江戸で愛された招き猫「丸〆猫」に自分だけの彩りを。浅草西参道「丸〆」で絵付け体験がスタート

株式会社DRELLAのプレスリリース

株式会社DRELLAは、浅草西参道で運営するギャラリー兼アトリエ「丸〆 浅草」をリニューアルし、2026年10月より、自分だけの一体をつくる「丸〆猫(まるしめのねこ)」の絵付け体験を開始しました。これまでの作品販売に加え、現在は絵付け体験を楽しむ場として、国内外のお客様を、子どもから大人まで幅広く迎えています。

「丸〆 浅草」は、江戸時代末期に浅草で誕生し、大流行したと伝えられる土人形「丸〆猫」の物語を現代へ受け継ぐ、浅草発の招き猫ブランドです。一体ずつ手作業で制作・彩色した陶製の「丸〆猫 クラシックコレクション」をはじめ、多彩な作品の販売や絵付け体験を通じて、江戸の美意識と遊び心を、現代の暮らしへ届けます。

江戸時代に大流行した「丸〆猫」

江戸時代末期、浅草寺・浅草神社周辺で売られていた「丸〆猫」は、江戸を中心として大流行しました。『武江年表』『藤岡屋日記』『巷街贅説』など複数の史料にその記録が残され、歌川広重の錦絵『浄るり町繁花の図』にもその姿を見ることができます。また、当時流行した俗謡『江戸名所大津絵節』にも登場するなど、丸〆猫は江戸を代表する流行文化の一つとなりました。さらに、「丸〆」の陽刻を持つ招き猫は考古学的な出土例も確認されており、文献・絵画資料・考古学的出土品という三つの物証によってその歴史をたどることができる、最古級の招き猫として極めて貴重な存在と考えられています。

一匹の猫から始まった物語
江戸時代の歴史を記録した『武江年表』の嘉永5年(1852年)の条には、丸〆猫の誕生にまつわる物語が記されています。浅草で暮らす老女は、貧しさゆえに大切にしていた愛猫を手放さなければなりませんでした。その夜、夢枕に現れた猫は「私の姿をつくって祀れば、福徳自在となるでしょう」と告げます。老女がその言葉どおりに猫の姿をつくって祀ったところ、再び生活の糧を得て、元の家で暮らせるようになったと伝えられています。この噂はたちまち江戸中へと広がり、人々は猫の姿を模した今戸焼の土人形に願いを託すようになりました。浅草寺三社権現(現在の浅草神社)の鳥居前では、多くの人々が丸〆猫を求め、大きな賑わいを見せたと記されています。また、『藤岡屋日記』や『巷街贅説』にも異なる語り口で由来が記されており、丸〆猫が江戸の人々の願いや祈りに寄り添う存在として、広く親しまれていたことがうかがえます。

丸〆猫だけが持つ個性
丸〆猫には、現在広く知られている正面を向いた招き猫とは異なる、いくつかの特徴があります。まず印象的なのは、体を横に向け、顔だけをこちらへ向けた粋な佇まいです。さらに背面には、「丸〆」の陽刻が刻まれています。明治時代に発行された郷土玩具図鑑『うなゐの友』には、「裏面尾の所に丸〆の印あること他に類なし」と記されており、この印は丸〆猫を象徴する大きな特徴として当時から知られていました。また、「丸〆」には「金銭や福徳を丸く勢〆(せしめ)る」という縁起担ぎの意味があります。背面の「〆」の印には、招いた福が逃げないように〆るという願いが込められています。横向きの姿、背中の「丸〆」の印、そして福を招くだけでなく大切に留めるという想い。これらは、丸〆猫だけが持つ唯一無二の魅力です。

歴史への敬意を、現代の感性で

私たちが惹かれたのは、丸〆猫の愛らしい姿だけではありません。愛猫を手放した老女の想い、夢の中で猫が残した約束、そして、その小さな丸〆猫に人々がそれぞれの願いを重ねていたという物語。資料を辿るほど、作品づくりを通じて、この物語を未来へつないでいきたいという想いが強くなりました。制作過程では、現存する文献を何度も読み、当時の姿や意匠への敬意を大切にしました。背面の「丸〆」の陽刻は、歌川広重の錦絵に描かれた意匠をもとに表現しています。一方で、目指したのは江戸時代の作品を復元することではありません。江戸の職人たちもまた、その時代を生きる人々の感性に寄り添いながら丸〆猫を生み出しました。だからこそ私たちも、その精神を受け継ぎ、令和を生きる人々の暮らしや感性に寄り添いたいという思いで、丸〆猫をかたちにしました。丸〆猫は、一体ずつ手作業でつくり、筆で彩色しています。色の濃淡や筆の跡、表情にはそれぞれ違いがあり、手仕事ならではの風合いを楽しめます。

物語を未来へつなぐ
丸〆 浅草は、浅草寺の西側に隣接する浅草西参道にあるギャラリー兼アトリエです。渋谷・代官山で二つのアートギャラリーを運営していた頃から、国内外のアーティストによる展覧会を通じて、アートやカルチャーを発信してきました。丸〆猫の制作は、約3年前に始まりました。現存する資料をもとに試作を重ね、その過程でギャラリーでの展示を続けてきました。そして、現在のかたちへと辿り着いた頃から、「販売してほしい」「この猫を持ち帰りたい」という声を国内外のお客様から数多くいただくようになり、SNSの投稿を見た海外の方からお問い合わせをいただくこともありました。そうした多くの声に背中を押され、このブランドは誕生しました。約170年前、浅草で生まれた丸〆猫は、人々の暮らしに寄り添いながら広がっていきました。そして今、インバウンドの活況の中、多様な文化が交わる浅草で、国内外の人々と新たな出会いを重ねています。

丸〆猫を通じて、日本文化と出会う

丸〆 浅草では、丸〆猫の絵付け体験を通じて、その背景にある歴史や文化、人々が受け継いできた物語に触れるきっかけを届けていきたいと考えています。丸〆猫との出会いが、やがてその物語へ、そして浅草、日本文化への興味へとつながっていくことを願っています。今後はアーティストとのコラボレーションや展覧会などを通じて、丸〆猫の新たな魅力を発信していくことも予定しています。170年以上前に生まれた丸〆猫も、その時代を生きる人々の感性の中で育まれてきました。私たちもまた、今を生きるさまざまな人々との出会いを大切にしながら、この物語を未来へ育てていきたいと考えています。

DRELLA CEO/プロデューサー 赤峰俊治
「丸〆猫を初めて知った時、なぜかその姿に強く惹かれました。体は横を向き、顔だけがそっとこちらを見ている。その佇まいに、人に媚びることのない、猫本来の自由さ、気高さを感じました。どのように生まれた猫なのかを知りたくて文献を読み、浮世絵を眺めるうちに、この猫が生まれた浅草という街の空気を感じてみたくなりました。浅草に通い、実際に歩き、その空気に触れるほど、猫だけではなく、街そのものにも魅了されていきました。この作品をつくるなら、浅草でつくりたい。その思いから、制作の拠点を浅草へ移しました。毎日のように浅草寺や浅草神社を歩き、朝の鐘の音に耳を澄まし、隅田川を眺め、人々の暮らしに目を向けながら、この街の空気の中で作品と向き合ってきました。試作した丸〆猫を街のあちこちに置いては、浅草の風景に馴染むかを何度も眺めました。朝夕の静かな境内を歩いていると、不思議と江戸と現代を隔てる時間の境界が薄れていくように感じました。170年前の人々も、同じようにこの街を歩き、この風景を眺めていたのかもしれない。そんな想像を巡らせる時間が、少しずつ、ゆっくりと丸〆猫のかたちを育ててくれました。この猫を手に取っていただく理由は、かわいいでも、浅草の思い出でも十分です。その出会いをきっかけに、丸〆猫の物語を知り、浅草という街が重ねてきた時間を感じ、そして日本の文化へと興味が広がっていく。そんな小さなきっかけになれたら嬉しいです。」

店舗名:丸〆 浅草
所在地:〒111-0032 東京都台東区浅草2丁目7-13 浅草西参道商店街
営業時間:10:00〜17:00

展開内容
・CLASSIC COLLECTION
・PAINTED COLLECTION
・SEASONAL COLLECTION
・ARTIST COLLECTION
・絵付け体験
・アート展示・企画展

商品情報
丸〆猫 クラシックコレクション(全8色)
価格:スタンダードカラー 7,000円 / ゴールド 8,000円(税込・桐箱付き)
サイズ:高さ約12cm
素材:陶製

絵付け体験
料金:5,500円(税込)
所要時間:約20~30分
予約:不要

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