旅行中の支払い方法は、旅先での利便性や安全性を左右する重要な要素となりえます。適切な支払い方法を選ぶことで、余計なトラブルを避けながら快適な旅行を楽しむことができることでしょう。
時代はキャッシュレスになり、たとえ海外旅行であっても多額の現金を持ち歩くことはなくなりました。一部では仮想通貨での決済を採り入れる国も出てきました(仮想通貨について詳しくはここをクリック)。そこで、この記事では旅行時に便利な支払い方法と、それぞれの利点について説明していきます。
クレジットカード
おそらく、最も利用者が多いのがクレジットカードでしょう。特にVISAとMastercardならほぼすべての国で通用するのが大きなメリットで、ホテルからレストラン、ショッピング、交通機関まで、さまざまな場面で活躍します。
また、一部のカードでは旅行保険や空港ラウンジ利用特典が付帯していて、旅行中の利便性をさらに向上させてくれます。さらに、ATMさえあればキャッシング機能によって24時間いつでも現地通貨が引き出せるため、急に現金が必要になった場合でも安心です。
ただし、海外でクレジットカードを使う場合は、追加の海外手数料がかかることがあります。
国内電子マネー
国内旅行限定ではありますが、Suica(スイカ)やPayPay(ペイペイ)といった電子マネーによる決済もすっかり定着しました。
SuicaやPasmo(パスモ)などの交通系決済手段は日本国内のほとんどの公共交通機関だけでなくコンビニや自動販売機、コインロッカーなどへも用途が広がり、ますます便利になっています。また、一部の交通系電子マネーはモバイルアプリでの利用も可能になり、これまでは物理的なカードを紛失する恐れがあったため、安全性が増しました。
一方で、PayPayは公共交通機関では使えないものの、非常に多くの小売店で利用が導入されています。PayPayはスマートフォンだけで完結する決済サービスで、専用アプリをダウンロードした後でアカウントにチャージ。店舗での支払いはバーコードまたはQRコードを使って行います。
いずれも便利な支払い方法ではありますが、海外では一切使えないので注意しましょう。
モバイル決済
LINE Pay(ラインペイ)、Google Pay(グーグルペイ)、Apple Pay(アップルペイ)などもモバイル決済ですが、PayPayとは違って海外でも利用することができます。その強みは、紛失の恐れがないという点。スマートフォンを紛失してしまうと使えなくはなりますが、生体認証やパスコードで支払いが保護されるため、安全性が高いのが特徴です。
デメリットとしては、使える場面が限られているという点が挙げられます。特に、LINE Payはアジアの一部の国のみでしか使われていません。
仮想通貨
両替手数料がかからない仮想通貨は、特に海外旅行には最適の支払い方法だといえるでしょう。ただし、小売店などの一般決済で導入が進んでいる国と地域はまだ限定的です。
特筆すべきはエルサルバドルで、2021年に世界で初めてビットコインを法定通貨として採用してからは小売店、レストラン、ホテル、ガソリンスタンドなど幅広い業種で仮想通貨決済が可能になりました。その他の国と地域ではスイス、ポルトガル、ドイツ、アラブ首長国連邦、南アフリカ、エストニア、アメリカの一部の州、カナダの一部の州などで旅行者にも便利な仮想通貨決済の導入が進んでいます。
反面、日本ではビックカメラが2017年にビットコイン決済を導入して話題となりましたが、その他の業種では仮想通貨決済の普及が進んでいるとは言えません。