域との新たな接点となる宿を目指します。
◼︎株式会社丸亀企画 代表取締役 馬場健誠コメント
大学卒業後、地元・丸亀にUターンして6年。祖父から受け継いだ不動産業を営みながら、ゲストハウスやピザ店を立ち上げ、本当に多くの方々に支えられ、走り続けてきました。
だからこそ今、この「泊丸」という宿は、誰よりも私自身に必要な場所だったように感じています。
旅も人生も、ただ前へ進み続けるだけではなく、ときには立ち止まり、自分が見てきたものや感じたことを静かに振り返る時間が必要なのではないでしょうか。
「泊丸」は、そんな時間を過ごすための宿です。
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で出会った作品や、丸亀のまちを歩いて感じた風景や余韻を、一晩かけて自分の中でゆっくりと往復する。そして翌朝、昨日とは少し違った景色を見ながら、新しい旅へ歩き出していく。この宿が、多くの人にとって「立ち止まること」が前へ進む力へと変わる、小さな停泊地になれば嬉しく思います。
◼︎ホテル基本概要
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名称 |
泊丸(tomaru/とまる) |
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所在地 |
香川県丸亀市本まち20-1 |
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客室 |
3室(▢ 2F / △ 3F / ◯ 4F、各フロア1室) |
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構造 |
RC造・地上4階・築 102 年(1924 年竣工) |
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設計 |
株式会社ooc(ooc inc.)/ 代表取締役 一級建築士 橋本卓磨 |
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ロゴ・CI |
UMA / design farm / 原田祐馬 |
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客室入口作品 |
HIMAA(平山昌尚)── 随時更新予定 |
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建築所在地区 |
JR予讃線 丸亀駅 徒歩3分 |
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開業予定 |
2026 年 9 月 15 日 |
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公式サイト |
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公式Instagram |
◼︎会社概要
法人名 :株式会社丸亀企画
代表者 :代表取締役 馬場 健誠
設 立 :2025年7月15日
事業概要 :施設の企画、開発、運営、丸亀市のブランディング・エリアマネジメント
その他不動産事業、コンサルティング事業