~キッザニアによる中学生向け対話×探究型ワークショップ「コスモポリタンキャンパス 2026」実施報告レポート~
KCJ GROUP 株式会社のプレスリリース
こどもの職業・社会体験施設「キッザニア」の企画・運営を行う KCJ GROUP 株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:圓谷 道成、以下 KCJ GROUP)は、株式会社長谷工コーポレーションの協力のもと、2026年7月31日(金)から8月5日(水)までの5日間にわたり、中学生向けプログラム「コスモポリタンキャンパス 2026 ー社会を変える!空間デザインに挑戦ー」(以下 本プログラム)を開催いたしました。

本プログラムを受講した26名の中学生(事前応募、以下 受講生)は、第一線で活躍する専門家から空間デザインの考え方や演出技法を学び、自らが「社会を変える当事者」として、多世代が共生する理想のシェア空間をデジタル上で制作。長谷工コーポレーション協力のもと3Dモデリングツール「Tinkercad」で構築したデータをVR化し、最終日には、巨大スクリーンが備わるVRシアターにて見学者への没入型の成果発表会を行い、好評のうちに5日間の全日程を無事終了いたしました。
■実施概要
・タイトル
「コスモポリタンキャンパス 2026 ー社会を変える!空間デザインに挑戦ー」
・実施日時
2026 年 7 月 31 日(金)~8 月 5 日(水)
・開催場所
長谷工デジタルテクノロジー・ラボ(東京・江東区)
・講師陣
猪熊 純 氏(成瀬・猪熊建築設計事務所共同主宰 / 芝浦工業大学教授)
中野 達也 氏(株式会社長谷工コーポレーション 設計部門 エンジニアリング事業部DX推進室 技術推進部門 デジタルテクノロジー・ラボ 室長)
・ワークショップ内容
Day 1:2026年7月31日(金)空間の力を知る・探究する
午前:【アイデアを創造】くらしから発見する“シェア空間”の考え方を学ぶ
ワークショップでは、建築家の猪熊 純氏による基調講演が開催されました。猪熊氏は少子高齢化や単身世帯の増加といった現代の社会変化を背景に、人々が共に過ごせる「シェア空間」を街の中にデザインすることの大切さを解説。13人が暮らすシェアハウス「LT城西」に設けられた「隠れられる場所」や「ゆるやかな仕掛け」、福祉施設に駄菓子屋を併設することで生まれる「多世代の会話のフック」など、具体的な建築事例を掲示しました。ただ建物をつくるのではなく、空間のデザインによって多様な世代が自発的に支え合える関係をつくる視点を教えてくださいました。
午後:【社会の課題への着目】チームで取り組むテーマの決定
全7チームに分かれた受講生たちは、「今、自分たちが解決したい現代社会の困りごと」について話し合いを開始しました。「困りごとを持つ人」を具体的に設定し、多世代のための空間デザインに向けた熱心なディスカッションを行いました。


Day2:2026年8月1日(土)発想を広げる
午前:【コト(行動・心理)のデザイン】心と行動を誘導する具体的な技法を習得
長谷工コーポレーションの中野 達也氏より、空間デザインの本質と最新のデジタル技術について学びました。空間デザインとは「箱をつくることではなく、そこに集まる人の行動や心理をデザインすること」という本質的な考え方に触れ、匂いや光による誘導、床のレベル差を用いたグラデーション設計など、人の心をドラマチックに動かすための具体的な演出技法を学びました。
午後:【最新テクノロジーの体験】最先端DX技術を駆使したVR没入体験
デジタルテクノロジー・ラボの最先端設備を活用し、受講生たちはVRゴーグルを装着して、デジタル上に作られた3D空間に入り込む最新技術を体験しました。まるで実際の空間を歩き回るようなリアルな感覚に、受講生からは大きな歓声が上がり、デジタル技術が持つ「伝える力」の可能性を体感しました。


Day3:2026年8月3日(月)アイデアを考え、表現する
午前:【設計図の作成】プロの建築思考を取り入れ、空間の設計図をカタチに
これまでの学びを活かし、チームのアイデアを具体的な空間プランへと落とし込みました。
「誰が、どのように、どんな体験をして過ごすか」というストーリーラインを徹底的に話し合いながら、3Dで描くための設計図を作成していきました。
午後:【デジタル制作の開始】メンバーの個性を活かした役割分担
受講生たちは「3D制作」「プレゼン構成」「VR空間のガイド」といった自分たちの担当を主体的に決定。
長谷工コーポレーションのテクニカルチームからサポートを受けながら、3Dモデリングツール「Tinkercad」を用いた空間づくりに挑戦しました。初めて触れる最新ツールに目を輝かせながら、チームの仲間と笑顔でイメージを具体的な形へと落とし込んでいきました。


Day4:2026年8月4日(火)表現をつなぐ
午前:【シェア空間の完成】データ完成に向け、ラストスパート
最終日の成果発表会を翌日に控え、受講生たちは時間制限のある中それぞれの担当が連携し、Tinkercadの3Dデータとプレゼンテーション用スライド、VR案内用シナリオの最終ブラッシュアップに没頭しました。
午後:【成果発表会準備】プレゼンテーションの練習とリハーサル
会場の巨大スクリーンに、自分たちが作り上げた3D空間を投影し、初めての全体リハーサルに臨みました。1チームあたり約10分という限られた時間の中で、「どうすれば自分たちのアイデアや空間の魅力をより深く、聞き手に届けて共感してもらえるか」という見せ方・伝え方に徹底的にこだわり、チームが一丸となって繰り返し練習を行いました。


Day5:2026年8月5日(水)【成果を発表する】 没入型成果発表会でのプレゼンテーション
保護者や講師陣が見守る中、いよいよ本番を迎え、受講生自らが司会やナビゲーターを務める発表会が開催されました。VRゴーグルを装着した受講生が3D空間内を案内し、リアルタイム映像をVRシアターの巨大スクリーンに投影。まるで本物の空間に入り込んだかのような圧倒的な没入感の中で、プレゼンテーションを行いました。受講生たちは初めてのVRを使った発表に戸惑いながらも、素早くコツをつかみ、実際にその場にいるような成果作品を案内することができました。Day1とDay2それぞれで講師を務めた猪熊氏や中野氏は、スクリーンに映し出される臨場感あふれる映像を見ながら、受講生たちのアイデアに対してプロならではの講評を行いました。また発表会終了後には、見学者も実際にVRゴーグルを装着し、受講生が創り上げた「シェア空間」の没入体験を楽しみました。最後に、修了証書を授与された受講生からは5日間の挑戦をやり遂げた達成感と自信に満ちた表情がうかがえ、全日程が無事に終了いたしました。



■ 講師陣によるコメント
<猪熊 純 氏>
大人では絶対に思いつかない素晴らしいアイデアや空間設計の数々に深く驚かされました。単に機能的な施設を作るのではなく、『そこへ行くこと自体の居心地の良さ』を追求している点や、最初から『普段の使い勝手と災害時の両立』を考えて仕切りを設ける建築思想は極めて高いレベルにあります。自分たちで運用をどう工夫するかまで考えられており、空間デザインの本質を掴んだ見事な発表でした。
<中野 達也 氏>
今回のワークショップを通じて、実際に設計者が日々直面している『難しさの壁』と、それをアイデアで乗り越える『ものづくりの楽しさ』を、身をもって体験してもらえたと思います。さらに、ただ空間を作るだけでなく『高齢者の運動を促す仕組み』『ビジネスとして成立させる』『ミステリアスな空間でミステリー小説を読む』などなど驚きのアイデアや視点がいっぱいで、完成した空間に今すぐ行ってみたくなるような素晴らしいデザインばかりでした。
■ 参加者によるコメント
<受講生の感想>
・一つのことを解決しようとすると、実は思いもしなかった魅力も出来てくるのだと思いました。単純に施設の中にいる人だけでなく、その周りの地域も巻き込んでいく空間ができる過程は、すべて計算されているわけではなく、実際使う人々により変わっていくのだと思うと面白いなと思いました。(中学3年生)
・建築にあまり関わってきたことがなかったので少し硬いイメージを持っていたのですが、ここの空間が温かくて、なんか楽しそうだなと最初に思いました。そして、VRがかなり楽しかった。VRを使って、人間が機械を使って説明するというのが初めてで、見ていてすごく楽しかったです。(中学2年生)
<保護者より>
・1 日目、すごく興奮して「すごく楽しかった!」と帰ってきました。この5日間を通して自ら参加して行動するという自主性が本人に見られ、親としては成長を感じられ嬉しく思いました。チームのみんなで意見を出し合って物事を進めていくという機会を得られたことが本人にとってすごくいい経験に繋がっているんだなという感じがします。(中学2年生 保護者)
・自分たちで考えをまとめたり研究したものをみんなの前で発表したりするのは、すごく勇気がいることだと思うのですが、全然、声も震えてなくて堂々と話していて驚きました。内容もすごく良かったですし、もうこんなこと考えられるんだなという、成長を感じました。全てにおいて驚かされ、本当にいろんな成長を感じることができました。(中学2年生 保護者)
KCJ GROUPはこれからも、こども達の「アウトプットを通じた学びの深化」をサポートするとともに、より多くのこども達が最新テクノロジーや空間デザインの可能性に触れる、実践的な STEAM教育の場を提供し続けます。

