千葉県のプレスリリース
芸術家、発明家、科学者の顔を持ち、「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と称されるテオ・ヤンセン。代表作「ストランドビースト」は、プラスチックチューブや粘着テープなど身近な材料で作られた、風の力で歩く「生命体(ビースト)」です。
本展では、10mを超えるものを含む10体以上のストランドビーストを展示する他、自筆のアイデアスケッチや制作に必要な道具、試作段階の模型なども公開。ストランドビーストを歩行させるイベントも毎日実施します。
12月3日(日)には日本で初めて、一般の方も参加できる海岸歩行イベントを開催します!
千葉の海を背景に、まるで生き物のように動くストランドビーストの迫力をぜひ間近でご覧ください。
《アニマリス・プラウデンス・ヴェーラ》(c)Theo Jansen
1 10mを超えるものなど約10作品を展示
「ストランドビースト(strand beest)」は、オランダ語で「砂浜の生命体」という意味で、プラスチックチューブや粘着テープなど身近な材料を組み合わせ、物理学による計算に基づいて作られた、風の力で砂浜の上を歩く生命体です。
本展では、上記の《アニマリス・プラウデンス・ヴェーラ》(2013年)を初め、10作品以上のストランドビーストを、実際に動く様子を撮影した映像とともに展示します。
《アニマリス・ペルシピエーレ・プリムス》(c)Theo Jansen
2 自筆スケッチからオランダを疾駆する映像まで
ストランドビーストの全貌に迫る
テオ・ヤンセン(1948-)は、オランダ ハーグのリゾート地・スフェベニンゲン出身です。デルフト工科大学で物理学を専攻したのち、画家に転向し、その後風力で動く「ストランドビースト」の制作を開始しました。
オランダが直面する海面上昇問題に対する意識から生まれたビーストは、オランダという風土が生み出した芸術作品ともいえます。
本展では、スフェベニンゲンの砂浜で美しく疾駆するビーストの映像とともに、発想の源となった自筆スケッチや、パーツとなるチューブにいたるまで、テオ・ヤンセンとビーストの全貌をご紹介します。
THEO JANSEN(テオ・ヤンセン)(c)Theo Jansen
ストランドビーストの生まれる丘(c)Theo Jansen
自筆のスケッチ(c)Theo Jansen
ストランドビーストを生み出す道具(c)Theo Jansen
3 関連イベント 日本初開催!一般参加の海岸歩行イベントも
■日本初の一般参加!ストランドビーストin千葉みなと
千葉ポートパークの海岸沿いをストランドビースト《アニマリス・オルディス》が歩行します。一般の方もビーストの隣を歩ける海岸歩行イベントは日本初開催です。
千葉の海を背景に、まるで生き物のように動くストランドビーストの迫力をぜひ間近でご覧ください。
日程 12月3日(日)※雨天・荒天の場合は中止
場所 千葉ポートパーク内ビーチプラザ(千葉ポートタワーそば)
《アニマリス・オルディス》(c)Theo Jansen
■リ・アニメーション
会期中は毎日、会場内でストランドビーストが動く姿をご覧いただけます。
■大学連携ワークショップ
「自然の力で動きだす!?~身のまわりにあるものを使って~」
協力 千葉大学教育学部 小橋研究室
日程 12月2日(土)
■ミニビースト競走
人気のミニチュア模型「ミニビースト」をうちわであおいで速さを競います。
日程 12月24日(日)、1月7日(日)(予定)
■組み立てて楽しむ ミニビースト販売
組み立てて楽しむ人気のミニチュア模型「ミニビースト」シリーズをミュージアムショップで販売します。
(販売予定価格3,100円)
ミニビースト
※イベントの詳細は千葉県立美術館ホームページで随時お知らせします。
http://www2.chiba-muse.or.jp/ART/
千葉県とオランダのつながり
千葉県とオランダとは、佐倉藩が蘭学を奨励したことなどから古くから交流があります。また、千葉県は同国のホストタウンとして登録されており、東京2020オリンピック・パラリンピックでの事前キャンプをはじめ、現在でも交流が続いています。
テオ・ヤンセン氏から千葉県開催に向けてのメッセージ
千葉の皆さんに私の作品を見ていただけることをとても嬉しく思います。千葉とオランダは美しい海がある点などで似ているところがあります。ビーストもきっと家にいるように居心地よく感じていると思います。ぜひ展覧会を楽しんでください。
4 開催概要
会期 令和5年10月27日(金)~令和6年1月21日(日)
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月28日~1月4日)
開館時間 午前9時~午後4時30分(入場は午後4時まで)
入場料 一般1000円、高校・大学生500円
※中学生以下・65歳以上・障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1人無料
※11月3日(金・祝)文化の日はどなたでも無料
会場 千葉県立美術館(千葉県千葉市中央区中央港1-10-1)
アクセス
■電車・モノレール
JR京葉線または千葉都市モノレール「千葉みなと」駅下車徒歩約10分
■自動車
(1)東京方面から 東関東自動車道「湾岸習志野」I.C.から約20分
(2)成田方面から 京葉道路「穴川」I.C.から約20分
(3)東金方面から 千葉東金道路「千葉東」I.C.から約20分
(4)館山方面から 京葉道路「松ヶ丘」I.C.から約20分
※駐車場無料(78台うち2台障害者用)
千葉県立美術館 周辺地図
5 問い合わせ
千葉県立美術館
住所 千葉県千葉市中央区中央港1-10-1
TEL 043-242-8311
E-MAIL fukyu-art@mz.pref.chiba.lg.jp
HP http://www2.chiba-muse.or.jp/ART/
千葉県誕生150周年記念ホームページ
https://www.pref.chiba.lg.jp/bunshin/chiba150th/index.html
【展示予定作品】
《アニマリス・アデュラリ》(c)Theo Jansen
「尾」を自在に振ることができる。
固いチューブとは思えないほどしなやかで柔軟性のある動きを見せる。
《アニマリス・リジデ・プロペランス》(c)Theo Jansen
大きなプロペラが風を受けて回転することで動き出す。
風を受ける方向に対して、高速で横歩きする。
《アニマリス・ウミナミ》(c)Theo Jansen
当初は手で引いて動かしていたが、帆を備えることで風力により動くことに。
三重県の展覧会で公募により命名された。
《アニマリス・オムニア・セグンダ》(c)Theo Jansen
ラテン語で「すべて」を意味する「オムニア」。
作品の進化過程で生まれた歩行や方向転換、水感知などの機能を備える。
《アニマリス・ペルシピエーレ・プリムス》(c)Theo Jansen
「知覚する」という意味の「ペルシピエーレ」。
水を感知して方向転換することもできる。
《アニマリス・ペルシピエーレ・エクセルサス》(c)Theo Jansen
「エクセルサス」は「背が高いこと」を意味する。
上部の旗をはためかせながら、その大きな体を動かす。
《アニマリス・スクイーラ》(c)Theo Jansen
スキーとストックによって滑るように動くのが特徴的なビースト。
《アニマリス・ムルス》(c)Theo Jansen
帆をつけた《アニマリス・オルディス》と、波打つ構造を特徴とするキャタピラ型ビーストが合体した作品。
《アニマリス・オルディス》(c)Theo Jansen
12月3日に千葉みなとの海岸沿いを歩く予定の作品。
シンプルかつ小型で、脚の動きがわかりやすく、帆の形にはいくつかのバージョンがある。