株式会社シークルーズのプレスリリース
2027 年12 月、熊本・天草に誕生。水戸岡鋭治氏が船体・空間をデザイン
株式会社シークルーズ(本社:熊本県上天草市、代表取締役:瀬崎公介)は、熊本・天草の海に生息する野生のミナミハンドウイルカを、水中・水上の両方から観察できる新クルーズ「Dolphin Safari(ドルフィン・サファリ)」の 2027 年 12 月運航スタートに向けて、プロジェクトを始動させました。
Dolphin Safari 特設サイト https://dolphinsafari.jp/
コンセプトは「野生へ、出航しよう。」 “見る” から、“イルカと同じ海に入る” へ
このクルーズのために新造する専用船(19 トン・定員 48 名予定)には、水中展望室を設置。水上デッキから海面を跳ねるイルカを見るだけでなく、イルカ と同じ水中の目線から、野生のありのままを目撃できます。母イルカに寄り添 いながら近づいてくる赤ちゃんイルカや、魚をくわえて泳ぐ元気いっぱいのイ ルカとの遭遇、そしてふと交わるイルカとの視線など、条件が整えばイルカと 数十センチの距離で、これらの感動体験を味わえます。もちろん、その日の天候、潮流、魚の動き、イルカの群れの特性によって出逢う光景は毎回変わります。 Dolphin Safari では、その不確実性も含めて「サファリ体験」することに価値 をおき、海のワイルドライフに没入していただけることを目指します。
◯画像は生成AI で作成したイメージであり、船の形状など今後変更になる可能性があります。
※野生イルカの水上・水中観察、3フロアの観察空間、専門ガイドによる生態解説等を一体化したイルカ特化型の没入体験サービスとして。当社調べ(2026年9月時点)。
なお、「遭遇後は100%水中で見られる」との表現は避け、「イルカとの遭遇後、水中展望室からの観察を通常プログラムとして実施」としてください。野生動物の位置や海況により、水中窓からの視認を保証するものではありません。
「すごい!イルカと目が合った」2025 年7月の実証運航で、参加者も、思わず童心に帰る。
サービス開発にあたり、シークルーズは2025 年7 月、ツネイシクラフト&ファシリティーズの旅客船をチャーターし、水中観察の実証実験を実施。当日は水中展望窓の至近距離まで複数のイルカが接近し、好奇心いっぱいの群れに囲まれながら、筋肉の動きや摂食・排泄のようすまで観察でき、鳴き声も捉えました。参加者から歓声が上がり、イルカを見慣れたガイドも「これまでのイルカウォッチングとは全く違う」との声が。本運航に向けては、このデータをもとに船型・水中展望室・船内動線を改良し、水中の音を伝えるハイドロフォンも導入予定です。
プロジェクトを始動するに至った背景・思い
シークルーズでは長年、天草でイルカウォッチングを運航し、現在は年間2.5万人以上、その約70%が外国人旅行者に利用されています。一方、従来の体験は海面に現れるイルカを見ることが中心でした。長年イルカを見続ける中で、「海面の下では何が起きているのだろう」「野生のイルカが暮らす世界そのものを体験してもらえないか」と考えるようになりました。天草では野生イルカの存在が日常の風景ですが、国内外の旅行者にとって、身近な海に野生イルカが暮らし続ける環境は大きな観光資源です。
イルカと同じ海の中を見て、行動を観察し、その意味を専門ガイドから知るまでを一つの体験にしたい。これがDolphin Safariの出発点です。目指すのは「九州旅行の途中で天草に立ち寄る」から、「Dolphin Safariに乗るために日本へ、九州へ、天草へ行く」への転換です。
発足から就航までの期間と開発経緯
Dolphin Safariの構想が具体的に動き始めたのは2024年8月です。
シークルーズでは以前から将来の船舶更新を見据え、新造船の建造時期を検討していました。その中で大きな節目となったのが、2027年9月に迎える創業50周年です。次の船を単なる既存船の代替ではなく、これからのシークルーズと天草観光を象徴する船にしたい。そして、世界中から「この体験のために天草へ行きたい」と思ってもらえる高付加価値な観光コンテンツをつくりたいと考え、新造船プロジェクトを始動しました。
当初から水中展望船を計画していたわけではありません。2024年11月、ツネイシクラフト&ファシリティーズとの協議の中で水中展望船の提案を受けたことが転機となりました。長年イルカウォッチングを運航する中で抱いてきた「海面の下では何が起きているのか」「野生イルカが暮らす世界そのものを体験してもらえないか」という思いと、この提案が結びつきました。従来の船上からの観察に加え、水中展望室から海中での行動まで観察する。水上と水中を一つのストーリーとして体験できれば、これまでとは異なるイルカウォッチングをつくれると考えました。
2024年12月と2025年2月には沖縄の水中展望船を視察。2025年3月には、船体・空間デザインをドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治氏に依頼しました。水戸岡氏にはこれまでシークルーズのCIと5隻の船舶リニューアルを手がけていただいており、当社のブランドを理解した上で、天草の海と野生イルカの魅力を船そのものに表現できると考えたためです。さらに2025年7月には、水中展望船「さぶまりな」を天草に持ち込み実証を実施。水中窓の至近距離を泳ぐイルカの全身や親子の行動、摂食・排泄、鳴き声などを確認し、従来とは異なる体験価値を提供できるという確信を得ました。
創業50周年を、これまでの50年を振り返るだけでなく、次の50年への出発点にする。その象徴となるプロジェクトが Dolphin Safariです。
苦労したこと・特に力を入れたポイント
最大の難しさは、相手が野生動物であり、こちらの都合どおりに動かないことです。天候、潮流、餌となる魚、群れの状態で、イルカの場所も行動も変わります。水中窓を付けるだけでは、安定した体験は成立しません。特に力を入れているのは、①水上・水中の双方から観察できる船体設計、②水中展望室とデッキを行き来する船内動線、③水中の鳴き声を伝えるハイドロフォン、④実際に見えている行動をその場で説明できる専門ガイドの育成です。予測できない野生の行動も含めて楽しめる「サファリ体験」をつくります。
水戸岡鋭治氏が、新造船を一から手がける
船体・空間デザインを担当するのはイラストレーター・デザイ ナー水戸岡鋭治氏です。「シークルーズがこれまで培っていたブランド力、天草の野生イルカの魅力を最大限引き出せるデザインにしたい」とコメントを頂いています。水戸岡氏にはこれまで、シークルーズのCIと5隻の船舶リニューアルデザインを手がけていただきました。今回は新造船を一からデザインします。乗船、イルカ探索、水上観察、水中観察を一つのストーリーとしてつなぎ、船そのものを海のワイルドライフへ誘う「没入装置」として設計していきます。
水戸岡鋭治氏
1947 年岡山県出身。1972 年ドーンデザイン研究所を設立。
建築・鉄道車両・グラフィック・プロダクトなどさまざまなジャンルのデザインを行う。なかでも JR 九州の駅舎、車両のデザインは、鉄道ファンの枠を越え広く注目を集め、ブルネル賞、毎日デザイン賞、菊池寛賞を受賞。主なデザイン作品に、JR 九州の新幹線、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」、「36ぷらす 3」、「A 列車で行こう」、「JR 博多駅」、「JR 三角駅(改修)」、シークルーズ「マリソル」他、球磨川復興事業「HASSENBA」会議室、東急「ザ・ロイヤルエクスプレス」。
JR 北海道の観光列車「赤い星・青い星」が現在進行中。
<船舶概要>
船名:未定
発着地:熊本県上天草市松島(前島)港 シークルーズ専用桟橋
総トン数:19トン
旅客定員:48名の予定
主な設備:水中展望室、船内客室、オープンデッキ、トイレ等
船体・空間デザイン:ドーンデザイン研究所 水戸岡鋭治氏
建造:ツネイシクラフト&ファシリティーズ
サービス開始:2027 年 12 月(予定)
※船舶の形状、仕様、サービス内容等は、建造及び準備の過程で変更となる場合があります。
専門ガイドが伝える、生態と環境。
Dolphin Safari では、専門ガイドによる解説を体験価値の中核に位置付けます。ガイドは、
●個体ごとの身体的特徴 ●餌となる魚介
●親子の関係 ●群れの行動
●その場で観察される行動 ●天草の海洋環境
などについて、目の前で実際に起きている出来事と結び付けながら解説します。例えば、複数のイルカが一斉に泳いでいるのはどのような行動なのか。親子で泳いでいる場合、どの個体が子どもなのか。魚を追っているのか、移動しているのか。「イルカが見えた」で終わるのではなく、「今、目の前で何が起きているのか」を理解できます。
熊本・天草だから堪能できる、唯一無二の体験を。
イルカと人が共に生きる海。だから、遭遇率90% 以上。
イルカとの遭遇率 90% 以上を誇る天草の海。ここには、昔から野生のミナミハンドウイルカが生息し、彼らと自然を共にする人間の暮らしが脈々と続いてきました。また、Dolphin Safari の発着地となる天草松島には、大小の島々からなる日本屈指の景観が広がります。
私たちが届けたいのは、イルカだけを見る観光ではありません。イルカが暮らす海を肌で感じ、そこでしか体感できない時間を過ごしていただくこと。「全身まるごと、イルカと同じ世界に没入する」ような希少な体験を、提供したいと願っています。
Dolphin Safari のために、天草へ、九州へ。
シークルーズは長年、熊本・天草でイルカウォッチングを運航し、 年間 20,000 人以上が利用、うち約 70%を外国人旅行者が占めます。 Dolphin Safari が目指すのは、「九州旅行のついでに天草に立ち寄る」から「Dolphin Safari のために天草•熊本•九州へ行く」への転換です。
海外 DMC・旅行会社・OTA などと連携し、FIT・団体旅行・教育旅行 など商品造成を進め、天草への新たな人流創出を目指します。発着地の上天草市松島・前島エリアへは熊本市内から車で約 80 分、熊本駅からは JR 三角線と船で約 100 分です。周辺にはミオカミーノ天草などの観光施設もあり、交通・体験・食・宿泊を組み合わせた滞在型観光につなげていきます。
代表取締役 瀬崎 公介 コメント
2025 年 7 月に実証実験を行った際、私自身もこれまでのイルカウォッチングとはまったく違う体験だと感じ ました。普段は船上から海面に現れるイルカの背びれを追っています。ところが、水中展望室へ降りると、 目の前ではイルカが全身を使って泳いでいる。親子が近づいてきたり、魚をくわえて泳いでいる個体がいたり、排泄する姿まで見えました。そして実際に、「キュイーン」というイルカの鳴き声も耳にしました。普段から イルカを見慣れている当社のガイドを含め、参加したメンバー全員が驚いていたことが非常に印象に残っています。
今回つくりたいのは、単に「もっとイルカがよく見える船」ではありません。野生のイルカと同じ海の中を見て、今まさに起きている行動を自分の目で観察し、その意味を専門ガイドから知る。その一連の体験を Dolphin Safari として提供したいと考えています。
天草では、野生のイルカが暮らしていることは昔から日常の風景でした。しかし、国内外から訪れる旅行者にとっては、この環境そのものが大きな価値です。「Dolphin Safari に乗るために、日本へ、九州へ、天草へ行きたい」。そう思っていただけるサービスを目指します。
■ 株式会社 シークルーズについて
株式会社シークルーズは 1978 年設立。熊本県上天草市を拠点に、イルカウォッチング、天草島巡り遊覧船、定期航路「天草宝島ライン」などの水運事業をはじめ、宿泊事業、マリーナ事業などを展開しています。
2009 年から運航する天草宝島ラインでは、2011 年から JR 三角線の観光特急「A 列車で行こう」と三角港で接続。鉄道と船を組み合わせた天草への公共交通ルートを形成してきました。
こうした交通を起点とした地域づくりの取り組みは、2024 年
「POTLUCK AWARD 2024」グランプリ、2025 年第9回「ジャパン・ツーリズム・アワード」観光庁長官賞を受賞しています。
■ 会社概要
会社名:株式会社シークルーズ設立 :1978 年 4 月
代表者:代表取締役 瀬﨑 公介
所在地:〒861-6195 熊本県上天草市松島町合津 6215-22
TEL:0969-56-2458 FAX:0969-56-2993