INNFRA、沖縄県・中城村と連携し、上下水道の引き込みが難しい世界遺産に、オフグリッドによる滞在拠点を設置。宿泊体験の結果から、地域資源とオフグリッドの組み合わせによる新リゾート市場創出の可能性も。
INNFRA株式会社のプレスリリース
INNFRA株式会社(本社:山梨県甲府市、代表取締役:川島壮史、以下 INNFRA)は沖縄県中城村とともに、自律型の水循環技術を用いたポップアップリゾート実証を、2025年12月〜2026年1月の週末を中心に実施いたしました。
本実証では上下水道の引き込みや大規模開発が難しい世界遺産エリアに、キャンピングカー、デッキ、温水プール、シャワー、水循環設備、電力設備を組み合わせた仮設型の滞在空間を設置。一般公募より当選した4組の参加者には、営業時間外の中城城跡で一夜を過ごしていただきました。
本実証は、官民共創プログラム「ソーシャルX アクセラレーション for OKINAWA」でINNFRAが提案した「フェーズフリー沖縄モデル」が優秀賞を受賞し、沖縄県中城村との共同実施に至りました。
背景には、中城村の「宿泊施設の不足や交流人口の減少といった課題があるなか、文化資産を活かした新しい観光・滞在価値をつくりたい」という希望と、INNFRAの「インフラの引き込み・整備が難しい場所でも、オフグリッド設備によって快適に人が滞在できる環境を実現する」というビジョンがあります。
今回の結果はインフラ制約のある地域資源を、観光・体験・防災を横断する新しい拠点へ発展させる可能性を示すものです。

4組の無料体験枠に387組が応募。家族を中心に、県内外から高い関心

無料体験モニターの募集では4組の体験枠に対し、100倍近い387組(およそ1157名相当)の応募が集まり、募集段階から高い関心が寄せられました。
応募者は沖縄県内が中心で、同行者は家族が多く、親子や夫婦で特別な時間を過ごしたいという利用イメージが多く見られました。一方で県外からの応募も約4分の1を占め、地域住民だけでなく旅行者層や都内在住者からの関心も強いことが分かりました。
応募理由では、世界遺産の中で過ごす特別感、朝日・夕日・星空など時間ごとに変わる景観、中城城跡や沖縄の歴史文化への関心、オフグリッド技術への期待などが多く見られています。

実際の体験では、県内外の夫婦・カップル・家族など、複数の利用シーンを想定した4組が参加しました。
オフグリッドでも快適に過ごせる。水まわりにも高い評価
宿泊後アンケートでは、全宿泊者が今回の体験に「とても満足」と回答。完成版ができた場合の利用意向についても、全員が前向きな意向を示しています。
特に高く評価されたのは、景観、開放感、世界遺産という場の特別性、プライベート感・貸切感です。また、水まわりについても、宿泊者の8割が「快適だった」または「大きな不便は感じなかった」と回答。
オフグリッドというと、「不便」「我慢」といった印象を持たれがちです。しかし今回の実証では、上下水道の引き込みや開発が難しい自然や文化資産に近い場所であっても、水循環システムを活用することで必要な水まわりの機能を備え、快適な滞在体験として成立し得ることが見えてきました。


世界遺産で一夜を過ごすことで、地域理解も深まった
滞在後の地域への興味・理解については、9割が「とても深まった」と回答。
中城村や中城城跡への理解・関心が深まったという回答も多く、単に景観を楽しむだけでなく、滞在と地域理解を組み合わせる可能性も見えてきました。
世界遺産を「見る場所」としてだけでなく、夕景、星空、朝日まで含めて一夜を過ごすことで、文化資産の価値をより深く伝えられる可能性が示されました。




5万円以上の高価格帯にも6割が回答。価格受容性を確認
完成版の妥当価格帯(1人あたり)については1〜2万円と回答した宿泊者はおらず、全員が3万円以上を妥当と回答しました。内訳は3〜5万円が40%、5〜10万円が30%、10〜20万円が30%となり、5万円以上の価格帯にも6割の回答が集まりました。
世界遺産という特別なロケーション、時間ごとに変化する景観、貸切感、文化体験、そしてオフグリッドでの快適性を組み合わせることで、高付加価値な滞在体験として成立する可能性が見られました。

インフラ制約のある場所を、観光・体験・防災の拠点へ

中城城跡のような文化資産や自然景観を持つ場所には、大きな魅力があります。一方で、上下水道や電力の整備、開発規制、景観保全、文化財保護などの理由から、従来の宿泊施設や観光開発をそのまま持ち込むことが難しい場所も少なくありません。
INNFRAが目指すのは、そうした場所に大規模な開発を行うことではなく、地域にすでにある景観、歴史、自然、文化を活かしながら、人が安心して過ごせる時間をつくることです。
本実証を通じて、オフグリッド環境でも一定の快適性を備えた滞在体験が成立し得ることが見えてきました。一方で、継続的な展開に向けては、水・電力の安定性、天候への対応、衛生管理、現地オペレーションなど、地域ごとの条件に合わせた設計が必要です。
また今回は、水循環システムや可搬型設備に加え、中城村が備えている電気自動車も一部活用。地域にある既存アセットとオフグリッド技術を組み合わせることで、常設インフラに頼らない仮設型の滞在体験の可能性も確認されました。
こうした仕組みは、文化資産、離島、山間部、遊休地、災害時の一時拠点などにも応用できます。平時には地域の新しい滞在・体験拠点として、災害時には水・電力・一時的な居住空間を備えたフェーズフリーな拠点として、観光・地域活用・防災を横断する場づくりへ発展させていきます。
今後の展開にあたっては、自治体だけでなく、地域に根ざした事業者との連携も重要になります。飲食、施工、観光、宿泊、交通、物販、体験コンテンツなど、地域の事業者と組み合わせることで、その土地ならではの滞在価値を育てていくことができます。
INNFRAは今回の中城城跡で得た知見をもとに、インフラ整備が難しい地域資源を活かした新しい滞在・体験拠点の展開を進めていきます。
特に、以下のような自治体・事業者・投資家との連携を募集しています。
・文化財、離島、自然景観、遊休地など、地域資源の新しい活用を検討する自治体
・土地や施設の活用に課題を持つ地域事業者、地元企業、地域密着型のグループ企業
・高付加価値な滞在・体験、アウトドア、リトリート、ウェルネス領域の事業者
・地域資源を活かした観光開発や体験事業に関心のある企業
・オフグリッドインフラ、可搬型拠点、防災・観光の両立に関心のある事業者・投資家
本事業にご関心のあるメディア関係者・事業者・自治体・投資家の皆さまは、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
お問い合わせ先:https://innfra.jp/contact

またINNFRAでは、今回中城城の実証実験で使用した水循環システム「INNFRA Water 」に加え、可動型インフラユニット「INNFRA Base」の展開も進めています。
INNFRA Baseは、水・電力・滞在空間を組み合わせ、地域の遊休地、観光地、防災拠点などに、段階的に導入できる可搬型のインフラ拠点です。
詳細はこちら:https://innfra.jp/innfrabase
INNFRAについて
「地球のすべての夜に灯りと潤いを」というビジョンの下、送電線や上下水道などの既存インフラに依存しないオフグリッドインフラの社会実装に挑戦する社会インフラスタートアップです。日本が直面する人口減少社会においては、もはや従来の大規模インフラを維持し続けることは難しくなりつつあり、地方においては今の生活を諦めざるを得ない未来も迫っています。また、地震や台風などの激甚化する自然災害によるインフラ途絶のリスクも高まっています。これらの社会課題の解決のため、当社は複数拠点でのべ3年以上にわたる実証実験により、エネルギーと水を自給自足で賄うオフグリッド技術の開発を進めてきました。インフラ設備のコンサルティング、独自開発した水循環システムなどのプロダクト、インフラ設備の保守・運用サポートなどを提供することで、インフラが不要な住宅、自然の中での新しい宿泊体験、防災拠点のレジリエンス強化の実現に貢献していきます。
中城村ならび世界遺産中城城跡について
沖縄本島中部に位置する中城村は、2000年にユネスコ世界遺産に登録された中城城跡を中心に琉球王国の歴史を色濃く残しながら、全国の市町村の中でも高い人口増加率を有し、区画整理等により発展する現代的な生活環境が共存する魅力あふれる村です。15世紀に護佐丸によって完成された中城城跡は、自然の地形を巧みに利用した美しい曲線を描く石垣が特徴で、琉球のグスク建築のなかでも保存状態が良く、当時の高度な築城技術を今に伝えています。城跡からは東に中城湾と太平洋、西の奧には東シナ海を同時に一望できる絶景が広がります。近年では、プロジェクションマッピングなど最新技術を用いた幻想的なナイトウォークイベント「LIMISA NAKAGUSUKU」も開催され、歴史遺産の新たな楽しみ方が開拓されています。
【中城村公式ホームページ】
https://www.vill.nakagusuku.okinawa.jp
INNFRA株式会社
名称 INNFRA株式会社
役員 代表取締役 川島壮史
設立 2023年10月10日
本社 〒400-0031 山梨県甲府市丸の内2-2-1 CROSS500 1F
八ヶ岳ラボ 〒409-1502 山梨県北杜市大泉町谷戸5460 オフグリッド・リビングラボ八ヶ岳
Webサイト https://innfra.jp/
インスタグラム https://www.instagram.com/popupresort_by_innfra
お問い合わせ先
INNFRA株式会社
https://innfra.jp/contact

