海沿いの新しい風景を生む「海岸線の美術館」宮城県石巻市、雄勝町で開館

一般社団法人SEAWALL CLUBのプレスリリース

宮城県石巻市雄勝町でアート事業を行う、一般社団法人SEAWALL CLUB(所在地:宮城県石巻市雄勝町下雄勝2-5、 代表理事:小早川千尋、金井雄太)は、雄勝町(おがつちょう)の巨大な防潮堤に壁画作品を展示する野外美術館「海岸線の美術館」を2022年11月26日(土)に開館したことをお知らせします。
「海岸線の美術館」は、2011年に発生した東日本大震災後に雄勝町の海岸線を囲うように建設された、高さ最大10m、全長約3.5kmの巨大な防潮堤に壁画を描いていくアートプロジェクトです。人の暮らしを津波から守る壁でありながら、同時に美しい海の景色を遮る壁にもなっている灰色の防潮堤に絵を描くことで、海沿いに新しい風景を生みだし、海と人を、過去と未来をつなぐ場所に変えていくことを目指しています。

 

■「海岸線の美術館」ステートメント

■「海岸線の美術館」概要

海岸線の美術館 (Seawall Museum Ogatsu)
〇所在地 :〒986-1336 宮城県石巻市雄勝町上雄勝2丁目22
〇開館時間:0:00〜24:00(野外美術館につきいつでもご覧いただけます。ご自由にご観覧ください)
〇休館日 :年中無休
〇入館料 :無料
〇駐車場 :みうら海産物店横空き地

見どころ

  1. 高さ最大10m、全長約3.5kmの巨大な防潮堤に描かれた大壁画群
  2. 雄勝の自然と一体化し、季節や時間によって変わる鑑賞体験
  3. 毎年制作され、壁画から壁画まで海岸線沿いを巡ることで雄勝の魅力を隅々まで味わえる地域一体型の設計。

■作品紹介
美術館の開館にあたって、アーティストの安井鷹之介が描いた1作目の『THEORIA|テオリア』、2作目の『A Fisherman|漁師』の2作品を同時に公開。雄勝の海景や漁師の姿をモチーフに描かれた巨大な壁画は、周囲の山並みや空と一体化し、季節や時間によって、その日その場所でしか出会えない鑑賞体験を生み出します。
なお壁画の制作費用として、クラウドファンディングを実施し、1,000万円を超える皆様のご支援をいただきました。今後も1年に1〜2作品の壁画を制作し、美術館の範囲を拡大していく予定です。
 

1作目THEORIA|テオリア』(アーティスト:安井鷹之介)
・サイズ:高さ7.5m×幅54.6m
・場所:宮城県石巻市雄勝町上雄勝2-22 みうら海産物店裏防潮堤
・制作期間:2022年9-11月
・アーティストコメント
雄勝の浜の風景をミックスしたワイドな一枚の絵の中には、左から、タ→昼→朝→夜と時間軸も混在させています。この壁画はこれから毎日、晴れの日も雨の日も、移り変わる四季や、対岸の山や一秒ごとに表情を変える空、走る車や生活する人と共に風景を作っていくでしょう。そして人がここにいる限り、ここでその光景を眺めて「観て想う」ことは続いていくはずで、本作はそこにある存在と状況のすべてとともに成立する作品です。作品名の「テオリア」は「観想」という意味のギリシア語で、スペルを分解すると THE/O(Ogatsu) / RIA(rias)[雑勝の岸辺]と読むこともできます。この壁画を含む雄勝の雄大な風景を前に、視野の先にある没入と想像の時間を過ごしていただけることを願っています。
 

2作目A Fisherman|漁師』(アーティスト:安井鷹之介)

・サイズ:高さ7.5m×幅6.6m
・場所:宮城県石巻市雄勝町上雄勝2-22 みうら海産物店裏防潮堤
・制作期間:2022年11月
・アーティストコメント
この作品は、船頭にてロープを括る漁師さんの背中のワンシーンを描かせてもらっています。彼らの太くゴツゴツとした手から繰り出されるロープワークの所作も一才の無駄がなく、本当に美しいです。シーズン中は休みなく毎日毎朝海に出て仕事をする、この瞬間からだけでもその膨大な時間の片鱗を想像することができました。この町の至るところから感じ取ることのできる超越的なスケールとポテンシャルに、一瞬で猛烈な憧れを抱かされて、遺伝子や細胞が疼いたのは、脈々と自分の身体にも受け継がれるエッセンスを太古にまで感覚をつなげてくれる雄勝の凄みなのだと僕は感じています。

※なお、2023年度に制作予定の3作目に関して、クラウドファンディングを実施中です。
詳細はお問い合わせください。

■雄勝町について/アクセス
宮城県石巻市雄勝町は、三陸のリアス式海岸沿いにある美しい漁村です。2011年3月11日、東日本大震災の震源から最も近かった雄勝町は、20m級の津波の被害に遭い、町の8割が壊滅しました。約4,000人いた人口は現在1,000人ほどになり、超高齢化地域の一つとなっています。
雄勝町の名産は、ホタテ、カキ、ウニ、アワビ、ホヤ、ワカメ、旬の魚などリアス式海岸で育まれる豊かな海産物や、硯(すずり)や東京駅の屋根のスレートにも使われている雄勝石です。「海岸線の美術館」は、壁画から壁画を巡りながら、この町にしかない魅力を隅々まで堪能できるような地域一体型の美術館を目指しています。

JR仙台駅から車で1時間15分 / JR仙石線石巻駅から車で40分

開館イベント 雄勝壁画まつり
「海岸線の美術館」の開館を記念して、2022年11月26日(土)に壁画の前で石巻の食・音楽・クラフトが楽しめる『雄勝壁画まつり』を開催しました。当日は、東北ユースオーケストラによる「壁際演奏会」や奇妙礼太郎さんによる「海岸線のライブ」をはじめとした数々のプログラムが上演され、約1000人の方が訪れ、多くの人で賑わいました。

■海岸線の美術館メンバー

◉壁画制作アーティスト

安井 鷹之介 | 愛知県出身。東京藝術大学彫刻科卒業。MAHO KUBOTA GALLERY所属。
大学在籍時、ミケランジェロやロダンなど古典から近代までの彫刻を学び、一方で主に欧米の現代アートの潮流に触れる。石膏と布で造形した彫刻で注目を集め、このオリジナルな手法を用い独特のボリューム感を持つペインティングも制作する。日本人離れしたセンスと現代的で開かれた表現が幅広い層の共感を呼んでいる。

◉美術館館長

髙橋 窓太郎 | 東京都出身。東京藝術大学建築科卒業。
大学で建築意匠設計を学ぶ。卒業後広告代理店勤務を経て、海岸線の美術館館長に。アートパブリックスペースの企画・運営や、プロジェクトデザインを行っている。

​■美術館運営に関して
事業運営主体:一般社団法人SEAWALL CLUB
共催:石巻市
※当美術館の防潮堤を利活用した壁画は、石巻市と一般社団法人SEAWALL CLUBの共催事業です。石巻市が宮城県より防潮堤の使用許可を取得し、一般社団法人SEAWALL CLUB が石巻市と協議をしながら、運営・管理を行なっていきます。

協賛:関西ペイント販売株式会社/協立塗料株式会社/株式会社プラスワンホーム/株式会社シロク/株式会社TheProducers/UESHIMA COLLECTION/協和ホールディングス株式会社/株式会社AZOTH/株式会社デリシャスカンパニー/大恵丸/株式会社大槻組

協力:サン商事興業・留畑塗装/MAHO KUBOTA GALLERY/雄勝FORESTキャンプ場/
高橋武彦

■本件に関するお問い合わせ先
企業名:一般社団法人SEAWALL CLUB
担当者名:髙橋窓太郎 
TEL:090-5419-6783 
Email:seawallclub@gmail.com

■会社概要
商号:一般社団法人SEAWALL CLUB(代表理事:小早川千尋、金井雄太)
所在地: 〒986-1135 宮城県石巻市雄勝町下雄勝2-5
設立: 2021年5月
URL:https://kaigansennobijutsukan.com
Facebook:https://m.facebook.com/seawallclub/
Instagram:https://www.instagram.com/seawallmuseum_ogatsu/
Youtube:https://www.youtube.com/@seawallmuseumogatsu2434/featured
 

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